Friday, February 10, 2012

階段を降りる

この前、現地で会社を経営する日本人の友人と話していてすごく共感した言葉がある。
それは「僕達が階段を降りなきゃいけない」という一言。

組織が大きくなってきて、
日本人がマネジメントをして、フィリピン人に現場を任せるという体制でやっていくと、
逆に日本人とフィリピン人の間でミスコミュニケーションが起きやすくなるんじゃないかと思う。
その一番の原因が、日本人マネジメントの視点がどんどん高くなっていくから。

現場を任せられるので、トップはどんどん戦略だったり組織の拡大だったりに集中しだす。
そうすると現場を十分に見れてないのに「うちの会社は〜」と変に一般化したり、
「うちのメンバーはこういう子達だからきっとこう」みたいに勝手な推測に走り出す。
いくら下が育ってもトップは定期的に現場にしっかり入り込まないと、
気がついたら実は自分の組織のことを何もわかってなかった、なんてことになる。

メンバーが40ペソのランチを食べているのに、
毎日トップが何百ペソもかけて外食しているようじゃコミュニケーションなんてできるわけない。
仕事が終わっていそいそと高級マンションに帰るようなトップと、
ジプニーの排気ガスにまみれながら郊外の実家に帰るメンバーが、
何もしないで自然なコミュニケーションができるわけがない。

いい悪いではなく、彼らは階段を登ってこれないのだから、
僕達が自ら進んで階段を降りていかないといけない
僕らが彼らと同じご飯を食べて、同じ目線で話をして、同じ苦労をしないといけない。
もちろん、それがいつもだとしんどいし、会社的にもよくないけど。

仕事の現場を、メンバーの現実をわかってないトップがまともなコミュニケーションができるわけがない。
自戒の意味も込めてすごく響いた言葉だった。

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