Sunday, August 11, 2013

【立ち上げ準備 vol.10】冷凍ピザ作り (1)

ビジネスを立ち上げるということは世の中に新しい価値を生み出すことな訳で、なかなか思い通りにいかないことも多いです。ただ同時に、周囲の人からはいろんな形で「応援してるよ!」という励ましの言葉を頂くことも多く、この「ダイレクトに応援されてる感じ」というのは、組織の中にいた会社員の時には感じたことのない新しいエネルギー源だなと思う今日この頃です。

最近していることは、ウェブサイト制作、ロゴ制作、販売する他社商品の決定、イーコマースのライセンス取得、ポテンシャルユーザーのヒアリング、物流配送システム作りなど、盛りだくさんです。


なかでも猛烈に格闘してるのが冷凍ピザの研究開発。
食のイーコーマースをする以上、やはりキラー商品がないとエッジが立ちません。
フォーカスグループ等のユーザーヒアリングを重ね、自分達の持っている強みと現状できることを掛け合わせて考えると、一番インパクトのある商品は「冷凍ピザ」という答えがでてきました。

もちろんノウハウもなければ、設備も整っていない、
お店があるのでピザ作りはできるものの、冷凍ピザは完全ゼロスタートです。
しかも、もし中途半端なものを作ったらレストラン本体にも迷惑をかけることになります。

そんなこともあり、最近は日本の冷凍ピザに関する特許を漁り読んだり、
冷凍食品に関する文献をインターネットでかき集め、
楽天から売れてる冷凍ピザトップ3を取り寄せたり、
とにかくゴリゴリと情報を集めていました。もうほんと、冷凍食品は奥が深い!
そして、ついに先週より試作のフェーズに入りました。


前回は第1回目なので、お店で作っているピザを40秒程素焼きして冷凍したものと、
楽天から買ってきた日本で一番売れている冷凍ピザを比較してみることに。


ピザ職人のYさんに手伝って頂き、通常の28cmより少し小ぶりの23cmのピザ生地に、


通常通り、トマトソース、モッツァレラなどの具材を乗せて、


生地に少し焼け目がついてきたタイミングでさっと引き上げます


まだ半焼けの状態で少し冷ましてから、下に厚紙を敷いてサランラップで包みます。
(本来は真空パックで包むのですが、今回は試作のため省略)


今回は、マルゲリータ、4チーズ、テリヤキ、プレーンの4種類を作りました。
あまり見た目はよくないですが、プロトタイプver1.0です。

前職では開発といえばウェブサイトやシステムのことを指したのですが、
いまでは僕にとっての開発は冷凍ピザを意味するようになりました。

試食したのはこの2日後、そちらについては別途まとめて書こうと思います。

Thursday, August 1, 2013

【立ち上げ準備 vol.9】ビジョン、ミッション、事業内容

最近ブログではそれしか書いてませんが、いま僕はベトナムで食品のイーコマース事業を立ち上げています。もっと具体的に言うと、Pizza 4P'sというピザ屋の新規事業として、生産者がこだわって作った食品のオンライン販売プラットフォームを作っています。(立ち上げの経緯に関してはこちらをご参照ください)

嬉しいことに最近、具体的にどんな事業をしてるのと聞かれることが増えてきたので、改めて文章に落としてみようと思います。まだローンチもしていない状態なので、細かい変更はもちろんでてくるとは思いますが、根本的な考えは以下の通りになります。


【ミッション、事業内容】
「生産者が本当にこだわって作った食品が手に入りづらい」
これがベトナムで、そして食という分野で事業をするうえで解決したい問題です。

こだわって作った食品とは、そもそも何に対してのこだわりかというと主に2つあり、「安全へのこだわり」そして「美味しさへのこだわり」です。
ベトナムでは、野菜コーナーの残留農薬を洗う野菜用洗剤が売られている程、食品への安全管理が杜撰です。そんな問題を解決しようと、欧米人経営のOrganikや日本人経営のニコニコ野菜といった会社が安全安心のオーガニック野菜を生産販売しています。
また、ベトナムには美味しくてリーズナブルな値段のチーズがないと、Pizza 4P'sのようにダラットの山奥に工房を作り、日々美味しさをとことん追求しているチーズ職人もいます。

ただ、そうしたこだわり食品の生産者には1つ大きな問題があります。それは、生産側が販売側より圧倒的に弱い立場にいるということ。いくらいいものを作っても日本のようにインターネットや通信販売で売るなどの飛び道具がなく、販売チャネルが限られているため、生産側はいろんな意味で販売側に頼らざるを得ません。

具体的には、まず消費者へのリーチの仕方が販売側頼みになっています。安全でも美味しくても消費者がいるところで売らなければ意味がありません。自社商品を何とか受け入れてくれるスーパーに頼んで置いてもらっても、販売できる店舗が限られているため消費者へのリーチがなかなか広がりません。また、本来ならこだわって作った商品の裏には生産者伝えたい想いがあるのに、スーパーでは大企業が大量生産し派手に宣伝された商品が幅をきかせ、それ以外の商品はその陰に隠れて無機質に陳列されています。

また、商品を一度出荷すれば後は全て販売側任せになってしまうことも生産者の頭を悩ませています。ベトナムのスーパーでは、度々ある停電のため商品が傷んでしまったり、賞味期限が過ぎても販売していたり、小売販売に過度なマージンを乗せたりと問題が絶えません。せっかく手間隙かけた商品なのに、理想的な形で消費者の手に届かないというのは作り手としては悲しいものがあります。

現在立ち上げ中のサービスは、そのような生産者がこだわって作った食品を販売するプラットフォームとして機能することで、より広い範囲の消費者にリーチすることができ、また商品が消費者の手に届くまで弊社が責任を持って管理、販売をします。
同時に、消費者は安全で美味しい食品を1つのサイトで販売できるだけでなく、これまでの販売における無駄を省くことで少しだけ安く買うことができます。

生産者が想いをこめて作ったこだわり食品をより手軽に買えるようにすること。それが僕達のミッションです。まずはベトナムにおける「本当にいい食品のセレクトショップ」として、ユーザーの食生活を少しでも豊かにしていければと思います。


【ビジョン】
そして、なぜ僕がこの事業をやろうとしているのかというと、食に関するビジネスがいまのベトナムにおいて大きなインパクトを生めると思ったからです。
ビジネスとは何か?と突き詰めて考えると、結局は「人を幸せにすること」に行き着くのかと思います。同時に、人間が手に入れることのできる最も身近な幸せは何かと考えると、それは美味しいものを好きな人と一緒に食べることなのではないかと思います。

ベトナムという国が急速に発展するにつれて、人々は以前のようにいまを必死に生きるのではなく、少し先を見始めました。「もっとオシャレになりたい」「もっといい家に住みたい」「もっといいものが食べたい」という少し上の豊かさ、一歩先の幸せを求めています。
選択肢に溢れた日本ではありきたりなビジネスかもしれませんが、食を通して「ちょっと頑張れば手に入る幸せ」を作り出すことは、いまのベトナムの人々に対して大きな貢献、大きなインパクトを与えられるのではと思っています。


とはいうものの、まだまだベトナムはインフラも整っていなければ、家でこだわった食品を食べるという文化は未発達です。食のイーコマースなんて時期尚早だ、とよく言われますがPizza 4P'sという最高のパートナーと国内で急激に浸透し始めているイーコマースの流れに乗ればチャンスは十分にあります。

このサービスを通じて、生産者はより多くの人に自分の商品とそれにかける想いを伝えることができ、消費者は安全で美味しい食品が手軽に購入できるようになるという、自社もいれてWIN - WIN - WINな関係を作りだすことを目指しています。

まずは自分の身近にいる人が120%満足してもらえるサービスを作ることが先なので、当面はホーチミンを始めとしたベトナムに注力します。ですが、3年以内にはベトナム以外の東南アジアにも展開する予定です。アジアを代表するこだわり食品プラットフォームとして、食から生まれる豊かさ、幸せを1人でも多くの人に感じてもらえるサービスを作っていくつもりです。

*告知* 
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https://crowdworks.jp/public/jobs/17199