Monday, December 5, 2011

仮説検証できないフィリピン人

うちの社員は本当に真面目な子達が集まっていると思う。
地頭もいいし、英語力もネイティブ並み。
1年半フィリピンで働いて、フィリピン人の優秀さには何度も驚かされてきた。
(ただしトップレベルの大学を卒業している人だけ)
しかもこの能力で日本人の給与の10分の1とか、
日本、本当にやばいんじゃ…と考えさせられる。


一方、やっぱりフィリピンじゃ日本は絶対超えられないなと思うことももちろんある。
僕はフィリピン人に一番欠けている能力は「仮説検証する力」だと思う。
噛み砕いて言うと「自分の頭で考える力」「工夫する力」など。


優秀なフィリピン人は与えられた仕事はしっかりとこなす。
自分のやるべきことが定められ、明確な指示さえあれば、どんなに単調な作業でも黙々とこなしてくれる人が多い気がする。
ただそれと引き換えに、指示やマニュアルを盲目的に従って、神風特攻隊のように間違った路線一直線に進んでいってしまうことがある。


例えば、見積りオペレーション1つをとっても、
本来ならば、状況に応じてどうやったらより多く受注できるのか考えるのは仕事のうち。
それが、単に会社のシステムを使って機械的に見積りを出すだけに留まっていたり、
悪いときにはイレギュラーな要求を、何も考えずにマニュアル通りに対応してクライアントを怒らせてしまうこともある。
そんなの序の口で、最近もっとたちの悪い神風が何機も突撃、爆破していて正直参ってる。


日本人なら、何らかの指示や施策があったとき、
状況に応じて「あれ、これは本当にこれでいいんだろうか?」
と疑問を持ち、上司に質問したり、自分で方向修正できる。
「こうあるべき」という仮説に対して、「本当にそうだろうか」という検証ができる。


一方、フィリピン人は過去の植民地支配の影響なのか、
教育のされかたの問題なのか、国民性なのか、
第三者の決めた仮説に対して、疑問を持てない、工夫ができない人が多いと思う。


最近、日本人は自分の頭で考えていないと、ちきりんがブログで言っていたけど、
フィリピン人と比較したら、むしろ比較にならないくらい考えてると僕は思う。


だからといって「フィリピン人は使えない」と結論づけるのではなく、
いかにそういう人達をマネジメントするかが、この国でビジネスをする上での要だと思う。
最近は問題続きなのだけど、また今度それも含めて一度マネジメントは何をするべきなのか整理したい。

4 comments:

  1. 中国も似た所があるね。
    日本人だとスタッフへの期待って阿吽の呼吸というか明文化しないでもある程度伝わるけど、国によってはハッキリ伝える必要があるのかなと思う。
    あとマクロ的な知識がないと、問題の発見や解決策も視野が狭いものになるから、仕事の全体像を理解してもらうことも必要だと思うな。
    あとはレベルが上がってきたらいかに権限委譲するかだよね。

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  2. 発展途上の国は大概そうなのかもしれないですね。
    指示に従うことができても、新しい価値を作り出すのができないというか。

    マクロ視点大切ですね。
    「なにを、どうやってするか」だけでなくて、
    「なんで」それをやるのか、業務の背景を説明する必要がありますよね。
    権限委譲はまさにいまやっています。苦しんでいますがw

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  3. How→What→Whyって視野を広げて行くのはOJTや目の前の仕事をやってるだけじゃ難しい思うんだけど、オカマの所は座学的な教育はやってる?

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  4. 座学はやってますね。スタッフ全体にやるとどうしても浅くなってしまっているので、権限委譲したミドルマネジメントクラスには毎週時間をとって集中的にやってます。ちょっとずつですが、効果はでてきてます。

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