フィリピンでオペレーションセンター立ち上げ業務を始めて7か月。
最初は目の前の業務をなんとか回すことのみを考えてきたけれど、
最近ではオペレーターが継続的にパフォーマンスを発揮するために必要な「組織」というものをよく考える。
組織と一口に言ってもアプローチしなければいけない面は限りなくある。
人材の採用から育成までも組織を作ることだし、
オペレーション業務を回すために必要な仕組み作りもそこに含まれる。
では、その組織を作るために根本的に必要なものは何なのか?
と考えた結果、もっとマネジメントについて勉強しようと考えるようになった。
組織のマネジメントに関しては、
これまで独学で「こうやったらうまくいくんじゃないか?」と仮説検証しながらやってきて、
うまくいかなかったことが殆どだったけど、もちろんうまくいった部分もある。
ただ最近直面しているのが、
「いい組織を作ることより、いい組織を継続させることの方が難しい」ということ。
立ち上げより安定稼働の方が、より深い知識だったりマネジメント力が求められる。
そんな高い壁を感じて、日本帰国前にアマゾンでマネジメントの本を買い漁った。
ドラッカーが「基本と原則に反するものは例外なく破綻する」というように、
マネジメントというものを一旦自分の中で体系的に落とし込みたいと思っていた。
学びたいのは原則と本質、テクニックやスキルはまだいい。
今回読んだのは2冊。
1冊目はマネジメントの古典、ドラッカーの「マネジメント 基本と原則」。
ドラッカーは、学生のとき先輩に薦められて読んだのが最初。
当時は内容に全く共感できないというか、
逆にその先輩があんなに学生生活とかけ離れた内容を理解できるのか不思議なくらいだった。
いま読んでみると、この本には面白いくらい腹にググっと力が入るような言葉に溢れている。
響いた言葉をいくつか抜粋。
・ 企業の目的の定義は1つしかない。それは、顧客を創造することである。
したがって、企業は2つの、そして2つだけの基本的な機能を持つ。
それがマーケティングとイノベーションである。
マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす。
・ 真のマーケティングは顧客からスタートする。
すなわち現実、欲求、価値からスタートする。
・ イノベーションはすなわち新しい満足をうみだすことである。
・ (マネージャーは)「われわれの事業は何か。何であるべきか」
との問いに関する答えをそれぞれが持つ。
シンプルでありきたりに聞こえる言葉だけれど、
現場と照らし合わせて考えると、ドラッカーの言葉は非常に深く、重い。
なかでも、僕はマネジメントの本質はこの1文に尽きるのではと思う。
「事業の定義があって初めて、目標を設定し、戦略を発展させ、資源を集中し、
活動を開始することができる。業績をあげるべくマネジメントできるようになる」
事業を定義する。
つまり自分達のいる現状を理解し、理想の姿、どうあるべきかをイメージする。
そしてそのギャップを埋めるために的確なアクションを起こす。
図で表すとこうなる。
マネジメントというのは、
・ 現状の把握、
・ あるべき姿のイメージ、
・ そして、そこにあるギャップを埋めていく、
という3つの行為をマクロ、ミクロなレベルで実行することだと思う。
それも、単に実行するだけでなく、やり過ぎなくらい徹底する必要がある。
いま自分達が何で、何であるべきか、
そして、そうなるためには何をする必要があるか決定する。
それがマネジメントなんじゃないだろうか。
フィリピンオペレーションセンター(POC)では、
前からこの考え方に則してやってきてはいるけど、この徹底というものが足りてないように思える。
組織のビジョン、成功イメージの共有が足りない。
現状を把握するためのコミュニケーションが足りない。
アクションを促すマネジメントの指示力が足りない。
もう1冊はKブランチャーの「1分間マネージャー」という本。
100ページ程の薄い本で、マネジメントの中でも特に部下の教育について書かれている本。
これはどちらかというとテクニックについて書かれていたが、その中でも学ぶことは結構あった。
基本的に、マネジメントは短時間高頻度で行うべきだと書かれている。
そのために必要なスキルが3点紹介されている。
・ 1分間目標設定
各個人が納得する目標を250字以内で書く。
1日のうち自分の目標を1分間使って読み返し、自分の行動と合致しているか確かめる。
・ 1分間称賛
よい行いをした場合はその場ですぐ褒める。
その行いの何がいいのか具体的に説明する。
・ 1分間叱責
悪い行いをした場合はその場ですぐ叱る。
その行いの何が悪いのか具体的に説明する。
叱っているのは行動についてであり、人格について攻めていないことを明らかにする。
最終的に自分は相手に期待し、信頼していることを伝える。
ここでは、マネジメントはたまに社員を大きな会議室に集めて、
マイクの前でスピーチをすることではないという。
短時間で頻繁にフィードバックを与えることで、部下のPDCAを早く回してあげること。
それがマネジメントのあるべき姿だという。
これは教育という部分にフォーカスされた話だけれど、他の分野にも応用されれうと思う。
僕だけかもしれないが、マネジメントというと図体のデカイ巨人をイメージしてしまう。
いろんな物が詰まってフットワークの遅い姿がどうも被ってみえる。
確かにマネジメントともなると、見なければいけない業務も多くなるしタスク量も膨大になってくる。
ただその反面、よいマネジメントをするためには、スピードも非常に求められる。
組織の現状と理想を深く考え、ギャップを理解する。
そしてとるべきアクションを素早く意思決定し人を動かす。
マネジメントは踊れる巨人でないといけない。
最初は目の前の業務をなんとか回すことのみを考えてきたけれど、
最近ではオペレーターが継続的にパフォーマンスを発揮するために必要な「組織」というものをよく考える。
組織と一口に言ってもアプローチしなければいけない面は限りなくある。
人材の採用から育成までも組織を作ることだし、
オペレーション業務を回すために必要な仕組み作りもそこに含まれる。
では、その組織を作るために根本的に必要なものは何なのか?
と考えた結果、もっとマネジメントについて勉強しようと考えるようになった。
組織のマネジメントに関しては、
これまで独学で「こうやったらうまくいくんじゃないか?」と仮説検証しながらやってきて、
うまくいかなかったことが殆どだったけど、もちろんうまくいった部分もある。
ただ最近直面しているのが、
「いい組織を作ることより、いい組織を継続させることの方が難しい」ということ。
立ち上げより安定稼働の方が、より深い知識だったりマネジメント力が求められる。
そんな高い壁を感じて、日本帰国前にアマゾンでマネジメントの本を買い漁った。
ドラッカーが「基本と原則に反するものは例外なく破綻する」というように、
マネジメントというものを一旦自分の中で体系的に落とし込みたいと思っていた。
学びたいのは原則と本質、テクニックやスキルはまだいい。
今回読んだのは2冊。
1冊目はマネジメントの古典、ドラッカーの「マネジメント 基本と原則」。
ドラッカーは、学生のとき先輩に薦められて読んだのが最初。
当時は内容に全く共感できないというか、
逆にその先輩があんなに学生生活とかけ離れた内容を理解できるのか不思議なくらいだった。
いま読んでみると、この本には面白いくらい腹にググっと力が入るような言葉に溢れている。
響いた言葉をいくつか抜粋。
・ 企業の目的の定義は1つしかない。それは、顧客を創造することである。
したがって、企業は2つの、そして2つだけの基本的な機能を持つ。
それがマーケティングとイノベーションである。
マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす。
・ 真のマーケティングは顧客からスタートする。
すなわち現実、欲求、価値からスタートする。
・ イノベーションはすなわち新しい満足をうみだすことである。
・ (マネージャーは)「われわれの事業は何か。何であるべきか」
との問いに関する答えをそれぞれが持つ。
シンプルでありきたりに聞こえる言葉だけれど、
現場と照らし合わせて考えると、ドラッカーの言葉は非常に深く、重い。
なかでも、僕はマネジメントの本質はこの1文に尽きるのではと思う。
「事業の定義があって初めて、目標を設定し、戦略を発展させ、資源を集中し、
活動を開始することができる。業績をあげるべくマネジメントできるようになる」
事業を定義する。
つまり自分達のいる現状を理解し、理想の姿、どうあるべきかをイメージする。
そしてそのギャップを埋めるために的確なアクションを起こす。
図で表すとこうなる。
マネジメントというのは、
・ 現状の把握、
・ あるべき姿のイメージ、
・ そして、そこにあるギャップを埋めていく、
という3つの行為をマクロ、ミクロなレベルで実行することだと思う。
それも、単に実行するだけでなく、やり過ぎなくらい徹底する必要がある。
いま自分達が何で、何であるべきか、
そして、そうなるためには何をする必要があるか決定する。
それがマネジメントなんじゃないだろうか。
フィリピンオペレーションセンター(POC)では、
前からこの考え方に則してやってきてはいるけど、この徹底というものが足りてないように思える。
組織のビジョン、成功イメージの共有が足りない。
現状を把握するためのコミュニケーションが足りない。
アクションを促すマネジメントの指示力が足りない。
もう1冊はKブランチャーの「1分間マネージャー」という本。
100ページ程の薄い本で、マネジメントの中でも特に部下の教育について書かれている本。
これはどちらかというとテクニックについて書かれていたが、その中でも学ぶことは結構あった。
基本的に、マネジメントは短時間高頻度で行うべきだと書かれている。
そのために必要なスキルが3点紹介されている。
・ 1分間目標設定
各個人が納得する目標を250字以内で書く。
1日のうち自分の目標を1分間使って読み返し、自分の行動と合致しているか確かめる。
・ 1分間称賛
よい行いをした場合はその場ですぐ褒める。
その行いの何がいいのか具体的に説明する。
・ 1分間叱責
悪い行いをした場合はその場ですぐ叱る。
その行いの何が悪いのか具体的に説明する。
叱っているのは行動についてであり、人格について攻めていないことを明らかにする。
最終的に自分は相手に期待し、信頼していることを伝える。
ここでは、マネジメントはたまに社員を大きな会議室に集めて、
マイクの前でスピーチをすることではないという。
短時間で頻繁にフィードバックを与えることで、部下のPDCAを早く回してあげること。
それがマネジメントのあるべき姿だという。
これは教育という部分にフォーカスされた話だけれど、他の分野にも応用されれうと思う。
僕だけかもしれないが、マネジメントというと図体のデカイ巨人をイメージしてしまう。
いろんな物が詰まってフットワークの遅い姿がどうも被ってみえる。
確かにマネジメントともなると、見なければいけない業務も多くなるしタスク量も膨大になってくる。
ただその反面、よいマネジメントをするためには、スピードも非常に求められる。
組織の現状と理想を深く考え、ギャップを理解する。
そしてとるべきアクションを素早く意思決定し人を動かす。
マネジメントは踊れる巨人でないといけない。
久しぶり!
ReplyDeleteマネジメントなんて30年以上前の本なのに色褪せないよね。
自分の仕事は上にあるようなマーケティングはあまり関係ないんだけど、最近自分だけじゃなくて、周りの人や属する組織の「強み」がなんなのかってよく考えるよ。
しかし他人の強みは分かるんだけど、自分の強みを把握するって難しい…
@DruckerBOT
重要なことは、人を変えることではない。
人の持つあらゆる強み、活力、意欲を動員し、
そうすることによって全体の能力を増大させることである。
おひさしぶりです!
ReplyDeleteそして明けましておめでとうございます。
強みを活かすとか、マネジメントとかって、
ビジネスだけじゃなくて、自分のあり方だったり、人間関係だったり、
全てに通用することですよね。
またダイショーさん達と話したいです。
日本に帰ったときは是非!