Sunday, December 12, 2010

旅人SNS CouchSurfing


CouchSurfingってサイトを知っているだろうか?
バックパッカーなら何度か耳にしたことがあるかもしれない。
CouchSurfingはひと言でいうと「旅人向けSNS」だ。
旅行するのに現地の人に案内してもらうのが一番楽しいように、
CouchSurfingに登録すると簡単に旅行先でローカルの人達と知り合うことができる。

サイト名のCouchSurfingというのは、Couch(ソファー)をSurfing(渡り歩く)という意味で、
ホテルやゲストハウスではなく、旅先でローカルの家のソファーを貸してもらい、
そこにただで泊まらせてもらうというのがサービスのコンセプトになっている。

旅行客にとったら、宿代を節約できるだけでなく、
同時にローカルの人達と触れ合うことができるという理想的なサービス。
しかもCouchを貸し出すことだけでなく、イベントの掲示板としてもアクティブに使われている。

CouchSurfing (CS)はコミュニティが都市毎に分かれていて、毎日何件ものイベントがアップされる。
僕自身マニラに来てからかなり頻繁にCSのイベントに顔を出しているし、
マニラで出来た友達の殆どが、このCSのイベントを通して知り合った人達だ。

しかも、そのネットワークはマニラだけでなく、
インドの田舎町からNYのマンハッタンまで、字の如く世界中に広がっている。
更にすごいのが、このサービスは都市毎にModeratorとAmbassadorという管理人がいるんだけど、
みんな1円ももらわないボランティアとしてその責任を引き受けていること。
つまりは、旅人の善意だけで世界中にCSネットワークが張り巡らされている。


そんな変わったサービスだからこそ、
僕がCSで知り合った人達は本当に多岐に渡るし、本当に面白い人達ばかり。
現地の大学院生、
コールセンターのマネージャー、
ロレアルでインターンをしているシンガポール人、
イギリス人バックパッカー、
オーストリアからの留学生、などなど
イベントに行く度に新しい出逢いがあり、そこからまたネズミ講的に次への出逢いに繋がっていく。




先週末もCSのクリスマスパーティがあって、貸切のバーに全部で100人くらい人が集まってた。
毎年クリスマスパーティはテーマが決まってるらしく、今年のテーマは"Crazy Hats"。
結構探したけどクレイジーな帽子なんて持ってないし売ってもなかったから、
僕は会社のクリスマスパーティで使ったトナカイのコスチュームの頭を切って被って行った。
`



パーティに行ってみると、
結構な数の人達が自分で手作りの帽子を作ってくるという気合の入りよう。
フランス人がエッフェル塔の帽子作ってきたり、アイロン板でCouchとSurfingの帽子を作ってきたり。イベントへの気持ちの入り具合が桁違い。



CSのメンバーになっている人達は皆「旅」だったり「出逢い」に情熱を持ってる人達で、
自分とフィーリングの合う人達がかなり多い。
例えば、CSに「来週の日曜にBaguioの洞窟に行こう!」みたいな書き込みをすると、
5~6時間のうちに「行こう!」「何時に出発する?」「バスのチケット取っといたよ!」
みたいな会話が猛スピードで進んで、あっという間に新しいコミュニティができる。
とにかくCSは行動力のある人達の集合体だ。

Wikipediaにしかり、こういった人間の「興味」を原動力に、自然増幅していくサービスは凄い。
以前TechCrunchで「今後のソーシャルネットワークはソーシャルグラフが細分化される」という記事があったけど、Linkedinに次いで、このCouchSurfingはその代表格かと思う。
「旅」「出逢い」という細分化されたテーマを中心にネットワークが作られていく、
しかも最低限の枠だけを作り、コンテンツはユーザーが作り出していく仕組み。
サービスとしてでなくビジネスとしても一流だ。

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