Tuesday, November 30, 2010

人生は水槽みたいなもの


人生って水槽みたいなものなんじゃないかと最近思う。
水槽は3つの要素で成り立っている。
それは、水槽(容器)、照明や装置、そして水槽の中身。
まず容器があって、水槽の環境を維持する設備があって、
そして藻や熱帯魚で作り出される景色がある。

この3つは人生の要素にも当てはまる。
水槽=人生経験
装置=知識、テクニック
景色=自分のストーリー

どれだけいろんなものを見て、感じたか、
人生経験は水槽の容器のようなもの。
経験量が多いほど、水槽の容量は大きくなる。

本を読んだり、ネットで調べたり、学校に行ったり、
身につけた知識、テクニックは水槽に付いた装置のようなもの。
身につけられたノウハウが、与えられた目的をいかに効率よくこなせるか左右する。

自分だけしかできないことをして、
自分だけしか語れないストーリーがあるかどうか、それが水槽の中身のようなもの。
自らの意志で動いて、失敗して、それでもまた動き続ける。
そこから生まれた自分のストーリーが、水槽の中に映し出される景色を作り出す。

当然、全部あるにこしたことはない。
でも自分は、
水槽は小さくてもいい。
装置だって最新のものでなくていい。
ただ、水槽の中の景色だけにはこだわりたい。

ベンチャーでも、大企業でも、「あなたの仕事はここまでですよ」という声に従う働き方、
いわゆる「会社勤め」をしていいるだけでは平凡なストーリーしか生まれない。
リスクを取って、自分で動いて、枠から飛び出して、
いつまでも自分だけのストーリーを語れる人間でいたい。

Monday, November 29, 2010

ベトナム旅行振り返り(写真+動画)

旅行の熱が冷めないうちにアップ!

先週末はThanksgiving休暇+有給を使って3泊4日でホーチミンに行ってきた。
ただの旅行じゃもったいないし、アジア諸国のマーケットリサーチもしたかったから、
現地で働く日本人の方々にアポを取って話を聞かせてもらった。
街に食に人に、いろんな意味で刺激になった。

書きたいことは山ほどあるんだけど、
とりあえず今回は「何となくこんな感じの旅行だった」というのを書きたいので、
写真と動画でざっくりまとめてみる。

でもその前に、今回なんとなくベトナムマーケットを調べていて、
ちゃんとしたやり方でマーケットリサーチをしないと、得るものが少なくてもったいないなと思った。
しかも、基礎的なことはウィキペディアを見とけばわかる。

以下、ウィキペディアで調べたベトナムのまとめ。

・概要
ベトナムの正式名称は"Cộng Hoà Xã Hội Chủ Nghĩa Việt Nam"(長っ!!)
英語では "Socialist Republic of Vietnam"  つまり、社会主義国家。

・歴史
フランスの植民地→ベトナム民主共和国の成立→反フランス運動→フランスとの戦争に勝利
→南北ベトナムに分裂→南北ベトナム戦争→南北統一→カンボジア侵攻→中国と戦争
→世界的に孤立→国内経済が完全疲弊→各国と和解を始める→ASEAN加入

・政治
ベトナム共産党による事実上一党独裁。

・経済
社会主義型市場経済システム。
2020年までに工業国入りを目指しており、スローガンは「工業化と近代化」
労働人口の66%が第一次産業従事、第二、第三次産業も伸びている
人件費が中国の6割。インフラ面で問題があるが、中国の次の「世界の工場」として期待されている。

・農業
コーヒー豆の生産量はブラジルに次いで世界2位。

・言語
ベトナム語。フランス植民地時代の影響でエリート層はフランス語も喋れる。

・宗教
仏教がメインで、他は道教、カソリックなど。

・食文化
中華文化の影響を受けている。Pho、春巻き、米料理など。
コーヒー、バゲット、プリンなど、フランス植民地時代の影響も強い。


いま読んでみると、あーなるほど!って思うことがかなりある。
フランスの植民地時代の影響があるから、
ベトナムでは一般的なコーヒーじゃなくて、エスプレッソ+練乳を飲むのかとか。

まずは基礎的な知識を調べて、次にカテゴリー単位で絞ってリサーチ。
そういう最低限の知識を身につけてから、自分の興味のある産業を観てみると随分見方が変わる。
これ基礎的なことだけど、結構大事。
それに、こういう知識を知ってると知ってないとで目にするものの面白さも変わってくる。

前置きが長くなったけど、以下、旅の写真+動画。

6000円両替したらミリオネアになった

Welcome!


Phoはやばい!毎日食べた

基本はこういうバイクタクシーで移動

                                            バイクで梯子とか運んでる人もいた



ベトナムコーヒー。かなり濃厚



             街の屋台。安い!そして最高にうまい。                                     


現地で起業されている方ともお話ができた

この高いビルとか、成長してます!って感じ

「中国の次に来るのはベトナム!」と言われているくらいポテンシャルのある国なのだけど、
インフラを中心にまだまだの部分が多いとも言われている。
でも、そのインフラに積極的に投資しているのが香港や韓国などのアジア企業で、
日本は?というと、目にするのは中古のホンダのバイクくらい。

これからアジアで勝負をするとなると、
戦う相手は日本の会社ではなく、中国、韓国企業なんだなとひしひし感じた。

だから、そんな中ベトナムの地で起業して、がしがしビジネスをしている、
元サイバーエージェント出身でピザ屋を立ち上げようとしている益子さん、
元ベンチャーリンク出身で人材ビジネスを展開されている安倉さん、
の2人に会えたのはすごくラッキーだった。お2人の話はまた別の機会にアップする予定。

とにかく、今回のベトナム旅行は刺激になった。
折角フィリピンにいるんだから、時間があったらもっといろんな国を回るべきだね。
アジアは楽しい!

Friday, November 26, 2010

ベトナム旅行2日目

今日は朝からバイタクのおっちゃんToomさんに連れられホーチミン観光。
戦争博物館、お寺、チャイナタウンを観光して、ローカルな食堂でPhoを食べた。
それから、いいお店あるから連れてくよーって言われて着いて行ったら、
市内から20分くらい離れた小屋に連れてかれ、中に案内される。

部屋は薄暗くて、カラオケセットとソファーだけというシンプルな作り。
「今から女の子が来るから」と言われて、ようやく気付いた。
そこは俗にいうRed Light District(売春街)。
もちろん断って帰ったけど、昼間っからそんな所に連れていかれてビックリした。
お客さんを引っ張ってきてコミッションをもらい、
それで生計をたててるわけだからしょうがないけど、なんかやるせない。

いまはドンコイストリートのカフェで昼寝、休憩中。
昨日、益子さんと話したときに、
「起業する前に結構マーケットリサーチはしたよー」と言っていた。
今回ベトナムに来たのも半分はベトナムマーケットを知るためだったんだけど、
正直、マーケットリサーチってどうやっていいのかわからない。
「なんとなく」リサーチすることはできるけど、
将来のことも考えて体系的な、自分が腑に落ちるやり方を身につけたい。

ということで以下ブレスト。
目的
その国のマーケットを知る

定量 (データ収集)
・人口、国土面積、年齢層の偏り
・1人あたりGDP
・最低賃金
・ビックマック、iPhoneの値段(物価指数を調べるのにいいって聞いた)
・メディア普及率(新聞、テレビ、ネット)
・大学進学率

定性 (ネットリサーチ、ヒアリング)
・気候
・政治、経済、歴史、文化概要
・主要産業
・ポップカルチャー、流行、ファッション
・衣食住習慣

うーん、まとまりがない。
そもそも自分がどんな事業したいかで、張るアンテナも違うから見ることも違うだろうし、
国別ではなく、地域・都市単位までブレイクダウンしないと、詳細にはわからないだろうし。
こういうことは専門家の人に聞いてみよう。

以下備忘録
・ 太田君にマニラの電通の人を紹介してもらう
・ 旅行は出会い、いい出会いは性善説に基づいている
・ 旅行先でハリーポッターを観るのに異様な罪悪感を感じる

Thursday, November 25, 2010

ベトナム旅行1日目

Thanks Giving休暇を利用してベトナムのホーチミンに旅行中。
コンセントの形状が違ってパソコンのバッテリーがなくなってきているので、とりあえず備忘録。

・ホーチミンの旧名はサイゴン
・ベトナムはfacebookがアクセスできない(でもTwitterはできる)
・仏教の国だからクリスマスっぽくない
・英語話せる人があんまりいない
・デザイン、色彩のセンスがある
益子さん、島津さんとコーヒー
・旅人はパクチが好き?Paxi Houseがいいらしい
・VC、人材業界は勉強になる
・営業トークよりリファレンス(バイクタクシーのおっちゃんToomさん)
・ベトナムコーヒーうまい
・オーストラリア人の観光客が多い
Bitexco Financial Towerは香港企業
・Times Squareは韓国企業
・ベトナムの歴史 要勉強

明日は今日仲良くなったバイクタクシーのおっちゃんToomさんに連れられ1日ホーチミン観光。
CouchSurfingのイベントもあったら顔出してみる。

Saturday, November 20, 2010

【本レビュー】 7つの習慣

以前、レアジョブの加藤さん とお話したときに、
レアジョブでは社員育成のために、スタッフ全員に7つの習慣を読ませていると言っていた。
社員の社会人としての基礎作りという意味では、この本とすごく勉強になるとのこと。

ウチはオペレーターの8割程が新卒。
いつも元気なのはいいのだけど、まだ少し学生らしさが残っているというか、
「働く」ということへの理解が薄いんじゃないとと思うことが度々ある。

ということで、うちもオペレーターに7つの習慣を配り読ませることにした。
フィリピンでビジネスを成功させているレアジョブからは、
会社制度のフリーランチミドルマネジメント用マニュアルまで、
本当にいろいろパクらせて、学ばせてもらっている。

スタッフに読ませておいて自分が読まないわけにはいかないので、自分も一通り読んでみた。
日本語版を読んだときは、正直何か漠然としてよくわからんなーという感じだったんだけど、
今回英語版を読んで逆にすっと理解できた。
社会人になったからなのか、かしこくなったからなのか、
元々アイディアが英語で作られているからなのか、謎。

タイトル: The 7 Habits of Highly Effective People
著者:   Stephen R. Covey

まとめ:
正直、自己啓発本って実践しなきゃ何の意味もない。これもその類。
まず自分が自立して、そして周囲を巻き込めるような人間になりましょう。
そして、そのためにはこの7つのことを習慣的に行いましょう、という内容。


7 Habits Paradigm

この本のエッセンスはP/PC Balance Principleという考え方。
P=Production, PC=Production Capabilityの略。
大きな成果(P)を出すためには、その源泉(PC)となるものにコツコツと投資し、
維持していく必要があるということ。

例えば、金の卵を毎日1個産むニワトリがいたとする。
その金の卵=成果になるんだけど、
その成果を求め過ぎて、無理やり1日2個卵を産むようにしたり、
待てずにニワトリを殺して出てくる前の卵を取ったりすると、そもそもの成果を生み出す源泉が壊れてしまう。
本当にするべきなのは、そのニワトリが外敵に教われないように籠にいれたり、
十分な餌を与えて健康を保たせること。

この7つの習慣も同じこと。
よい人間関係を築き、仕事でもプライベートでも成果を出す(=P)には、
筆者が挙げる7つの行動規範を継続的に実行する(=PC)必要がある。
何となく、この前読んだお金と人生の真実の未来のキャッシュフローを作るという考えに似ている。

つまりは、下の図でいうとSection IIの部分にもっとリソースを割きなさいということ。

このP/PCの考え方はオペレーションセンターにも活かせると思う。
自分視点で言えば、
・ 組織のカルチャーを作っていくためには、もっとマネジメントとオペレーターと話し合う時間を割く必要があるし、個々人の教育も必要。
・ オペレーションの効率化をするには、オペレーターの業務効率を上げるだけでなく、根本のオペレーションフロー改善にもっとリソースを注ぎ込む必要がある。などなど。

オペレーター達はこれを読んでどんなことを思ったんだろう。
来月頭のクリスマスパーティが終わったらディスカッションしたいな。



*ちなみにレアジョブは最近知名度も上がってきたオンライン英会話業界の最大手。
1レッスン129円、1ヶ月5000円でスカイプを使ってとマンツーマンレッスンが受けられるサービス。
実体験から言えるけど、英語習得のカギは質より量。オススメです。





プロフィール・経歴

岡 拓也(OKA TAKUYA)

【自己紹介】
・ 1985年10月1日生まれ
・ 横浜生まれ、横浜育ち

【これまでの活動・経歴】
・ 山手学院中学校・高等学校で6年間野球部所属
亜細亜大学夢カレッジ(キャリア開発中国プログラム)に第1期生として参加
・ 大連外国語学院漢学院に6ヶ月留学
・ 大連富士電機有限公司でインターンシップ(工場でモーター作り)
・ 亜細亜大学を中退
・ アジア諸国をバックパッキング(中国→ラオス→タイ→カンボジア)
日中交流学生団体freebirdで団体運営、イベント開催@上海に携わる
・ 中国をバックパッキング(南京、桂林、西安)
・ University of San Franciscoに編入
・ 大学内掲示板サイトUSFlistを個人製作、立ち上げ
・ ヘッドハンティングファームICPAでインターンシップ
JTAPシリコンバレーカンファレンス2009に参加
・ インドをバックパッキング(バンガロール、ムンバイ)
・ University of San FranciscoをEntrepreneurship選考で卒業
株式会社ECナビ(現Voyage Group)に入社。子会社Research Panel Aisaに配属
TEDxTokyoにサポーターとして参加
・ フィリピン、マニラで24時間稼働のオペレーションセンターの立ち上げ
・ LAの営業チームにジョイン
・オペレーションチームの拡大のため、再度マニラ駐在
・Startup Weekend Manilaで3位入賞、Best Windows Phone Startupに選出
・2012年12月にVoyage Group及びResearch Panel Asiaを退職
・ベトナムのホーチミンで食品のeコマースサービスを立ち上げ中 [いまここ]

【このブログについて】
ベトナムでの事業立ち上げをメインにあれこれ書いています。
(フィリピンで働いていた頃の記事も一部残っています)

Friday, November 19, 2010

自分マニュアルのススメ


久しぶりの静かな週末。
先々週末は日本で新卒研修受けてて、
先週末はLAからマニラへの移動日、
ここ数週間は時差ボケとかもわかんなるくらいバタバタしてた。
来週はベトナム旅行だし、今週末はまったりと充電する予定。

出張から帰ってきて、この1週間何してたかというと、
ほぼ毎日オペレーションのマニュアル作りに没頭してた。
ミーティングの時間以外は、ひたすらノートに業務フローのスケッチを描いて、
それをパワポで図式化して、日本語で、英語でワードに文章を叩き打ってた。

オペレーションセンターを立ち上げてから約半年、
採用したオペレーター達はグングン成長してきたし、
こちらとしてもオペレーション、組織運営のノウハウも溜まってきた。

ただ、業務はパッと見では順調なんだけど、
そのプロセスが意外と「暗黙の了解」とか「経験ベース」で進んでいるものが多くて、
もし今のチームのキーパーソンがいなくなったら、業務が回らなくなってしまう。
だから自分はそのプロセス、ノウハウを体系化しようと、
この1週間ゴリゴリとやってきた。

個人的には、マニュアルっていうと何か紋切り型な文章で、
応用性のない知識を押し込んでいくイメージだった。
でもやってて思ったけど、実はその真逆!

昨日サルサ踊ってきたんでミーハーな例え話をすると、
マニュアルのような体系的な知識はダンスでいうと基本ステップみたいなもの。
正しい動き方を完全に理解してるからこそ、より綺麗で自分に合った踊りを身につけられる。
しかも、初心者のときにステップをきちんと習っていない人は、
そのまま何となく上手くなってテクニックだけが伸びていくから、
いくら経験を積んでも、派手なことはやっているけど動きが綺麗じゃない。

なんて、1日しかダンスしてないくせに偉そうに語っちゃってるんだけど、
オペレーションも一緒で「なんとなく」で進めていると、
きっとどこかで致命的なボロがでるし、それまでについて変な癖は相当なことをしないと治らない。

で!
タイトルに戻るんだけど、自分自身についても同じことが言えるかなと思う。
自分の日々の行動、発信しているメッセージ、使っているウェブサービスを思い浮かべてみると、
「なんとなく」という気持ちで意思決定していることが多いんじゃないか。

例えば、自分が使っているウェブサービスを列挙してみたら、こんないっぱいあった。

Evernote
Amazon wishlist
Twitter
Blog
Facebook
Linkedin
Mixi
Delicious
Podcast
Audio book
Google Reader
Mail magazine


このそれぞれのサイト、ツールを使うのに、
明確に何の目的があって、どんな見返りを得るために使っているのかというと、結構曖昧。
結構な時間を投資して、こういうものを使っているのに、
それから成果が生まれないって、人生損してるよね。

目標設定、スケージューリング全部ひっくるめて、
まずは自分自身についてのマニュアルを作ってみてはいいんじゃないか、
とマニュアル縛りな1週間を経て思うようになった。

実際、こうやってまとめてみると何が必要で、何が不必要かわかって、
無駄なことがごっそりなくなってスッキリしそう。

Thursday, November 18, 2010

マニラでサルサ


サルサ踊りに行こう!ってCouchSurfingで会った友達にずっと誘われてて、
3回くらい断り続けてたんだけど、今回ばかりは流石に熱意に負けて行ってきた。

仕事終わって、夜10時くらいに合流。
Manilaの中心地Makatiの近くのバーにダンスフロアが着いてて、
そこにラテン系の音楽に合わせてクネクネしてる人達がいっぱいいた。

踊ってる人達の玄人オーラに圧倒されて、最初は体育の授業見学してる子みたいな感じで、
端っこにちょこんと座ってたんだけど、途中からその友達が基本的なステップから何までいろいろ教えてくれた。


でもめっちゃへっぴり腰。
この写真とか横で見てるおっちゃんうぇーって顔してるし。
難しかったけど愉快だった。楽しい、じゃなくて愉快。
踊れてる人っておっちゃんでもカッコイイし、やっぱりちゃんと踊れるようになりたい。
日曜の1時からレッスンがあるんだって。行こうかな。


フィリピンって「東洋のスペイン」って呼ばれてるらしい。
国民が全体的に情熱的で陽気らしい。確かに言われてみるとそうかも。
歴史的にも占領されてたしね、スペインに。

歌って踊れる営業になれるよう、フィリピンでパッションに磨きをかけときます。

Sunday, November 14, 2010

【本レビュー】 お金と人生の真実

タイトル:お金と人生の真実
筆者:本田 健

「ユダヤ人大富豪の教え」などで有名な本田健さんのお金についての本。
フライト前にフラっと本屋に寄ったときに目に付いて買ってしまった。

題名からして明らかにだけど、
多分ターゲット読者はファイナンスについて殆ど知識のない、
10代、20代、学生、主婦とかなんだろうと思う。

内容は結構ざっくりとしていて、
「お金と賢く付き合えれば、物理的にも精神的にも豊かになりますよ」というメッセージを、
かなり薄めて、大衆向けに書いたもの。
正直物足りなかったけど、2つ響いたポイントがあった。

① 1番ありがとうカードをもらった人は、「1番ありがとうカード」をあげた人だったそうです。(P. 105)
最近面白い人達と繋がりたいな、人脈を広げたいなと思っていた。
間接的だけど、この文章を読んで人脈が広い人って、
自分から積極的に周囲に貢献してる人なんだよなと思った。

② 手元のお金をどんどん使い切ってしまえということではなく、
  いかに、「未来のキャッシュフローをつくり出せるか」を意識せよ。(P. 168)
自己投資として本を読んだり、いろんな人と会ったりするけど、
結局は、この「未来のキャッシュフローをつくる」ことを意識しないと、
自己投資も単なる自己満足になっちゃうんだよなと反省。

そして、いま目の前にある豊かさをケチくさく抱え込むんじゃなく、
それをダイナミックに使い切っちゃうくらいの大胆さがないと、
さらに大きな豊かさを受け入れられる程の器じゃないんだなとも言われてた。

社会人になってから、給料日に銀行口座の数字が上がるのを、
そわそわとチェックしてた自分は、ある意味黄色信号だったのかもしれない。
どーんといこう。




Saturday, November 13, 2010

【本レビュー】 ホリエモン本

サンディエゴ出張の移動時間用に、
日本語の本をごっそりアマゾンで注文しておいた。


そのうち2冊は前からちょっと気になってたホリエモンの本。
1つは小説、もう1つは対談集みたいなライトなもので、
思いのほかさっくりと読めた。


拝金
ホリエモン初の小説。
堀江さんの体験を少しフィクション化したもので、
どこまでが事実に基づいてるかわからないけど、
起業、上場、近鉄バッファローズ買収、フジテレビ買収まで、
全部本当に起こったことなんじゃないかと思えるくらい、リアルに語られている。

面白かったけど、特に呼んでいて目新しいものはなかった。






君がオヤジになる前に
対象を25~35歳までの年齢グループに分けて、
それぞれの年齢層が抱えている漠然とした不安に堀江さんが答えていく構成。
全体のメッセージは「思考停止するな!」の一言。
自分で主体的に考えることを止めるのが思考停止。
そしてそれが俗に言う"オヤジ化"の第一歩。


あらゆる無駄を削って、自分自身を効率化し、ビジネスの高みを目指す。
何となく勝間和代みたいだなと思った。

思考を止めること、堀江さんが言うオヤジ化は、
自分の成長に対して興味を失った状態のことを言うんだと思う。
女にモテたい、いい車を買いたい、理由はなんにしろ、
自分磨きを止めた時点で人はつまらなくなる。

人は年齢が上がると、それ相応に責任も重くなる。
でも、そんな責任にかまけて現状維持を好んではいけない。
常に自分を磨き、チャンスあらば年齢に関わらず勝負にでる、
日本には、そんなハングリーさを失っているオヤジが多い。

いい歳の取り方したいな、と思った。


【響いた言葉】
・素早く動き、提案し続ける
・どうやって仕事の幅を広げればいいか。
 ひと言、仕事先に「お客さんを紹介して欲しい」と言えばいい
・まず必要なのは情報だ。より多くの情報が、君の豊かなクリエイティビティを支える。
・思考を埋めていれば、新しい情報がどんどん入ってくる
・タクシーに平気で乗れるぐらいまで自給をアップさせろ。それが成功の第一歩だ
・面倒なことは全て人にやらせる
・自己否定をとことん繰り返せば突破できる




サンディエゴ出張



サンディエゴに行ってきた。出張で。
約1年ぶりのアメリカだったんだけど、やっぱり西海岸はいい!
突き抜けるくらいの青空にカラっとした空気。
思いのほか寒かったけど、ああいう気候の街は住んでて気持ちいいんだろうな。


今回、サンディエゴ滞在の目的は、
IIRというMarket Research業界ではアメリカ最大のカンファレンスに参加するため。
参加だけでなく自社のブースも出して、
新規顧客開拓、自社アピール、業界の人とのネットワーキングを中心にしてきた。




自分自身、海外のカンファレンス参加とか初めてだし、
そもそも営業のトレーニングすら受けてない状況なのに、
こういうところにボーンと放り込まれて、
「ひたすらブース回ってうちのアピールしてきて」なんて言われるのもベンチャーならではだよね。


見た感じでは、カンファレンスの参加者の8割以上が白人で、
名刺をもらった人の肩書きもCEOとかSenior Managerとかばっかり。
典型的なアメリカの上位階級コミュニティって感じだった。
そこを童顔なアジア人の僕が、
日本から持ってきたお菓子と愛嬌を全力で配りながらゴリゴリと営業してきた。



自分相当場違いだなと思いつつも、
カンファレンスで話した人はみんないい人達で、業界について逆に教えてくれる人なんかもいたりした。
海外営業をやるのに正直ビビッてた自分としては、
「おっ、意外といけんじゃん」というのが今回のアメリカ出張での感想。
カンファレンスはネットワーキングが主だし、
実際の営業はもっと難しいんだろうけど、何となく今回の出張で今後自分がやることのイメージはできるようになったかな。

営業の仕方について思ったのが、完全なるイメージだけど日本の営業って、
敬語とかの言葉遣いから、上座下座とかの気遣いまで、
何かといろいろと気にしなきゃいけないことがたくさんある。
日本で営業するというのは、うまくお客さんとの良い関係を保ちつつ、
何度も会社訪問して、商品をじわりじわりと売っていくイメージ。

でも、アメリカの営業って、言葉遣いも、気遣いもそこまで関係なく、
CEOもAssistant Managerも関係なく誰もがフランクに付き合っている。
大切なのは、自社の持っているValueは何なのかを明らかにすること。
それを誰もが猛烈にアピールしようとするし、聞いている人はそれを必死に聞き出そうとする。
そもそも会社同士が地理的に遠いから、関係性作りの営業というのがしづらくて、
こういうドライだけど本質的なアプローチになるのかなと思う。

日本はクライアントとのRelationshipが営業の肝だけど、
アメリカでは自社のValue Propositionがしっかり語れるかが営業の本質だなと思った。


今年は年末いっぱいまでフィリピンで、オペレーションセンター安定稼動の最終調整をして、
来年の2月からアメリカ LAオフィスで働きだす。

このValueって言葉、これからの自分にとって凄く大切な考え方だと思う。
自社の提供できる「価値」は何なのか?
自分自身がビジネスマンとして生み出せる「価値」は何なのか?
もっと深掘って考えないと。

Monday, November 1, 2010

【映画レビュー】 Outsourced





会社の研修とアメリカ出張のため今日から1週間だけ一時帰国。

今回もいつも通りマニラの渋滞に会わせてアパートを出たんだけど、
祝日だったせいか全く道も混んでなく、結局空港に搭乗時間の3時間も早く着いた。

いつもは本読んだりPCに落とした映画とか観て時間を潰してるんだけど、
今回は先月買ったiPadが大活躍だった。
というか長時間の飛行機移動にiPadって最高のツールだと思う。
iTunesでレンタルした映画は観れるし、Kindleアプリで本も読める、そしてもちろん音楽も聴ける。
いままで本とか、ラップトップとか、iPodとか、
座席に座るときにゴソゴソ用意してたものが1つのデバイスで全部補えちゃう。
これでwifi使えたら完璧なのになーなんて思ってしまうんだけど、そんな日が来るのも早いかもね。

そのiPadで今日観たのがOutsourcedって映画。
コールセンターで働くマネージャーが
アウトソース先のインドに飛ばされて、
そこでいろいろと異文化理解だ、恋愛だみたいな感じのまったりとしたコメディ。
この映画を元にしたTVシリーズがいまアメリカでやっていて、それも流行っているみたい。





自分もフィリピンでアウトソース業務をしてるので、タイトルを見ておっ!て感じだったんだけど、
映画自体はアウトソーシングって社会の流れをネタにした普通のコメディだったんで、ちょっとがっかり。
まぁ普通のコメディだし、それが当たり前なんだけどね。
アウトソースって言葉に自分がちょっと敏感になってただけだった。


話の中身は、アメリカ式のマネジメントを持ち込んで全然うまくいかなくて、
「インド人使えねー」みたいになってたときに、現地の文化を理解する必要性を感じた主人公。
そこから、現地スタッフにもっと自分達のスタイルで働くように薦めたり、
スタッフとのコミュニケーションも増やして、当初は絶望的だった目標数字にも達成。
しかも、可愛いい現地スタッフともいい感じの仲になっちゃったりして、いいこと尽くし。
そんな簡単じゃねーよバカヤローとiPadを床に叩きつけたくなったりしたけど、
現地の文化を理解しないとその土地でマネジメントなんてできない、ってところはすごく同意。


ただ文化を理解するって、その土地のお祭りとか、食習慣とかを知るみたいな、
教科書に載ってるような表面的なことではないとは思うけどね。
「文化=その土地の人の考え方」だと僕は思っていて、
文化を知るには、その人達が何を考えているか知る必要がある。
でも僕達外国人がそんなこといくら考えてもわかる筈がない。
だから、質問することが凄く大切。
これなんでこうなるの?とか、
これ僕はこう思うんだけど、あなたはどう思う?みたいな質問を連発することが異文化理解だと思う。


ある程度の困難を乗り切れば、後はとんとん拍子でうまくいくさ!
みたいなハリウッド的な軽さが鼻についたけど、
ストーリーと今の自分の仕事が少し被っていてある程度楽しめた。