Tuesday, December 28, 2010

POSITIONING


状況はこうだ。
自分はベンチャー企業の営業担当。
来年までにどうしても売上を3倍に上げる必要がある。

競合は、自社より数年早く業界に参入し、
独占とまではいかずとも、マーケットでかなりのプレゼンスを発揮している。

しかも自社と比べて、
商品のカバレッジも広ければ、
営業担当の人脈も広い、
ノウハウも多く持っているだろうし、
そして当然売上もかなり上げている。
そんな相手と戦わなきゃいけない。
相撲でいうと、子供が力士に戦いを挑むのに近い。

では自分はどう戦っていくべきなんだろうか?

誰かに助けを求める?
無理だと思って降参する?
それとも、意を決して真っ向勝負?

そもそも、答えはない。
でも、努力と気持ちだけで乗り切ろうとするのは最悪の選択。
そんな状況で、真っ向勝負で勝てるわけがない。
頭を使わないといけない。

学生のときに読んだ本で、Positioningという本がある。
ビジネスで弱者が強者に勝つためには自分の立ち位置を明確にする必要があるという内容。
相手と似たようなことをして、相手を上回る結果がでるはずがない。
勝負に勝つためには、「ここなら勝てる!」というフィールドを見つけて、
そこで勝負をしかけないといけない。
ベンチャーのバイブルとも呼ばれるランチェスター戦略と同じ考え方だ。

このPositioningという戦略は営業だけのフィールドでは留まらない。
営業活動から、マーケティング、商品開発、そして品質管理まで。
一環した企業の「ブランド作り」をする努力が必要だ。
もちろん、そのブランドで戦っていくんだという、
チームメンバーとの意思統一も欠かせない。

弱者が強者に勝つのには、力勝負じゃない。
頭を使わないといけない。




Monday, December 27, 2010

About.me


ネットをやっていれば誰も作成するプロフィールページ。
About.meはその自己プロフィールだけに特化したサービス

Facebook、Blog、Twitter、Linkedin...
自分の情報が分散しているこんな時代だから、
そんな情報を繋ぎ合わせて「自分は誰なのか」発信できるサイト。
シンプルさが響いた。

僕のはこれ。http://about.me/takuyaoka
ライフハック記事:http://www.lifehacker.jp/2010/12/101222aboutme.html

Saturday, December 25, 2010

【本レビュー】 マネジメント系2冊

フィリピンでオペレーションセンター立ち上げ業務を始めて7か月。
最初は目の前の業務をなんとか回すことのみを考えてきたけれど、
最近ではオペレーターが継続的にパフォーマンスを発揮するために必要な「組織」というものをよく考える。

組織と一口に言ってもアプローチしなければいけない面は限りなくある。
人材の採用から育成までも組織を作ることだし、
オペレーション業務を回すために必要な仕組み作りもそこに含まれる。
では、その組織を作るために根本的に必要なものは何なのか?
と考えた結果、もっとマネジメントについて勉強しようと考えるようになった。

組織のマネジメントに関しては、
これまで独学で「こうやったらうまくいくんじゃないか?」と仮説検証しながらやってきて、
うまくいかなかったことが殆どだったけど、もちろんうまくいった部分もある。
ただ最近直面しているのが、
「いい組織を作ることより、いい組織を継続させることの方が難しい」ということ。
立ち上げより安定稼働の方が、より深い知識だったりマネジメント力が求められる。

そんな高い壁を感じて、日本帰国前にアマゾンでマネジメントの本を買い漁った。
ドラッカーが「基本と原則に反するものは例外なく破綻する」というように、
マネジメントというものを一旦自分の中で体系的に落とし込みたいと思っていた。
学びたいのは原則と本質、テクニックやスキルはまだいい。

今回読んだのは2冊。
1冊目はマネジメントの古典、ドラッカーの「マネジメント 基本と原則」。


ドラッカーは、学生のとき先輩に薦められて読んだのが最初。
当時は内容に全く共感できないというか、
逆にその先輩があんなに学生生活とかけ離れた内容を理解できるのか不思議なくらいだった。

いま読んでみると、この本には面白いくらい腹にググっと力が入るような言葉に溢れている。
響いた言葉をいくつか抜粋。

・ 企業の目的の定義は1つしかない。それは、顧客を創造することである。
   したがって、企業は2つの、そして2つだけの基本的な機能を持つ。
  それがマーケティングとイノベーションである。
  マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす。

・ 真のマーケティングは顧客からスタートする。
   すなわち現実、欲求、価値からスタートする。

・ イノベーションはすなわち新しい満足をうみだすことである。

・ (マネージャーは)「われわれの事業は何か。何であるべきか」
    との問いに関する答えをそれぞれが持つ。


シンプルでありきたりに聞こえる言葉だけれど、
現場と照らし合わせて考えると、ドラッカーの言葉は非常に深く、重い。
なかでも、僕はマネジメントの本質はこの1文に尽きるのではと思う。
「事業の定義があって初めて、目標を設定し、戦略を発展させ、資源を集中し、
活動を開始することができる。業績をあげるべくマネジメントできるようになる」

事業を定義する。
つまり自分達のいる現状を理解し、理想の姿、どうあるべきかをイメージする。
そしてそのギャップを埋めるために的確なアクションを起こす。
図で表すとこうなる。



マネジメントというのは、
・ 現状の把握、
・ あるべき姿のイメージ、
・ そして、そこにあるギャップを埋めていく、
という3つの行為をマクロ、ミクロなレベルで実行することだと思う。
それも、単に実行するだけでなく、やり過ぎなくらい徹底する必要がある。

いま自分達が何で、何であるべきか、
そして、そうなるためには何をする必要があるか決定する。
それがマネジメントなんじゃないだろうか。

フィリピンオペレーションセンター(POC)では、
前からこの考え方に則してやってきてはいるけど、この徹底というものが足りてないように思える。
組織のビジョン、成功イメージの共有が足りない。
現状を把握するためのコミュニケーションが足りない。
アクションを促すマネジメントの指示力が足りない。


もう1冊はKブランチャーの「1分間マネージャー」という本。



100ページ程の薄い本で、マネジメントの中でも特に部下の教育について書かれている本。
これはどちらかというとテクニックについて書かれていたが、その中でも学ぶことは結構あった。

基本的に、マネジメントは短時間高頻度で行うべきだと書かれている。
そのために必要なスキルが3点紹介されている。

・ 1分間目標設定
各個人が納得する目標を250字以内で書く。
1日のうち自分の目標を1分間使って読み返し、自分の行動と合致しているか確かめる。

・ 1分間称賛
よい行いをした場合はその場ですぐ褒める。
その行いの何がいいのか具体的に説明する。

・ 1分間叱責
悪い行いをした場合はその場ですぐ叱る。
その行いの何が悪いのか具体的に説明する。
叱っているのは行動についてであり、人格について攻めていないことを明らかにする。
最終的に自分は相手に期待し、信頼していることを伝える。


ここでは、マネジメントはたまに社員を大きな会議室に集めて、
マイクの前でスピーチをすることではないという。
短時間で頻繁にフィードバックを与えることで、部下のPDCAを早く回してあげること。
それがマネジメントのあるべき姿だという。
これは教育という部分にフォーカスされた話だけれど、他の分野にも応用されれうと思う。

僕だけかもしれないが、マネジメントというと図体のデカイ巨人をイメージしてしまう。
いろんな物が詰まってフットワークの遅い姿がどうも被ってみえる。
確かにマネジメントともなると、見なければいけない業務も多くなるしタスク量も膨大になってくる。
ただその反面、よいマネジメントをするためには、スピードも非常に求められる。

組織の現状と理想を深く考え、ギャップを理解する。
そしてとるべきアクションを素早く意思決定し人を動かす。
マネジメントは踊れる巨人でないといけない。

Sunday, December 12, 2010

旅人SNS CouchSurfing


CouchSurfingってサイトを知っているだろうか?
バックパッカーなら何度か耳にしたことがあるかもしれない。
CouchSurfingはひと言でいうと「旅人向けSNS」だ。
旅行するのに現地の人に案内してもらうのが一番楽しいように、
CouchSurfingに登録すると簡単に旅行先でローカルの人達と知り合うことができる。

サイト名のCouchSurfingというのは、Couch(ソファー)をSurfing(渡り歩く)という意味で、
ホテルやゲストハウスではなく、旅先でローカルの家のソファーを貸してもらい、
そこにただで泊まらせてもらうというのがサービスのコンセプトになっている。

旅行客にとったら、宿代を節約できるだけでなく、
同時にローカルの人達と触れ合うことができるという理想的なサービス。
しかもCouchを貸し出すことだけでなく、イベントの掲示板としてもアクティブに使われている。

CouchSurfing (CS)はコミュニティが都市毎に分かれていて、毎日何件ものイベントがアップされる。
僕自身マニラに来てからかなり頻繁にCSのイベントに顔を出しているし、
マニラで出来た友達の殆どが、このCSのイベントを通して知り合った人達だ。

しかも、そのネットワークはマニラだけでなく、
インドの田舎町からNYのマンハッタンまで、字の如く世界中に広がっている。
更にすごいのが、このサービスは都市毎にModeratorとAmbassadorという管理人がいるんだけど、
みんな1円ももらわないボランティアとしてその責任を引き受けていること。
つまりは、旅人の善意だけで世界中にCSネットワークが張り巡らされている。


そんな変わったサービスだからこそ、
僕がCSで知り合った人達は本当に多岐に渡るし、本当に面白い人達ばかり。
現地の大学院生、
コールセンターのマネージャー、
ロレアルでインターンをしているシンガポール人、
イギリス人バックパッカー、
オーストリアからの留学生、などなど
イベントに行く度に新しい出逢いがあり、そこからまたネズミ講的に次への出逢いに繋がっていく。




先週末もCSのクリスマスパーティがあって、貸切のバーに全部で100人くらい人が集まってた。
毎年クリスマスパーティはテーマが決まってるらしく、今年のテーマは"Crazy Hats"。
結構探したけどクレイジーな帽子なんて持ってないし売ってもなかったから、
僕は会社のクリスマスパーティで使ったトナカイのコスチュームの頭を切って被って行った。
`



パーティに行ってみると、
結構な数の人達が自分で手作りの帽子を作ってくるという気合の入りよう。
フランス人がエッフェル塔の帽子作ってきたり、アイロン板でCouchとSurfingの帽子を作ってきたり。イベントへの気持ちの入り具合が桁違い。



CSのメンバーになっている人達は皆「旅」だったり「出逢い」に情熱を持ってる人達で、
自分とフィーリングの合う人達がかなり多い。
例えば、CSに「来週の日曜にBaguioの洞窟に行こう!」みたいな書き込みをすると、
5~6時間のうちに「行こう!」「何時に出発する?」「バスのチケット取っといたよ!」
みたいな会話が猛スピードで進んで、あっという間に新しいコミュニティができる。
とにかくCSは行動力のある人達の集合体だ。

Wikipediaにしかり、こういった人間の「興味」を原動力に、自然増幅していくサービスは凄い。
以前TechCrunchで「今後のソーシャルネットワークはソーシャルグラフが細分化される」という記事があったけど、Linkedinに次いで、このCouchSurfingはその代表格かと思う。
「旅」「出逢い」という細分化されたテーマを中心にネットワークが作られていく、
しかも最低限の枠だけを作り、コンテンツはユーザーが作り出していく仕組み。
サービスとしてでなくビジネスとしても一流だ。

Facebookが日本で流行らない理由


最近日本でようやくFacebookが注目され始めた。
「これから日本でもFacebookが流行り始めるのか」的な声をよく聞くけど、僕はそうは思わない。
情報に偏りがあるかもしれないけど、Facebookについて少し考えを整理してみる。

まず日本人がどうかと言う前に、Facebookの魅力は何なのか考えてみる。
1. 英語をベースにしたコミュニケーションで世界中の人と繋がれる
2. Wallや写真のアップデートなど、個人情報をかなりオープンにすることで、
友人と簡単に近況報告ができる。また繋がりが薄い人とも実世界で繋がり易くなる
3. ソーシャルゲーム、イーコマースなどのプラットフォームとしてワンストップで様々なサービスが利用できる
4. 企業、または個人でファンページを作成して、コミュニティを形成できる
他にもいろんな使われ方がされているけど、この4つがFacebookの主な魅力かなと思う。

それでははたして日本人に響くのか?
順を追って検証してみる。

1. 英語ベースで世界と繋がる
個人的にFacebookをやっててよかったなと感じるときは、
ボーダレスで友達と繋がっているのを感じる瞬間。
例えば、
・モントレーの大学院を卒業したスロバキア人の友達にお祝いのメッセージを送ったとき
・マニラのクリスマスパーティで会った友達から友人承認メッセージが来たとき
・ボストンに住んでる高校の同級生からメッセージが来たとき
・サンフランシスコに住んでる元ルームメイトから僕が来年いつLAに来るのかメッセージが来たとき
これは全部ここ数日で僕がFacebookで実際に体験したこと。
MixiでもTwitterでもBlogでもできないFacebookの楽しさが、このボーダレスコミュニケーションだと思う。

Facebookは日本語化が進んで、少しずつ会員が増えてきてるけど、
やっぱり使用されている言語はほぼ100%日本語で、コミュニケーションを取る相手も日本人。
結局Mixiのインターフェースを使いやすくして、実名制になったくらい。
それじゃ大して魅力を感じない。


2. 個人情報をかなりオープンにした情報共有
Facebookは最近新しいインターフェースを取り入れて、
個人のページの一番上に、出身大学や現住所、誕生日から何まで、
自分の個人情報がかなり詳細に表示される。

また写真のTag機能は、友人が撮った写真に自分が写っていたとき、
それをTagすることで、その写真が自分のWallにも表示される。
つまり、基本的に無断で自分の写真が自分のページにアップされていく。
もちろん、悪意のある写真はFacebook側または自分で削除することができるが、
その写真を見た友人の友人が自分に友人承認メッセージを送ってきたり、
そういった人間の善意に基づいたオープンさで増幅していくネットワークがFacebookの魅力。

このオープンさは日本でうけるのだろうか。
よく言われることだけれど、「実名制」というコンセプトは日本でFacebookaが流行る相当なボトルネックになっている。
Mixiではプロフィールに殆どの人があだ名を使っているし、自分の写真をネットで公開する人は少数派だ。

なんで日本人は実名制を嫌がるのか?
僕は、こういう現象は日本人の「村人意識」から来ていると思う。
ブログで何か刺激的な内容を書くと炎上したり、
ネット界隈でおかしなことを発言すると2ちゃんで叩かれる。
いわゆる昔でいう村八分みたいなことをされる。
日本のインターネットは謂わば大きな村みたいな存在で、
僕達日本人には個人情報を明かして変なことをしたら村八分の制裁を受けるのでは、
という意識が刷り込まれているように思える。


3. オンラインサービスのプラットフォーム
Zyngaがこの前リリースしたCityvilleや、
Facebookで爆発的なファンを集めているSatisfaction Guaranteed など、
Facebookにいけば友達と繋がれるだけでなく、ゲームもできるし、ショッピングもできる。
FacebookはそんなネットサービスのOne stop placeになりつつある。

ソーシャルゲームやイーコマースは日本の得意分野だし、
日本のユーザーにとって、これまで分散されていたネットサービスがFacebookを媒体に集約されるのはかなりの魅力かと思う。


4. 企業、個人のコミュニティ作り
Facebookでコミュニティを作るのは簡単だ。
Fan Pageはものの5分もあればセットアップできてしまうし、
ページのトップにあるLikeボタンを押すとそのコミュニティをフォローすることができる。
アップデートはFeedとしてメンバーに共有できるし、
もしそれが気に入ればWallにコピペするだけで、口コミとしても広がっていく。

Mixiで日記を書くのが疲れて退会していく人が多い中、
いまだMixiにアクセスする人が多いのはコミュニティがあるからかと思う。
このコミュニティの形成、また企業にとったらCRM活動の一環としてFacebookはかなりの魅力を持っているはずだ。



響くこと、響かないことといろいろあるが、果たしてFacebookは日本で流行るのだろうか。
以下3つのシナリオがあるかと思う。

シナリオ1: 爆発的に流行る
英語ベースで世界と繋がるコミュニケーション、
個人情報をオープンにして繋がるネットワーク、
など日本に縁のなかったスタイルのサービスを若い世代が受け入れ出し、
ゆくゆくは大衆的に受け入れられるようになる。

シナリオ2: まぁまぁ流行る
Facebookの実名制で、コンテンツの主な発信源はアメリカという構図は今後も変わらない。
でもそのスタイルは日本では中々受け入れられず、
日本でFacebookを使うのは一部のセグメントに限られ、その界隈で流行っていく。
例えばビジネスマン向けのSNSとしてLinkedinのような使われ方をするかもしれない、
または、個人情報をオープンにしてもいい人、グローバルな生き方をしている人などが主に使うというのもあり得そうだ。
ただ大衆には受け入れられないので、そこそこしか流行らない。

シナリオ3: 流行らない
そもそもFacebookを使う魅力が日本人に響かず、
TwitterやブログがあればFacebookなんて使わないで済むと考える人が主になる。
そもそもFacebookは大衆向けのSNSサービスだし、
日本だけセグメント化されていくようには思えない。
また、Facebookをセグメント化されたSNSとして使うなら、
それ専用のサービスがでてきてFacebookに取って代わってもおかしくない。


最近の流れをみると、世界的にFacebookが流行っているから、
日本もその流れに乗って会員が増えてきた感じがする。
でも実際にアクティブに使えている人は少なく、
TwitterとFacebookを連携して自分のTweetを流し込む、
要は「ソーシャルメディアの面を取る」使い方をしている人が多いんじゃないかと思う。
つまりは、Facebookのページ自体に来て本来の使い方をしている人が少ない。


たしかに日本でもFacebookのコンテンツが翻訳され、付随するサービスの日本語化も進んでいる。
でも、それではいつまで経ってもFacebookの「世界中の人と繋がる」という一番の魅力を感じることなく、日本のFacebookはクローズドなコミュニティのままであり続けることになる。


僕はFacebookはこの世界がグローバル化している代表例なんじゃないかと思う。
英語とFacebookを使うことで、世界のいつどこで会った人とも繋がっていくことができる。
日頃の自分の活動がオープンにFacebook上で記録され、
初めて会った人はそのライフログを通じてその人の人柄を何となく理解することができる。
また、もし明日急にインドネシアに旅行するなんてなったときも、
ジャカルタに住んでいる友達にFacebookでメッセージを送れば、ちょっとした観光案内なんかもしてくれるかもしれない。そんな繋がりがFacebookを使うと可能になる。

結論、英語圏以外のユーザーにとって、
Facebookは国境など関係なくグローバルに生きている人のためのツールなんだと思う。
そう考えると、日が経つ毎に日本というコミュニティに引きこもって、
俗に言うパラダイス鎖国状態の日本ではFacebookは流行らないと思う。


*メモ1
Facebookに間して面白い比較対象になるのが韓国。
ここ最近の韓国のグローバル化は著しいし、日本は完全に韓国の後ろを行っている。
その韓国で最近Facebookユーザーが急増してるらしい。
http://news.livedoor.com/article/detail/5193071/

*メモ2
世界のSNSマップ。Facebookが131ヶ国中111ヶ国でトップ
http://blogs.itmedia.co.jp/saito/2010/06/snsfacebook13-1.html

*メモ3
Facebookは日本に普及するだろうか
http://blogs.itmedia.co.jp/saito/2010/09/facebook-d057.html

*メモ4
FacebookのLocalization戦略は世界共通
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nc20080625a1.html

Thursday, December 9, 2010

失敗の意味

『ハリーポッター』の作者の J.K.Rowlingがハーバード大の卒業生に向けたスピーチがいい!
僕が大学を卒業したときのスピーチはCraigslistの創設者で、結構有名な人だったけど、
Rowlingさんも冗談で言ってるみたいに、どんなこと話してたか正直全然覚えてない。笑


でもこのスピーチは響いた。
リアルで、等身大で、すごく心に沁みる言葉が詰まってる。





"It is impossible to live without failing at something, unless you live so cautiously that you might as well not have lived at all, in which case you fail by default."
「人生を失敗なしに過ごすことは不可能。
 ただ、失敗するのを避けて恐るおそる生きることはできる。
 でもそんな人生なんて生きていないに等しいこと。
 つまり、どちらにしても人はデフォルトで失敗を経験することになっている」


シリコンバレーの起業家は、
「失敗から学ぶことはたくさんある」「失敗するなら若いうちがいい」なんてことをよく口にする。
実際、僕が卒業する最後の学期で受けた授業で、
シリコンバレーのVCの教授が「失敗しないとわからない世界がある」みたいなことを話していたのを覚えている。


僕は失敗がいいこととは思わない、そもそも誰もが成功したいわけだし、
失敗はそれを達成できなかった結果なわけだから、いいわけない。
ただ、失敗して打ちのめされて、そこから這い上がってくることには意味があると思う。


僕は高校のとき野球部で3年間挫折を経験して、
その経験が「お前はまだまだこんなもんじゃない!」ってハングリー精神をくれるし、
泥臭い人生を歩んでる分、教養はないけどタフな人間に育ったと思う。


失敗は人を強くする。
たしかにそう。
でも、それは覚悟を決めて、死ぬ物狂いでとった行動がうまくいかなかった、
その結果うまくいかなかった「失敗」のこと。


失敗はただのBad resultではない。
失敗というのは魂の衝突。


覚悟を決めて、挑戦して、常に前に進み続ける人間にのみ、失敗の本当の意味がわかる。

Tuesday, December 7, 2010

フィリピンのクリスマスパーティ(会社版)

「フィリピン人はクリスマスに命賭けてる」
といっても過言じゃないくらい、フィリピンでクリスマスは盛り上がる。

・国民の8割がカソリック
・イベント、お祭りが大好きな国民性
・家族と過ごせる時間を大切にする(フィリピンでクリスマスは家族と過ごす)
そんな要素が全て絡みあって、
ber month(語尾にberのつく月)と呼ばれる9月から、街ではクリスマスソングが流れ出す。
12月にもなると、クリスマスを過ごすためのお金欲しさから犯罪や強盗の数も多くなり、
街に溢れる物乞いの数も心なしか増えてくる。

会社にとっても、クリスマスイベントは一大イベントで、
どんなクリスマスイベントを開くかで従業員の会社への満足度が変わるというくらい。
なのでウチも1ヶ月くらい前から「Project Santa」というプロジェクトを立ち上げ、
場所の確保やら、コンテンツの決定、出す料理のチョイスまで、事細かに進めてきた。

通例として、フィリピンの会社のクリスマスパーティでは、
出し物、プレゼント交換、ゲームみたいのが鉄板のコンテンツになっているので、
うちも以下の内容でパーティを進めていった。
パーティ1部
・ホストからの挨拶
・ディナー

パーティ2部
・社員の出し物
・プレゼント交換
・ゲーム
・クリスマスバスケット贈与

進行役は自分とSandy

コーラス&ラップのパフォーマンスw

謎の目隠しバナナゲーム

プレゼント交換の後に何故かスピーチ

会社からクリスマスバスケットのプレゼント

*フィリピンではクリスマスを家族と一緒に過ごすので、
会社のパーティではこういう食べ物の詰め合わせバスケットを送るのが通例になってる。
季節になるとパスタとか、パイナップルの缶詰とかの詰め合わせのバスケットが、
スーパーでこういう風に陳列されてる。


ひとりひとりにプレゼント

うちの会社は組織カルチャーというものを特に意識しているので、
こういう大きなイベントには結構力を入れるようにしてる。
どんなイベントをしたいかスタッフと一緒に考え、一緒に企画し、一緒に実行する。

でも、「楽しいから」だけでやっているのではなく、
こういうイベントもう組織への投資活動の一環でもある。

オペレーションセンター、アウトソーシングというと、
ある程度の質を確保しつつコストは抑えれるだけ抑える。
完全マニュアル化で受け身な社員。
究極のトップダウンマネジメント。
なんていうのが一般的によくあるケース。

でもうちは、
少数精鋭でスタッフの教育、組織のカルチャー作りには積極的に投資
ある程度のマニュアル化はするがスタッフの主体的行動を推奨
問題があれば都度マネジメントがスタッフに相談しにゆき、現場の声を聞く
という方向性でやっている。

「あれをやれ、これをやれ」というのではなく、
現地スタッフ自らが案を持ち寄って組織をよくしていく仕組み作り。
これが僕達の進めている理想のオペレーションセンター。
だからこそ、今回のクリスマスパーティみたいなイベントは、
組織内のコミュニケーションを活発にさせるという意味ですごく重要。


フィリピン人を主体的に動かすなんて無理だよ。
そんなことしてもすぐ辞めちゃうし、意味ないよ。
なんて言われたりするけど、僕はそう思わない。
僕達外国人が外国で組織を作るのに大切なのは「対話」だと思う。
対話がなければ、そこに信頼関係もない。
そんな状況で自国の仕事観、組織論を押し付けてもうまくいくわけない。
大切なのは何よりもコミュニケーション。

とにかく、今回のクリスマスパーティはスタッフみんなに楽しんでもらったみたいでよかった。
いまはプロジェクト運用フローを大幅に変えたり、
試用期間の社員がごっそり正社員になったりと、いろいろ過渡期なんだけれど、
徐々にだけれど、いいチームができてきてるなと実感する毎日。

最後は全員で集合写真