Tuesday, February 8, 2011

PDCAの罠

最近、日本人の先輩社員がPOCに来て、
現状の仕組みや組織の見直しを始めた。
そこで、「ベースラインを揃えること」の大切さを感じるようになった。

組織や仕組みはPDCAを重ねて、トライアンドエラーを重ねて、
より理想的なものへスピーディにカイゼンされていく。
ただ、スピードを意識し過ぎた、
やみくもなトライアンドエラーは逆に毒であることを忘れてはいけない。

今QからPOCではオペレーターをシフト毎にチーム分けして、
各チームにプロジェクトを担当してもらうことにした。
朝シフトはカルチャーチーム、
昼シフトは仕組み改善チーム、
夜シフトはデータ分析チーム、という感じ。

優秀なオペレーター達に単調なオペレーション業務をやらせるのではなく、
主体的に考えて、責任を持ってプロジェクトを担当してもらうというのが狙い。
Q,月毎に各チームにはゴールを設定してもらい、
しっかりマネジメントと進捗を確認してもらっている。

それを始めてから1ヵ月程経って、
各チームが責任を持って進めてくれているのはいいのだけれど誤算が1つあった。
それは問題解決力がみんな弱いこと。
本来、何かプロジェクトを進める上で、
・「あるべき姿」は何なのか?
・「現状」は何なのか?
・そこにある「ギャップ」をどう埋めるのか?
の3点を抑えるのが問題解決の第1歩。

なのに、殆どのチームがプロジェクトを始める上で、
「どんなツールが必要か?」とか「どんなイベント/セミナーをするか?」
といった点の話から入っていって、熟慮せずにそれをアクションに進めていってしまう。

アイディアを出すのはいいこと、
素早くアクションを起こすのはいいこと、
でも、あるべき姿、現状、ギャップを抑えていないトライアンドエラーは次に繋がらない。
ただのエラーで終わってしまう。

オペレーターにどんどん任せていくというのは、
今後のPOCの成長に欠かせないこと。
でも、その前に彼女、彼等の知識、能力のベースラインも揃えていく必要がある。

立ち上げのときは優秀なオペレーターに任せて勢いで何とかなった部分があったけど、
いまの段階はもっとレベルの高いものが要求されている。
オペレーター、特にミドルマネジメントへの問題解決教育は急務だと思う。


日々の業務に忙殺されず、7つの習慣でいう第2領域をしっかり着手していく。
それがマネジメントにとって非常に大切なこと。
目先のスピードではなく、長期的なスピードを加速させる意識が大切。

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