Tuesday, October 30, 2012

書くことは、考えること

ここ最近は立ち上げの時と違い、
日常にそこまでアップダウンがなくなってきたこともあり(よい意味で)、ブログを書く頻度がかなり少なくなってきました。

そんなときに、尊敬する人のブログの中にあった「書くことは、考えること」という言葉を見つけてグサッときました。ホントそうだなと。

書くことは、考えること。
考えることは、自分を見つめること。

ブログ再開します。

Sunday, October 21, 2012

【書籍】WorkShift

久しぶりのブログ更新。
今月は日本出張が2週連続であったり、
フィリピンで披露宴の司会したり、誕生日だったり、
盛りだくさんでした。

27歳になり、もう若いなんていってられない歳になったこともあり、
ここ最近考えることも多く、自分のノートにグリグリ書きなぐってました。
このブログにはその清書書きというか、
自分の考えをしっかり形にまとめるために記事を書いていこうと思います。

はい。それで今回は久しぶりの本のレビュー。
最近ネットで話題のWorkshiftをミーハーにも購入したのですが、
読んでみると「未来の働き方」という抽象的なテーマが、
しっかりとした骨組みでまとめられていて、非常に読み応えのある内容でした。



本書は、
「未来の働き方を変える5つの要因」

「未来の働き方に適応するための3つのシフト」
という仮説とそれに基づく提言を中心に構成されています。
*未来=本書では2025年の設定)

「たぶん未来はこんな感じに変わっていくだろうから、
 私達はこんな感じに適応していかないと不幸になってしまうよ」
という感じの論調でした。

未来の働き方を変える5つの要因
1. テクノロジーの進化
2. グローバル化の進展
3. 人口構成の変化と長寿化
4. 社会の変化
5. エネルギー、環境問題の深刻化


未来の働き方に適応するための3つのシフト
1. ゼネラリストから連続スペシャリストへ
2. 孤独な競争から教職して起こすイノベーションへ
3. 大量消費から情熱を傾けられる経験へ


印象的だったのが、
クラウド、ソーシャル、モバイルなどのテクノロジーが進化し、
競争の場もグローバルな舞台へと移っていくことで、
生き残っていく会社は、「メガ大企業」とニッチ市場を狙う「ミニ起業家」に二分されていくだろうという話。

後者の選択肢を選ぶ場合は特に、
ニーズがあり、且つ代替の利かない専門的スキルを複数身につけ、
グローバルな市場で活躍できることをうまくセルフマーケティングし、
そして、いざという時の味方、信頼できる仲間を多く持っている、
といった「武器」を磨き続けることがサバイバルの鍵となる、とのことでした。

また、ミニ起業家コースを選んだ場合、
加速する大量消費、競争という流れから「降りる」ことも可能だと著者は言っています。

給料を稼ぐ→消費する→幸せになる
という従来の方程式を見つめ直し、
消費ではなく、社会活動などやりがいのある経験を重視することで、
幸せな生活を確保するという人も増えていくとのことです。
最近の日本ではノマド、NPOなどが注目を浴びていて、
まさにこのシフトが起きているんではないでしょうか。

どの選択肢をとるにしても、
今後はグローバルな市場で、個人の能力でサバイブしていくことになります。
漠然とその場の流れに乗るのではなく、
未来はこうなるという仮説を持つことで、
主体的に自分の働き方を選んでいく必要がありますね。


これ意外で印象的だった内容を以下にまとめておきます。
・専門的なスキルを持つにはそのことに10,000時間は費やす必要がある
・専門技能を選ぶ判断軸(価値を生み出すのか、希少性はあるか、真似されにくいか)
・人間は自分の行動の総和にほかならず、意義のある人生を送れるかは、意義のある仕事ができるかに大きく左右される(ジャンポール・サルトル)
・新しい専門技能を身につける際、大切なのは自分に本当にそれができるか実験をすること
・前に大きく跳躍するためには、跳ぶ前に一歩下がらないといけない
・カリヨンツリー型のキャリアを描く(キャリアギャップの有効活用)
・仕事に刻印をつける(パフォーマンスを記録する、Linkedin)
・ポッセのメンバーを引きつけるには自分が積極的に「発信」する必要がある
・選択肢が広がることの恩恵に浴するためには、自分がどういう人間でありたいのか、そして恩恵と引き換えに何を諦める覚悟があるかについて、厳しい選択をしなければならない
・私達一人ひとりにとっての課題は、明確な意図を持って職業生活を送ることだ



Tuesday, August 7, 2012

プロフェッショナル


ここ最近数週間、マニラでは毎日のように雨が続いていて、
昨日からついに洪水のニュースがあちこちでされ始めました。
雨季のマニラではよくあることなのですが、
今回は死者がでるくらい被害は大きいです。

政府からの発表で今日は特別休日になり、
マニラ首都圏の大半の学校と会社が休みになっています。

ただ、うちはクライアントが海外ですし、
オペレーションを24時間止めるわけにはいかないので、
スタッフには通常通りの出勤してもらってます。

洪水のニュースを見ながら仕事中

家が浸水したり、
会社に行く途中の道が洪水だったりと、
出社できないスタッフもいるのですが、
スタッフの何名もがずぶ濡れになりながら続々と会社に出社してくれました。

洪水対策だそうです笑

こんな状況でも誰も文句を言わず(少なくとも英語では)、
24時間オペレーションを回すことを自分達の仕事として当たり前に対応してくれています。
2年前の立ち上げのときには考えられない光景です。

昔はどうやったらスタッフが責任感を持ってくれるのか、
プロフェッショナルとして働いてくれるのか、
スタッフにレクチャーをしたり、僕自身ほかの会社の人に相談したり、悩んでた時期がありました。

でも、今日こうやって自分達のするべきことを当たり前のように責任を持って仕事している姿を見て、
僕は彼女たちのプロフェッショナリズムを感じました。
しかも、新しいスタッフ達もそうするべきなんだと先輩スタッフを倣って黙々と仕事をしています。

小手先のトレーニングなんかではなく、
スタッフの話を真摯に聞いて、
毎日顔を突き合わせて議論してきた結果、
こういった会社のカルチャーとして出来上がってきているんだと感じました。
感慨深いですね。


まだ雨は続いていて、スタッフの殆どがオフィスに泊まり込みです。
僕は道が問題ないので自分の家に帰りますが、明日はなるべく早く来ないとですね。
うちのスタッフは本当に頼りになります。


Monday, July 30, 2012

The Holstee Manifestoが響いた




このポスターはエコデザインベンチャーのHOLSTEEが、
ビジネスをスタートする際に必要なビジネスプランは一切書かず、
代わりにこのマニフェストポスターを描いたそうです。


こういったシンプルな言葉がグッとささるのは、
きっとそれが本質なのに自分がまだ実践できてないことがあるからかもしれないですね。


本文がありました。
This is your life.
Do what you love, and do it often.
If you don’t like something, change it.
If you don’t like your job, quit. If you don’t have enough time, stop watching TV.
If you are looking for the love of your life, stop;
they will be waiting for you when you start doing things you love.
Stop over analyzing, life is simple.
All emotions are beautiful.
When you eat, appreciate every last bite.
Open your mind, arms, and heart to new things and people, we are united in our differences.
Ask the next person you see what their passion is, and share your inspiring dream with them.
Travel often; getting lost will help you find yourself.
Some opportunities only come once; seize them.
Life is about the people you meet and the things you create with them, so go out and start creating.
Live your dream, and wear your passion.
Life is short.


ビデオもありました。




Monday, June 4, 2012

ハンパない早起き


最近もっぱら早起きです。
自分のチームが24時間動いていて、アメリカのクライアントに電話することも多くなってきたので、
最近は朝5時半出社。
その分、帰るのは夕方の4時くらいですが。

昔から朝起きるの苦手なんですが、
早めに寝て、夜ご飯に消化の悪いもの(肉とか、炭水化物とか)食べないと、シャキっと起きれます。
朝は頭が冴えるので、この生活習慣かなりいいです。

Wednesday, May 23, 2012

東南アジアのスタートアップ関連情報まとめてます

どうも!
このブログのタイトルもそうですが、
僕はアジアのスタートアップ界隈(最近は東南アジア)に興味があります。

前から気になった記事、アジアで働いている面白い人と会ったときの話なんかを、
InterAsia Projectという別ブログにせっせとまとめています。


意外と人に会うと「ブログ見てるよ!」って言われるので、一応アナウンスしておきます。
もし興味ある人はそっちも見てもらえればと!

Sunday, May 20, 2012

ズドンと刺さったスピーチ/プレゼンまとめ

ズドンと刺さったスピーチ/プレゼンをまとめてみました。


Jason Fried: Why work doesn't happen at work




Tan Le: My immigration story




Tim Ferriss: Smash fear, learn anything





Simon Sinek: How great leaders inspire action




Keynote Joe Gebbia at TNW2012 (Airbnb)




TEDxOsaka - Garr Reynolds - The Naked Presenter



Steve Jobs' 2005 Stanford Commencement Address



Severn Suzuki gave the speech at the UN Earth Summit



Guy Kawasaki "The Art of the Start" @ TiECon 2006



20代、自分らしいキャリアの選択! 古賀洋吉

Saturday, May 19, 2012

本気のアウティング


フィリピンではチームをまとめていく上で、
クリスマスパーティとアウティング(社員旅行)は必須。
この2つがないのはフィリピン人的に会社としてありえないらしいですw

今回で会社としては3回目になるアウティング。
社員21人を引き連れ、Batangasというマニラから車で3時間程のビーチに1泊2日で行ってきました。みんな終始興奮しまくりで、集合時間は何と朝5時。
本気です。


みんなもの凄く楽しみにしていたので、
天気だけは心配でしたが、途中で雨が降ったものの滞在中は終始快晴。




昼はバレーボールしたり、ビーチで遊んで。



夕方は、テレビ番組のSurviverを真似たチーム対抗ゲーム。
体の一部だけ使ってペットボトルを海水で満たしてください、っていうゲームでは、
手で掬って水を入れるのかと思いきや、あるチームは海に飛び込んで海水を口で移してたり。
一応、女の子なんですけど。。みんな本気ですw


夜はキャンプファイヤしようとしたら、いきなりスコールが降ってきたので、
急遽予定変更。


コテージでテキーラ飲みながらみんなでカラオケ。
最後は、「愛とは何か」をテーマにスタッフ同士で激論w


オペレーション業務というのはエキサイティングな仕事ではないです。
キャリアが積める訳でもないし、もの凄い給料が稼げる訳でもない。
でも、多くの優秀なスタッフが辞めずに続けてくれているのは、
こういう会社間の、スタッフ同士のいい関係が保てているからかなと思います。

またスタッフ間だけでなく、日本人マネジメントとスタッフ間で、
定期的にこういったコミュニケーションの場を確保するのは、
フィリピンで働く上ですごく大切なことかと思います。
純粋に楽しいですしね。

Sunday, May 6, 2012

Startup Weekend Manilaに参戦


先週末にStartup Weekend Manilaに参加してきました。
日本でも知名度は高いので知っている人も多いかと思いますが、
Startup Weekendというのは世界各地で行われているイベントです。
"No Talk, All Action. Launch a startup in 54 hours"というテーマの通り、
金曜から日曜までの週末3日間で、チームで自分達のビジネスのプロトタイプを作り、
それを最終日にVCの前でプレゼンするという、結構ハードコアなビジコンです。


東南アジアのスタートアップシーンは日に日に盛り上がってますが、
自分はオペレーションチームの運営という仕事柄、普段の仕事ではスタートアップ系の人達と関わることがあまりないので、今回思い切って単身乗り込んできました。


結果からいうと、TraqMeという位置情報系のアプリで、
光栄なことに全体評価は20チーム中3位、
それプラス Best Windows Phone Startupという特別賞も頂きました


結果だけみてみるとよくやったように見えるのですが、
実は最終プレゼンの前日深夜にビジネスアイディアを変えたり、
プロトタイプもプレゼン時には殆ど完成してなかったり、
プレゼンは僕がやったのですが、緊張してチグハグだったり、
結構いろいろ大変でしたw



基本的なStartup Weekendの流れは、
1. 参加者が会場に集合
2. ビジネスアイディアを持っている人が参加者の前で1分間のピッチ
3. 参加者が気に入ったアイディアに投票
4. ジャッジ投票数上位のアイディアを選出
5. 当選されたリーダーがチームメンバーを採用、チーム作り
6. ビジネスアイディアのブラッシュアップ、プロトタイプ作り
7. メンターからのアドバイスセッション
8. 最終プレゼン
という感じです。
1 - 5は初日の夜に全部終わるので、
残りの50時間は全て6, 7に時間を割く感じです。



イベントの流れやビジネスアイディアの評価ポイントなどは、
Startup Weekend Singaporeに参加した小堤さんが詳細にまとめていらしたので、
そちらを見て頂ければと思います。
なのでここには備忘録として個人的に感じたことをまとめておきます。



実践が全て
今回、自分も初日にピッチしてそのアイディアが選出され、
自分がリーダーとしてチームを引っ張っていくことになりました。

一応自分はVoyage Groupという日本のベンチャーの社員ではあるんですが、
インターネットのサービス作りの経験はなく、
社会人になってからこれまで僕の経験はというと、
フィリピンのオペレーションチーム立ち上げの一本のみです。
しかもMarketing Researchというかなりニッチな業界の。


ネットサービスにはもちろん興味はあるので、
ある程度の知識はあるのですが、実践経験はゼロです。
そんな人間が自分で会社を持ってるDeveloper、業界経験が何年もあるDesigner、
大企業のMarketerというメンバーを1つチームにまとめるのは易しくなく、
サービスのコンセプト決めにも、
「このアプリはニッチマーケットを狙ってSafety機能に集中しよう」
「いや、そんなんじゃスケールしないから大衆を狙ってSocialなサービスにしよう」
という感じで、みんなが我が強いので好きなことの言いたい放題。
実際、最後の最後までチームの考えを1つにまとめられませんでした。


でも、メンターだったGuyi ShenTerence Puaがディスカッションに入ると、
バラバラだったアイディアが彼らの意見でぐっと同じベクトルようになる瞬間が度々ありました。
それは彼らが単にメンターだからではなく、僕らがアイディア/知識ベースで議論してる一方、
彼らの意見は経験からくる直感ベースで話してるので、意見に何というか重力があったように感じました。


サービスを作る上で、
ターゲットとしているユーザーに価値を感じてもらえるのか、
ユーザーは自分達が意図したように動くのか、
動いてくれたとしても日常的に使われるのか、
など、考えてもわからないことが多すぎます。
なので実際のところ、頭のいい人達があれこれ考えた末のアイディアより、
実践を通じて得た感覚の方がサービス作りでは役に立つんだと思います。

個人的に、この感覚のなさ、実践不足を痛感しました。



自分に何ができるのか
そんな状況もあって、コードも書けなければデザインもできないNon-Technicalな自分に何ができるのか。
これもイベント中に結構考えました。


幸い英語はできるので、プロジェクトマネジメント+最後のプレゼンをすることになりましたが、他のフィリピン人参加者と比べて僕のプロマネ、英語、プレゼンはどれも飛び抜けて良いものはありません。こういったグローバルな舞台に立ってみて自分の強烈な「強み」の欠如に気づき、何と言うかがっくりしてしまいました。


日本の外に出てみると、大抵の場合「日本人」ということは向かい風なんだと思います。
英語力や業界知識といった基礎能力はローカル同等レベルを求められますし、
スキル面ではローカルを遥かに上回るレベルのものを持っていないと「日本人」は必要とされません。


今後日本は沈み続け、アジアは上がり続けます。
そんな波が来たときにうまく乗れるよう、
「日本」に縛られない、スキルレベルでの強みが必要、それも強く感じました。



東南アジアは熱い
正直、イベントに行くまでは、
Startup Weekendだけどフィリピンだし日本と比べてレベルもそこまで高くないでしょ、
とちょっと甘く見てました。


僕が日常生活で会うようなフィリピン人は、日本人と比べるとどうしても教育レベルの差はありますし、自分の頭で考えるのが苦手な受け身な人がマジョリティです。
これはまだまだ発展途上国ですし、国民性の影響もあるかと思います。


ただ、Startup Weekendに来るようなマインドが高く、技術もある様な人は、
日本のベンチャー同様、またはそれ以上の能力があるんじゃないかと思います。
これはちょっと僕自身も衝撃でした。


先ほど挙げたTerence PuaはフィリピンでInsyncという会社を立ち上げ、
シリコンバレーの日本人投資家のJoi ItoやLinkedinのCo-founderのReid Hoffmanから投資を受けています。


シンガポールやフィリピンの起業家は英語が母国語のように喋れるので、
日本や韓国のように、海外に閉ざされたエコシステムの中にベンチャーがいるのではなく、
アメリカを始め、その他の英語圏に対してオープンなスタートアップ環境ができているように思います。


彼らが手に入れる情報は翻訳を介さない生の英語の情報ですし、
欧米のVCも言葉の壁なくメンタリングもできます。
作るプロダクトに至っても大抵英語で先に作って、その後必要があればローカルの言語に対応、という感じです。


東南アジアはマーケットとしてはまだまだですし、
シンガポール以外はスタートアップをサポートするような環境が整っていませんが、
最先端をゆく英語圏のスタートアップに対してオープンなエコシステムができつつあります。
それには凄くポテンシャルを感じました。



自分は何をすべきか
先ほど、日本の外に出てみると、大抵の場合「日本人」ということは向かい風
と書きましたが、実際、日本人の自分達だからこそ出来ることも多少はあるかと思います。


例えば、ビジネスアイディア作り。
東南アジアのネットサービスは、今後PCではなくスマートフォンを中心にした成長を遂げると言われていますが、実際まだその成功事例は殆どないのが現実です。
多くの起業家が欧米のサービスを真似て作っていますが、それは使っているユーザーにはしっくりきていないようです。


アジアのユーザー心理をしっかり理解して作られたサービス、
という意味では、日本にはその成功事例は山ほどあります。
例えば、今回自分達が作ったプロダクトもカレログという、彼氏/彼女のGPSロケーションがスマートフォンでトラッキングできるサービスが元になっています。
タイムマシン経営とまではいかなくても、日本で流行ったアイディアの応用はアジアのマーケットでは結構使えるんじゃないかと思います。


そんな感じで、日本人としてアジアのマーケットにどうやって貢献していくか、
これもイベントが終わってからずっと考えています。


自分がいくら頑張ってもその土地で生まれた人以上にマーケットを理解できないでしょうし、
いまから技術を学んでもその道で一流にはなれないでしょう、
そんな状態で自分はどんな道を進んで行くべきなのか。
アジアでビジネスをする以上避けては通れない問いですね。



まだその答えはないですが、
そんな気づきを貰えただけでStartup Weekendに行く価値はあったかと思います。
Startup Weekendは世界各地でほぼ毎週末に行われているようなので、
今度は、自分が何ができて、何をするべきなのか、もっとクリアな状態で参加してみたいと思います。



Thursday, April 19, 2012

Wiiが来た!

オフィスにWiiが来た。
先Qに何とか会社全体の売上予算とオペレーションチームのKPIがダブル達成したので、
スタッフと約束していたWiiを購入。


月次のミーティングで買ってきたWiiを見せたら、
スタッフ一同、「本当に買ったの?」ってリアクションだったw
日本やアメリカのスタートアップならまだしも、
フィリピンでWiiがある会社なんて多分ウチくらいかも。

24時間シフト制で、ずっとパソコンに向き合った仕事だから、
こういったちょっとしたエンターテイメントは必要経費。


Just Danceっていうダンスゲームも一緒に買った。
昼休みや仕事上がりにスタッフが隣の部屋で踊ってるっていうのは結構異様な光景。
たまに体を動かしてリフレッシュして仕事の効率もあげてほしい。



でもうちのスタッフ、こういったご褒美をあげるとすぐ調子にのるから、
「ダンスは飽きたので、次はゼルダが欲しい」とか言い兼ねないw

Saturday, March 24, 2012

フィリピンのインターネット裏技 (常識?)

最近、2年近く使い続けたNokiaの白黒画面の携帯から、
念願のスマートフォンに乗り換えた。
買ったのはSamusungのGalaxy W。
ドヤ!

iPhoneはMicro SIMしか対応してなくて、
他のアジアの国に行ったときに使いずらそうなので断念。
ネット接続は期待してたよりも大分遅いけど、
移動中にネット使えるだけでかなり有り難い。


ただ、何も気にせずバシバシとネットを使っていったら、
いつもあっという間に携帯のロードがなくなってしまう。
Prepaidなのでいつもコンビニで500ペソとかチャージするんだけど、
2週間で既に2000ペソくらいなくなった。下手したら日本より高い。


友達にそれを相談したら以下の裏技が判明。
1. データパケット設定をオンにしてると、ネットが常時接続されているので、
ロードがもの凄い勢いで減っていく。(これは常識らしい)
→Prepaidの場合はデータパケット設定をオフに
2. 僕の使っているGlobeという通信会社には、POWERSURFという定額データ使い放題のプランがある。(これも実は常識らしい)以下がプランの一覧。




このプランのKeywordを8888にテキストするとすぐにConfirmationメールが送られて来て、
その瞬間からデータ使い放題サービスがスタート。
これと同じことが、フィリピンでよく使われてるポータブルwifi USBスティックでもできる。


これなしてスマホをPrepaidで使うのはめちゃ高いし、
マニラはカフェとか公共の場でwifiは少ない(あっても故障してる)ので、すごく便利。

Wednesday, March 21, 2012

Founders Drinks Manila

さっきまでe27主催の起業家向けイベントFounders Drinks Manilaに行ってきた。
スピーカーは元Tech Crunchのライターで、
現在は日本のテックベンチャーに特化したアドバイザーやVC活動をされているSerkan Toto
マニラでは珍しい起業家向けイベントなので結構楽しみにしていた。





ネットでは300人以上が参加登録していたけど、実際来たのは150人前後。
でも一般のレストランを貸し切りにしていただけなので、会場は満員。

イベントは
・ネットワーキングタイム
・Amazonの人のプレゼン
・Serkan Totoのプレゼン
という感じだったんだけど、
Amazonの人が何話すのかと思ったら普通に会社紹介していた。
なんで?って思ったけど、考えてみたらフィリピンでAmazonってあんまり知られてないから、起業家向けにAmazon web serviceの啓蒙活動をしたかっただけみたい。

Serkan Totoのプレゼンは、アジアのウェブ業界の今後の可能性について。
基本的にはそこまでビックリするような新しい内容ではなく、
「アジアマーケットはいいところも悪いところもあるけど、今後絶対伸びるよね」という話だった。
詳細は以下のスライドで。



イベントには100人以上の人が集まって、
フィリピンにこんなに起業家志向な人がいるというのは驚きだった。
ただ、Totoがプレゼンしてるときも、オーディエンスの多くが話を聞かず勝手に他の参加者とペチャクチャ喋っていて、それを見かねたシンガポール人の司会が、
"He came here all the way from Japan. Please pay respect to him and listen to his talk"
って注意してた。
なんというか、日本じゃ絶対見ない光景だと思う。

結構大半が新しいことにアンテナを張ってるビジネスマンなのだけど、
明確な目的なしに「何となく来た」人が殆どだったと思う。
緊迫感がないというか。
そういう意味でもフィリピンのスタートアップはまだまだなんだろうな。

ただ、こういうイベントに来る時点で結構スクリーニングがかかっているからか、
キャラが濃く面白い人との出会いもいくつかあって、フィリピンの違う一面を見させてもらった。

こういうイベントはフィリピンだけじゃなくて、もっと他のアジアの国のも参加してみたい。
というか、やっぱりこういうイベントでは「自分が立ち上げているビジネスはこれです!」
って言えた方が絶対楽しいと思った。

Saturday, March 17, 2012

マニラの週末

フィリピンに住み始めてもうすぐ2年。
最初は刺激的だったけど、さすがに2年もいると飽きてくる。

プライベートが中だるみすると仕事にまでも影響してくるので、
最近は意識的に新しい人に会ったり、旅行したり、イベントに出てたりする。
4〜6月には、Startup Weekend Manilaにもでるし、
Startup Asia @Jakartaにも行ってくる。

でもやっぱりなんだかんだで、
昼はカフェに行って本読んで、
家でお酒飲みながら音楽を聞くのが好きな週末の過ごし方かもしれない。
たまには頑張りすぎず気を抜かんとね。明日マッサージ行こう。





Friday, March 16, 2012

悔し涙

うちの組織には各チームの中にOperation Manager (OM) -> Supervisor (SV) -> Memberと3階層ある。
OMはチーム全体を管理して、SVは各シフトを管理するのが役目。

僕は基本的にOMと密にコミュニケーションをとり、
オペレーションはうまく回っているのか、
業務改善は進んでいるのか、
メンバーのモチベーションはどうかなど、
少なくとも週に1回は、業務の大枠から詳細まで1対1で話し合うようにしている。

そんなOMの1人が今日、月次目標の振り返りをしてるときに突然泣き出してしまった。
半ベソとかじゃなく結構号泣に近い感じでボロボロと。
僕はびっくりしてどうすることもできず、じっと彼女の話を聞いていると以下のことが分かった。

・あるSVの業務へのコミットメントが低く、パフォーマンスもでていない
いくらレクチャーをしたり、コミュニケーション量を増やしても彼女が変わらない

・そのせいでチーム全体のパフォーマンスも落ちて、マネジメントや営業からOMが詰められる
チームのパフォーマンスの責任をとるのはわかるのだけど、具体的に何をしていいかわからない

まとめると、チームをうまくマネジメントできずパフォーマンスがでず悔しい。。
努力はしているのだけど、いつもチームとマネジメントの板挟みで辛い。
ということだと僕は理解した。


フィリピンに来てから、こういうことは今までも何度も経験している。
うまくいっていると思ったら、実は自分の見えないところで問題が大きくなっていたりする。
そういった話を聞くたびに心臓をギュギュっと掴まれた気分になる。
「あぁ自分は現場をよく見れてなかったんだ」と裸の王様になった気分になる。


でも、こういった話をしてくれるメンバーがいることはすごく有り難い。
仕事で悔しいと涙してくれるメンバーがいることは本当に嬉しい。
僕がどうにかして彼女達の想いに答えんといかん。

もっともっといいチームを作りたいです。

Wednesday, March 14, 2012

Priorityをつけてください

うちのオペレーションチームには、世界中から1日何十件もの見積り依頼がくる。
見積1件あたり平均対応時間は1~2時間。
1シフトにあてられるメンバーは現状2~3人。(1日3シフト)
見積以外にもすることはあるし、普通に対応していたんじゃとても全部裁ききれない。


なので僕はメンバーに対して
「タスクにPriorityをつけてください」といつも言っている。
特に案件を采配するSupervisor(SV)レベルの人には、口を酸っぱくして言っている。
そう言うと、分かった風ではいるのだけど、
しばらくたって実際彼女たちの業務を注意深く見てみると、
残念ながら実践できていないケースが多くある。


ではPriorityとは何なのか。
突き詰めるとこういうことだと思う。

7つの習慣の第3の習慣「Put First Things First」のいうように、
1. 重要で緊急なこと
2. 重要だけど、緊急ではないこと
3. 重要ではないけど、緊急なこと
4. 重要でも緊急でもないこと
の順で優先順位はつけられる。

なので、どんなことが「重要」で、
どんな状態が「緊急」なのか、
それさえ共有できていれば、理論上は業務にPriorityは付けられるはず。


でも、SVの何人かは
・見積もりが難しいので気がのらず、後回ししてしまう
・他に好きなタスクがあってそちらを先にやりたい
など、その時の気分、感情がPriorityの付け方をおかしくさせている。


「感情/気分に左右されず、ロジックで優先順位を決める」
というのが正しい解決策なのだけど、
国民的に著しくEmotionalなフィリピン人にそれを実行してもらうことは難しく、
目を離すといつのまにか、おかしなPriorityをたててしまっているSVがいる。


なので、そもそもの「なんでPriorityをつけないといけないのか」を伝えようとしている。
でも、いくらクライアントのため、売上を上げるため、チームでゴールを達成するためと話しても、
クライアントとも直接会ったこともないスタッフが、
しかもオペレーションスタッフが、
そんなことを聞いても腹に落ちない。
スタッフ自身は凄く優秀なんだけど。。。

うーむ。困ってます。

Friday, March 9, 2012

Invisible Children

もしいまこのブログを見ていて、
30分時間を割けるなら、このビデオを是非見てほしい。




大学にいたときに、キャンパスでよくこのInvisible Childrenの集まりがあって、
何回か誘われたり、チラシを見たことはあるんだけど、
よくありがちなボランティア団体だよなと、気にすることもなかった。

知らないことは罪だというけれど、
このビデオを見てちょっと罪悪感を感じた。
世の中にインパクトを与えられることって、実は凄く身近にあったりする。

Wednesday, February 29, 2012

人が変われる環境

昨日また同じ友人と話していて、ぐっときた言葉があった。

うちは立ち上げ当初から、
フィリピンでオペレーションをするのに必要なのは仕組み化だ!と、
フロー、マニュアルをせっせと作り、
オペレーションから、採用、評価、トレーニングまで、
できるものは全て仕組み化を進めてきた。

ただ最近はその弊害もでている。
メンバーが仕組みに頼り過ぎて、自分の頭で考えられず、
イレギュラーな状況に対応しきれないことが問題になっている。

それで、その友人に、
どうやったらメンバーがもっと自分の頭で考えて動いてくれるんですかねと相談したら、
「それはマネジメントが腹を括って、社員にもっと責任を持たせてあげないといかんよ」
「マネジメントが、俺がケツ拭いてやるから、失敗なんて怖がらないでドーンとやってこい。
って態度でいないと、その下にいる社員は当事者意識なんて持たんよ」
と言われた。
ホントそうだなと思う。

人に変わってもらうには、その人が変われるような環境を作らないといけない。
それを作るのがマネジメントの仕事なんだよね。

Saturday, February 25, 2012

【旅ログ】Coron, Palawan



フィリピンの2大ビーチ、BoracayとPalawan。
Boracayはどちらかというとビーチ+パーティの街と言われていて、
一方Palawanは純粋にビーチだけの街で、ただ世界最高レベルで綺麗なビーチと言われてる。
そのPalawanに先週末行ってきた。


Palawanといっても広く、Palawanという大きな島の中にいくつか有名なビーチがある。
有名なのは3つあって、ビーチの綺麗さで比べると。
1. El Nido
2. Coron
3. Puerto Princesa
の順になる。

今回行ったのはCoronのClub Paradiseというリゾート。
ビーチがほんとスクリーンセーバーみたいだった。
今まで見たビーチの中でもダントツで一番。
リゾートもドイツ人が経営しているらしく、ホテルスタッフのホスピタリティも高い。
凄く快適に過ごせた。
せっかくフィリピンにいるんだから、こういう所行かないとね。

純粋にビーチを楽しむというのがリゾートのコンセプトで、
テレビなし、ネットもほぼなし、電話もほぼ圏外。
でも途中でそんな「無」の環境に飽きてMacのiMovieで遊びだしたら、
結構本格的なビデオができてしまったw しかも2個。






やっぱり旅はいいね。
リゾートもよかったけど、またバックパッキングがしたい。

Saturday, February 11, 2012

No Travel, No Life

旅っていいよねって改めてインスパイアされた。
来週はPalawan旅行。楽しみすぎる。


MOVE from Rick Mereki on Vimeo.



LEARN from Rick Mereki on Vimeo.




EAT from Rick Mereki on Vimeo.

Friday, February 10, 2012

階段を降りる

この前、現地で会社を経営する日本人の友人と話していてすごく共感した言葉がある。
それは「僕達が階段を降りなきゃいけない」という一言。

組織が大きくなってきて、
日本人がマネジメントをして、フィリピン人に現場を任せるという体制でやっていくと、
逆に日本人とフィリピン人の間でミスコミュニケーションが起きやすくなるんじゃないかと思う。
その一番の原因が、日本人マネジメントの視点がどんどん高くなっていくから。

現場を任せられるので、トップはどんどん戦略だったり組織の拡大だったりに集中しだす。
そうすると現場を十分に見れてないのに「うちの会社は〜」と変に一般化したり、
「うちのメンバーはこういう子達だからきっとこう」みたいに勝手な推測に走り出す。
いくら下が育ってもトップは定期的に現場にしっかり入り込まないと、
気がついたら実は自分の組織のことを何もわかってなかった、なんてことになる。

メンバーが40ペソのランチを食べているのに、
毎日トップが何百ペソもかけて外食しているようじゃコミュニケーションなんてできるわけない。
仕事が終わっていそいそと高級マンションに帰るようなトップと、
ジプニーの排気ガスにまみれながら郊外の実家に帰るメンバーが、
何もしないで自然なコミュニケーションができるわけがない。

いい悪いではなく、彼らは階段を登ってこれないのだから、
僕達が自ら進んで階段を降りていかないといけない
僕らが彼らと同じご飯を食べて、同じ目線で話をして、同じ苦労をしないといけない。
もちろん、それがいつもだとしんどいし、会社的にもよくないけど。

仕事の現場を、メンバーの現実をわかってないトップがまともなコミュニケーションができるわけがない。
自戒の意味も込めてすごく響いた言葉だった。

Sunday, February 5, 2012

フィリピンの結婚式

フィリピンの結婚式に初めて行ってきた。
彼女の従姉妹の式で、Tagaytayというマニラから車で2時間くらいの街に行って来た。

標高が高いためマニラと比べて涼しく、Taal Lakeという大きな湖がある。
日本でいう軽井沢みたいな街で、結婚式の名所とされている。
1年先まで式の予約でいっぱいな教会もあるらしい。

ちょっと疲れて頭が回らないので、写真で振り返り。

Taal Lake

花嫁入場


神父さんの話

式の後のレセプション

彼女のパワフル従姉妹達

夜は親戚と雑魚寝

夜Jolibee。深夜にチキンと米を食べる子供達

Tagaytayの朝焼け

おみやげ

フィリピンは年配の親戚に会うときは「Manong」って言いながら、
その人の手を自分のおでこに付けてお辞儀する習慣がある。
これは自分にとって新鮮で、最初は慣れずタイミングが掴めなかった。
それが彼女曰く、日本の家に土足で上がらないのと同じくらいのレベルで重要らしい。

親戚一同にもすごくよくしてもらって、
やっぱりフィリピンにとって家族って何よりも大切なんだなと実感。
いい週末だった。

Wednesday, February 1, 2012

未来のKPIをたてる

以前より、オペレーションを運営する上で定量的に管理するのが大切だと、
KPIを設定して定期的にモニターするようにしてきた。
見積依頼を受け取ってから見積を返信するまでの平均時間や、
受注し運用したプロジェクトの数、クライアントとの間で発生した問題の数などを、
指標として追い全体にも共有してきた。

ただ、こういった数字を指標に置いたことで、
過去のパフォーマンスを振り返るには使えるけど、
今月、今クォーターにどんな成果を出すべきか、という未来の数字への意識には繋がらずにいた。
また、オペレーションをどうやって効率的に回すかということに焦点がいきすぎて、
その先にある売上向上という本質的な目標をメンバーが追えていなかった。

そのため、本来は売上という成果を出すためのオペレーションのはずが、
目的が不明確で足元しか見れていないKPIを設定していたことで、
チームで追える明確な目標がなく、
オペレーションをするためのオペレーションをしているという感じで、
メンバーの意識も高いとは言えない状態になっていた。

11月に新マネージャーが入ってきて、
こんなKPIではいけないと最初の1ヶ月で、「未来の」「成果を出すための」
そして「自分達でコントロールが可能な」KPIに再設定した。

例えば、見積チームに関しては、
会社として出すべき成果(=売上)に直結する数字で、
且つ、あまり外的要因に左右されない数字の月額受注金額をコアなKPIとして追うことにした。
(売上だと、クライアント都合で下振れしたり、計上月が変わったりするので)
またもちろん、受注額だけでなく見積返答時間など、
オペレーション自体が問題なく回っているか見れる数字も引き続き追っていく。

そして今年の1月から、
再設定したKPIを共有フォルダに常にアップデートした状態で置いておき、
ミドルマネジメント層と週次のミーティングで確認するようにした。
またチームにも徹底的にKPIの重要さを伝えて、
デスクの横には大きなホワイトボードを置いてKPIの進捗を書き出し、
全体ミーティングではまず最初にKPIの確認から始めるようにした。


KPIという追うべき数字を明確にしたことで、結果はみるみると現れてきた。
これまでの見積もりチームは来たものをこなす感じで、受け身な姿勢のオペレーションをしていた。
それが新しいKPIができてからは、
より少しでも受注金額を伸ばすために自分から提案してみたり、
受注しそうな案件にはフォローアップの電話を入れたり、
どうやったら受注できるのかを自分たちで考えて動けるようになってきた。

以前までは、受注しても「はい、受注しましたー」という感じで、
機械的に作業していただけだったのに、
最近では受注する度に拍手したり、ガッツポーズするスタッフまでいる。
明確に追う目標があると、
こんなにも意識、モチベーションが変わるのかと、こちらが逆に驚いているくらい。


社内でもKPI, KPIと一種の共通言語になっている。
スタッフも育ち、意識も格段と高くなってきている。
形だけでなく中身のあるKPIをこれからもしっかり追っていきたい。

Friday, January 27, 2012

死ぬかと思った引っ越し

今回のオフィスの引っ越し、例えるなら、
ボクシング素人が防具なしでいきなりプロとスパーリングする、そんな感じだった。
フィリピンの業者とガチで仕事をするのはこんなにツライことなんだと思い知った。

基本的にフィリピンでビジネスをする上で「信頼」というものは存在しない。
なので仕事のいたるところで「契約とサイン」を求めてくる。
新しいオフィスビルに移るのにも、政府機関、移転先ビルのマネジメント、現在のビルのマネジメント、消防局など、本当に必要かどうかもわからないような無駄なプロセスがあり、しかもそれがこんなスピードでノロノロと進む。


経験者に話は聞いてはいたものの、契約関係を全て自社で対応したため、
当初予定していた10月の引っ越しからズルズルと後ろ倒しになり、
結局、現オフィスのリースが切れる1月末にどんどん近づいてきた。


何度か引っ越そうとして荷物を運びかけたら、
工事会社のミスで電気回線にミスがあって電気が通ってなかったり、
SI業者にLAN線がどこかで切れていると言われて何時間もチェックしたあげく、ワークステーションで出ているLAN線の反対側の端が天井裏に埋もれてルーターと繋がってなかったり、
そんなことが、引っ越し直前に急に伝えられる。
流石に電気やネットがないと仕事ができないので、
社員にはやっぱり今日は引っ越しはできないと謝ることに。


旧オフィスのリースが切れる4日前に、
電気も直り、ネットも通じるとチェックして満を持して引っ越し。
業務量の少ない夜から始まり、深夜1時に引っ越し完了。
「いやーお疲れ様でした。山超えましたね」なんて言ってたら、そこからが悲劇の始まり。


朝の4時に夜シフトの社員に電話で「ネットが使えない」と叩き起こされる。
うちの業務は、メールでお客さん(特に欧米の市場調査会社)から見積もりを受け、
ネットで自社のデータベースにアクセスして見積もりを作成、返信。
そして受注した案件を、別のオンラインツールを使って運用する。
なので、ネットが使えない=業務が何もできない、ということ。


実際オフィスに行ってみると完全にネットはダウンしてる。
こういう場合に備えて普通は別会社のネット回線を引いてるのが普通なんだけど、
なぜか担当していた社員が同じ会社の線を契約していたのを1月中旬に聞かされた。
上司に今すぐでも変えましょうと言ったのだけど、
バタバタとし過ぎているので引っ越しを終わらすのが先と断られた。それが裏目にでた。


昨日は複数の緊急のプロジェクトが走っていたため、オペレーションを止めることは許されない。
まずは、夜シフトのスタッフとノートパソコンを持って旧オフィスに移動。
家具は全て新オフィスに移動済みのため、床で仕事をしてもらうことに。
こんな状況でマイケルジャクソンを爆音でかけて、
歌いながら仕事をする彼女たちのポジティブさはすごかった。


取りあえず業務はできる状態はなったので、
上司に連絡、朝シフトのスタッフに連絡、SI業者に朝一で来てもらうよう依頼をし新オフィスに戻る。


9時、朝シフトのスタッフが出社してくる。

別のネット回線を引くため別のISPに連絡。
ネットの回線を入れるには最低1週間はかかるので、1月以降にネットが使えなくなるという最悪のシナリオの対策を日本のチームと話し合う。

新オフィスにはネット業者のテクニシャンに来てもらいチェックしてもらう。
1時間程で問題は解決されるがISP側に問題があるとのこと。
11時頃にスタッフを新オフィスに戻す。


13時。ネットが再度不安定になりだし、ついに完全にダウンする。
プロジェクトの状況を確認して、必要なスタッフだけ再度旧オフィスに戻す。
Project ManagementチームのリーダーMycaは、
床もないこんな状況にもかかわらずチームメンバーのケアをしながら、クライアントにも電話する。
見ていて本当に頼りになった。



新オフィスでは、フィリピンでは一番有名で、
でもカスタマーサービスの質の低さが悪名高いISPを使っている。
そこのアカウントマネージャーに電話をすると、案の定たらい回しにされる。
テクニシャンを呼ぶと言われて待っても、言われた時間を何時間過ぎても一向に来ない。


18時。ようやくISPのテクニシャンが到着。
チェックしたところ、ISP側は問題なく、問題はネットワークの設定と言い出す。
ネットワークを設定したSI業者とISPが電話越しに責任のなすりつけを始める。
いつまでたっても終わらないので、
とりあえず、サーバーから何まで全てをチェックしてくれと頼む。




21時。オフィスの回線から、ビル内の回線まで全てをチェックしてもらい、
どうやら問題はビルとオフィスの間を結ぶケーブルにありそうだという結論になり、
ケーブルが途中で切れているのと、ケーブルの接触が弱いのを発見。
全て工事業者の責任だった。


22時。ネットだけでなく、特定のIPからアクセスする必要があるため、
ISPとSI業者で暫定的な解決策を電話で話してもらう。


1時。ついにネットが回復。
次の日の朝にSI業者がネットワーク周りを再設定してくれることになる。
ここまで辛抱強く付き合ってくれたISPのテクニシャンと熱い抱擁をして見送る。


2時。夜シフトのスタッフと旧オフィスでご飯を食べて、新オフィスに移動。



10時。SI業者がチェックに来てくれる。ネットワーク周りでもいくつか問題を発見し直してもらう。
バックアップ用のネット回線は必要だけれど、取りあえずネットは安定。


激動すぎた今回の引っ越し。
これ以外でも走ってる案件の対応もあったり、本当にカオスだった。
でも同時に、
スタッフが罪悪感でいっぱいの僕達に大丈夫大丈夫と、いつも通りに仕事をしてくれていたり、
残って対応してくれたアドミンスタッフが"It's okay. We are all in this together"って言ってくれて夜遅くまでサポートしてくれたり、
緊迫した状況でマネジメント内で深く詰めないといけない問題が浮き彫りになったり、
そんな状況だからこと学んだことも多い。


実はこの新しいオフィス、普通のオフィスを2つぶち抜いているので結構広い。
でも近い将来、またちょっとオフィスが手狭になってきたなと思えるくらい、
いいチームで事業を伸ばしていきたい。

Thursday, January 26, 2012

考え方を考える

当初の計画通り、2012年に入ってからはミドルマネジメントへの育成に力を入れている。
いい社員が集まって、組織体制も落ち着いて、業務経験も溜まってきた。
そんな中で組織を更に強くするべく、
僕達トップマネジメントと社員の間にいるミドルマネジメントにより大きな決定権と責任を持ってもらい、
僕達の指示なしでどんどんことを進めていってもらうのが目的。


うちのミドルマネジメントは、去年の10月に日本に連れていったSandyとMycaの2人。
2人とも凄く優秀で、チームをリードするだけでなく、いい提案も多くしてくれる。
ただやっぱり彼女たちは社会人経験が浅いため、
点の議論に終始していたり、
そもそも話している問題の全体像、原因を明らかにしないまま結論に飛びついていたりする。
僕達の責任でもあるのだけれど、ポテンシャルがあるのにそれが十分に活かされてこなかった。


これが日本だったら、基本的に働いている社員の能力も高いし、
トラブルに直面したときや、業務改善をする場合などに、
まずこういう前提が存在して、こういう問題があって、
それをこういう優先順位で対応する、みたいなことが自然にできる。
ただ、ここはフィリピン。
「日本なら~」とか、「これくらいはできるでしょ」みたいな、
淡い期待、曖昧な前提条件は捨てないといけない。


なので、ミドルマネジメントを育成するうえで始めたのが、
「どう考えるかを考える」こと。
オペレーションででてくる課題やトラブル、
それを経験則やアイディアベースではなく、
どうやったら本質的で、漏れのない解決策を導き、そして実行できるか。
そういった「問題解決能力」が必要。それがミドルマネジメントの仕事。


という流れで、年明け早々、ミドルマネジメントの2人には問題解決能力のレクチャーをした。
問題解決と言いつつも自分が学生時代にかじっていたロジカルシンキングの知識を基に、
これまでフィリピンで働いて学んだことを簡単にまとめたもの。
ステップは4つ。
1. Define Big Issue
2. Create Issue Tree
3. Prioritize and Set Tactics
4. Monitor Progress

まず最初に、根本的な問題を定義する。
現状はどうで、あるべき姿はどうで、そこにはどんなギャップが存在するのか。
例えば、受注額が目標数字に届いていない、KPIが達成されていないなど。


次に、そのBig IssueをMECEになるようにMid Issue、Detailed Issueに分解する。
例えば、受注額が目標に届いていないというBig issueは、
・見積もり精度、対応速度が十分でない
・クライアントとのコミュニケーションの量と質が十分でない
・メンバー間のコミュニケーションがうまくいっていない
などのMid issueからなる。

次に2のステップで洗い出したDetailed issueにプライオリティをつける。
そして、何で、何を、どこで、誰が、いつまでに、どうやって、やるのかを決める。
それぞれの細かい課題に対して戦術を決める。

最後に、それぞれの戦術に「いつまでにこれをやる」というマイルストーンを立てる。
例えば、受注した案件、受注しなかった案件全てを定期的にレビューする。
という戦術をたてたら、XXXの資料をいつまでに作る、そのレクチャーをいつまでにする、など。
あとは立てた解決策がどれだけ効果があるのかも測定し、カイゼンし続ける。


このレクチャーをした後に、
「それじゃあ、このフレームワークに合わせて戦略のプロポーサルを出してね」
と言ったはいいものの、出てきたプロポーサルには結構アイディアベースな点も多くて、
ミーティングを重ね、何度も赤ペンを入れて突き返した。
自分で考えた方が断然早くいくし、
戦略についてゴニャゴニャ話てないで早く実行しないと売上上がらないし、
なんて思ったりしたけど、今回は最初だからと我慢して約2週間ミーティングを重ねた。


でもそのおかげもあってか、案件でトラブルがあったときの対策を話しても、
ちゃんと全体像を見て、問題を分解して、優先順位を考えた意見が増えた気がする。

ただ、実行あっての戦略。
机上の空論で終わらないよう、ミドルマネジメントと一緒にしっかり進捗を確認していくつもり。

Friday, January 20, 2012

【旅ログ】Bali



4年前から続けている海外で年越し企画。
1年目はべガス、
2年目は台湾、
3年目はフィリピン、
そして今年はバリ!


大学時代の友達と続けてる毎年恒例の旅行で、
男だけでむさ苦しいながらも、夜は意外としっとり夢とか語り合ったりする。
社会人になってからもしぶとく続いてる。

4年も海外で年越ししてると、
年末はコタツに入ってみかん食べるより、
ビーチサイドでマンゴスチン食べてる方が年越しって感じがするようになってきた。


友達が教えてくれたバリの観光リスト。

Ubud :
Ibu Oka Babi Guling (豚の丸焼き)
Naughty Nuris(グリル)
Bebek Bengil(アヒルの丸焼き)

Denpasar:
Warung Made(レストラン)
Potato Head Beach Club (バー)
Kudeta Club (バー)
Rock Bar (バー)

Things to do:
Snorkeling at Padang Bai, Karangasem
Rafting at Ayung River at Ubud
Kecak Dance at Uluwatu temple
Cycling at Mount Kintamani


あとは年末に行ったSamaya HotelのBREEZEってレストランも半端なくよかった。
ビーチサイドにある5つ星のレストランって、多分日本なら5万くらいするけど、
そこは年末のディナーコースで1万円とか。かなりいい。



あとUbudとBaliの中間にあるPaint Ballもよかった。
本当にジャングルの中でサバゲーする感じ。
正月に土まみれになりながらほふく前進とか日本じゃあんまりできない。
男連れならマスト。

今年の年越しはマレーシアに決定。
こういうのあると1年のモチベーションが上がるね。
海外年越しって素敵すぎる。