Tuesday, December 28, 2010

POSITIONING


状況はこうだ。
自分はベンチャー企業の営業担当。
来年までにどうしても売上を3倍に上げる必要がある。

競合は、自社より数年早く業界に参入し、
独占とまではいかずとも、マーケットでかなりのプレゼンスを発揮している。

しかも自社と比べて、
商品のカバレッジも広ければ、
営業担当の人脈も広い、
ノウハウも多く持っているだろうし、
そして当然売上もかなり上げている。
そんな相手と戦わなきゃいけない。
相撲でいうと、子供が力士に戦いを挑むのに近い。

では自分はどう戦っていくべきなんだろうか?

誰かに助けを求める?
無理だと思って降参する?
それとも、意を決して真っ向勝負?

そもそも、答えはない。
でも、努力と気持ちだけで乗り切ろうとするのは最悪の選択。
そんな状況で、真っ向勝負で勝てるわけがない。
頭を使わないといけない。

学生のときに読んだ本で、Positioningという本がある。
ビジネスで弱者が強者に勝つためには自分の立ち位置を明確にする必要があるという内容。
相手と似たようなことをして、相手を上回る結果がでるはずがない。
勝負に勝つためには、「ここなら勝てる!」というフィールドを見つけて、
そこで勝負をしかけないといけない。
ベンチャーのバイブルとも呼ばれるランチェスター戦略と同じ考え方だ。

このPositioningという戦略は営業だけのフィールドでは留まらない。
営業活動から、マーケティング、商品開発、そして品質管理まで。
一環した企業の「ブランド作り」をする努力が必要だ。
もちろん、そのブランドで戦っていくんだという、
チームメンバーとの意思統一も欠かせない。

弱者が強者に勝つのには、力勝負じゃない。
頭を使わないといけない。




Monday, December 27, 2010

About.me


ネットをやっていれば誰も作成するプロフィールページ。
About.meはその自己プロフィールだけに特化したサービス

Facebook、Blog、Twitter、Linkedin...
自分の情報が分散しているこんな時代だから、
そんな情報を繋ぎ合わせて「自分は誰なのか」発信できるサイト。
シンプルさが響いた。

僕のはこれ。http://about.me/takuyaoka
ライフハック記事:http://www.lifehacker.jp/2010/12/101222aboutme.html

Saturday, December 25, 2010

【本レビュー】 マネジメント系2冊

フィリピンでオペレーションセンター立ち上げ業務を始めて7か月。
最初は目の前の業務をなんとか回すことのみを考えてきたけれど、
最近ではオペレーターが継続的にパフォーマンスを発揮するために必要な「組織」というものをよく考える。

組織と一口に言ってもアプローチしなければいけない面は限りなくある。
人材の採用から育成までも組織を作ることだし、
オペレーション業務を回すために必要な仕組み作りもそこに含まれる。
では、その組織を作るために根本的に必要なものは何なのか?
と考えた結果、もっとマネジメントについて勉強しようと考えるようになった。

組織のマネジメントに関しては、
これまで独学で「こうやったらうまくいくんじゃないか?」と仮説検証しながらやってきて、
うまくいかなかったことが殆どだったけど、もちろんうまくいった部分もある。
ただ最近直面しているのが、
「いい組織を作ることより、いい組織を継続させることの方が難しい」ということ。
立ち上げより安定稼働の方が、より深い知識だったりマネジメント力が求められる。

そんな高い壁を感じて、日本帰国前にアマゾンでマネジメントの本を買い漁った。
ドラッカーが「基本と原則に反するものは例外なく破綻する」というように、
マネジメントというものを一旦自分の中で体系的に落とし込みたいと思っていた。
学びたいのは原則と本質、テクニックやスキルはまだいい。

今回読んだのは2冊。
1冊目はマネジメントの古典、ドラッカーの「マネジメント 基本と原則」。


ドラッカーは、学生のとき先輩に薦められて読んだのが最初。
当時は内容に全く共感できないというか、
逆にその先輩があんなに学生生活とかけ離れた内容を理解できるのか不思議なくらいだった。

いま読んでみると、この本には面白いくらい腹にググっと力が入るような言葉に溢れている。
響いた言葉をいくつか抜粋。

・ 企業の目的の定義は1つしかない。それは、顧客を創造することである。
   したがって、企業は2つの、そして2つだけの基本的な機能を持つ。
  それがマーケティングとイノベーションである。
  マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす。

・ 真のマーケティングは顧客からスタートする。
   すなわち現実、欲求、価値からスタートする。

・ イノベーションはすなわち新しい満足をうみだすことである。

・ (マネージャーは)「われわれの事業は何か。何であるべきか」
    との問いに関する答えをそれぞれが持つ。


シンプルでありきたりに聞こえる言葉だけれど、
現場と照らし合わせて考えると、ドラッカーの言葉は非常に深く、重い。
なかでも、僕はマネジメントの本質はこの1文に尽きるのではと思う。
「事業の定義があって初めて、目標を設定し、戦略を発展させ、資源を集中し、
活動を開始することができる。業績をあげるべくマネジメントできるようになる」

事業を定義する。
つまり自分達のいる現状を理解し、理想の姿、どうあるべきかをイメージする。
そしてそのギャップを埋めるために的確なアクションを起こす。
図で表すとこうなる。



マネジメントというのは、
・ 現状の把握、
・ あるべき姿のイメージ、
・ そして、そこにあるギャップを埋めていく、
という3つの行為をマクロ、ミクロなレベルで実行することだと思う。
それも、単に実行するだけでなく、やり過ぎなくらい徹底する必要がある。

いま自分達が何で、何であるべきか、
そして、そうなるためには何をする必要があるか決定する。
それがマネジメントなんじゃないだろうか。

フィリピンオペレーションセンター(POC)では、
前からこの考え方に則してやってきてはいるけど、この徹底というものが足りてないように思える。
組織のビジョン、成功イメージの共有が足りない。
現状を把握するためのコミュニケーションが足りない。
アクションを促すマネジメントの指示力が足りない。


もう1冊はKブランチャーの「1分間マネージャー」という本。



100ページ程の薄い本で、マネジメントの中でも特に部下の教育について書かれている本。
これはどちらかというとテクニックについて書かれていたが、その中でも学ぶことは結構あった。

基本的に、マネジメントは短時間高頻度で行うべきだと書かれている。
そのために必要なスキルが3点紹介されている。

・ 1分間目標設定
各個人が納得する目標を250字以内で書く。
1日のうち自分の目標を1分間使って読み返し、自分の行動と合致しているか確かめる。

・ 1分間称賛
よい行いをした場合はその場ですぐ褒める。
その行いの何がいいのか具体的に説明する。

・ 1分間叱責
悪い行いをした場合はその場ですぐ叱る。
その行いの何が悪いのか具体的に説明する。
叱っているのは行動についてであり、人格について攻めていないことを明らかにする。
最終的に自分は相手に期待し、信頼していることを伝える。


ここでは、マネジメントはたまに社員を大きな会議室に集めて、
マイクの前でスピーチをすることではないという。
短時間で頻繁にフィードバックを与えることで、部下のPDCAを早く回してあげること。
それがマネジメントのあるべき姿だという。
これは教育という部分にフォーカスされた話だけれど、他の分野にも応用されれうと思う。

僕だけかもしれないが、マネジメントというと図体のデカイ巨人をイメージしてしまう。
いろんな物が詰まってフットワークの遅い姿がどうも被ってみえる。
確かにマネジメントともなると、見なければいけない業務も多くなるしタスク量も膨大になってくる。
ただその反面、よいマネジメントをするためには、スピードも非常に求められる。

組織の現状と理想を深く考え、ギャップを理解する。
そしてとるべきアクションを素早く意思決定し人を動かす。
マネジメントは踊れる巨人でないといけない。

Sunday, December 12, 2010

旅人SNS CouchSurfing


CouchSurfingってサイトを知っているだろうか?
バックパッカーなら何度か耳にしたことがあるかもしれない。
CouchSurfingはひと言でいうと「旅人向けSNS」だ。
旅行するのに現地の人に案内してもらうのが一番楽しいように、
CouchSurfingに登録すると簡単に旅行先でローカルの人達と知り合うことができる。

サイト名のCouchSurfingというのは、Couch(ソファー)をSurfing(渡り歩く)という意味で、
ホテルやゲストハウスではなく、旅先でローカルの家のソファーを貸してもらい、
そこにただで泊まらせてもらうというのがサービスのコンセプトになっている。

旅行客にとったら、宿代を節約できるだけでなく、
同時にローカルの人達と触れ合うことができるという理想的なサービス。
しかもCouchを貸し出すことだけでなく、イベントの掲示板としてもアクティブに使われている。

CouchSurfing (CS)はコミュニティが都市毎に分かれていて、毎日何件ものイベントがアップされる。
僕自身マニラに来てからかなり頻繁にCSのイベントに顔を出しているし、
マニラで出来た友達の殆どが、このCSのイベントを通して知り合った人達だ。

しかも、そのネットワークはマニラだけでなく、
インドの田舎町からNYのマンハッタンまで、字の如く世界中に広がっている。
更にすごいのが、このサービスは都市毎にModeratorとAmbassadorという管理人がいるんだけど、
みんな1円ももらわないボランティアとしてその責任を引き受けていること。
つまりは、旅人の善意だけで世界中にCSネットワークが張り巡らされている。


そんな変わったサービスだからこそ、
僕がCSで知り合った人達は本当に多岐に渡るし、本当に面白い人達ばかり。
現地の大学院生、
コールセンターのマネージャー、
ロレアルでインターンをしているシンガポール人、
イギリス人バックパッカー、
オーストリアからの留学生、などなど
イベントに行く度に新しい出逢いがあり、そこからまたネズミ講的に次への出逢いに繋がっていく。




先週末もCSのクリスマスパーティがあって、貸切のバーに全部で100人くらい人が集まってた。
毎年クリスマスパーティはテーマが決まってるらしく、今年のテーマは"Crazy Hats"。
結構探したけどクレイジーな帽子なんて持ってないし売ってもなかったから、
僕は会社のクリスマスパーティで使ったトナカイのコスチュームの頭を切って被って行った。
`



パーティに行ってみると、
結構な数の人達が自分で手作りの帽子を作ってくるという気合の入りよう。
フランス人がエッフェル塔の帽子作ってきたり、アイロン板でCouchとSurfingの帽子を作ってきたり。イベントへの気持ちの入り具合が桁違い。



CSのメンバーになっている人達は皆「旅」だったり「出逢い」に情熱を持ってる人達で、
自分とフィーリングの合う人達がかなり多い。
例えば、CSに「来週の日曜にBaguioの洞窟に行こう!」みたいな書き込みをすると、
5~6時間のうちに「行こう!」「何時に出発する?」「バスのチケット取っといたよ!」
みたいな会話が猛スピードで進んで、あっという間に新しいコミュニティができる。
とにかくCSは行動力のある人達の集合体だ。

Wikipediaにしかり、こういった人間の「興味」を原動力に、自然増幅していくサービスは凄い。
以前TechCrunchで「今後のソーシャルネットワークはソーシャルグラフが細分化される」という記事があったけど、Linkedinに次いで、このCouchSurfingはその代表格かと思う。
「旅」「出逢い」という細分化されたテーマを中心にネットワークが作られていく、
しかも最低限の枠だけを作り、コンテンツはユーザーが作り出していく仕組み。
サービスとしてでなくビジネスとしても一流だ。

Facebookが日本で流行らない理由


最近日本でようやくFacebookが注目され始めた。
「これから日本でもFacebookが流行り始めるのか」的な声をよく聞くけど、僕はそうは思わない。
情報に偏りがあるかもしれないけど、Facebookについて少し考えを整理してみる。

まず日本人がどうかと言う前に、Facebookの魅力は何なのか考えてみる。
1. 英語をベースにしたコミュニケーションで世界中の人と繋がれる
2. Wallや写真のアップデートなど、個人情報をかなりオープンにすることで、
友人と簡単に近況報告ができる。また繋がりが薄い人とも実世界で繋がり易くなる
3. ソーシャルゲーム、イーコマースなどのプラットフォームとしてワンストップで様々なサービスが利用できる
4. 企業、または個人でファンページを作成して、コミュニティを形成できる
他にもいろんな使われ方がされているけど、この4つがFacebookの主な魅力かなと思う。

それでははたして日本人に響くのか?
順を追って検証してみる。

1. 英語ベースで世界と繋がる
個人的にFacebookをやっててよかったなと感じるときは、
ボーダレスで友達と繋がっているのを感じる瞬間。
例えば、
・モントレーの大学院を卒業したスロバキア人の友達にお祝いのメッセージを送ったとき
・マニラのクリスマスパーティで会った友達から友人承認メッセージが来たとき
・ボストンに住んでる高校の同級生からメッセージが来たとき
・サンフランシスコに住んでる元ルームメイトから僕が来年いつLAに来るのかメッセージが来たとき
これは全部ここ数日で僕がFacebookで実際に体験したこと。
MixiでもTwitterでもBlogでもできないFacebookの楽しさが、このボーダレスコミュニケーションだと思う。

Facebookは日本語化が進んで、少しずつ会員が増えてきてるけど、
やっぱり使用されている言語はほぼ100%日本語で、コミュニケーションを取る相手も日本人。
結局Mixiのインターフェースを使いやすくして、実名制になったくらい。
それじゃ大して魅力を感じない。


2. 個人情報をかなりオープンにした情報共有
Facebookは最近新しいインターフェースを取り入れて、
個人のページの一番上に、出身大学や現住所、誕生日から何まで、
自分の個人情報がかなり詳細に表示される。

また写真のTag機能は、友人が撮った写真に自分が写っていたとき、
それをTagすることで、その写真が自分のWallにも表示される。
つまり、基本的に無断で自分の写真が自分のページにアップされていく。
もちろん、悪意のある写真はFacebook側または自分で削除することができるが、
その写真を見た友人の友人が自分に友人承認メッセージを送ってきたり、
そういった人間の善意に基づいたオープンさで増幅していくネットワークがFacebookの魅力。

このオープンさは日本でうけるのだろうか。
よく言われることだけれど、「実名制」というコンセプトは日本でFacebookaが流行る相当なボトルネックになっている。
Mixiではプロフィールに殆どの人があだ名を使っているし、自分の写真をネットで公開する人は少数派だ。

なんで日本人は実名制を嫌がるのか?
僕は、こういう現象は日本人の「村人意識」から来ていると思う。
ブログで何か刺激的な内容を書くと炎上したり、
ネット界隈でおかしなことを発言すると2ちゃんで叩かれる。
いわゆる昔でいう村八分みたいなことをされる。
日本のインターネットは謂わば大きな村みたいな存在で、
僕達日本人には個人情報を明かして変なことをしたら村八分の制裁を受けるのでは、
という意識が刷り込まれているように思える。


3. オンラインサービスのプラットフォーム
Zyngaがこの前リリースしたCityvilleや、
Facebookで爆発的なファンを集めているSatisfaction Guaranteed など、
Facebookにいけば友達と繋がれるだけでなく、ゲームもできるし、ショッピングもできる。
FacebookはそんなネットサービスのOne stop placeになりつつある。

ソーシャルゲームやイーコマースは日本の得意分野だし、
日本のユーザーにとって、これまで分散されていたネットサービスがFacebookを媒体に集約されるのはかなりの魅力かと思う。


4. 企業、個人のコミュニティ作り
Facebookでコミュニティを作るのは簡単だ。
Fan Pageはものの5分もあればセットアップできてしまうし、
ページのトップにあるLikeボタンを押すとそのコミュニティをフォローすることができる。
アップデートはFeedとしてメンバーに共有できるし、
もしそれが気に入ればWallにコピペするだけで、口コミとしても広がっていく。

Mixiで日記を書くのが疲れて退会していく人が多い中、
いまだMixiにアクセスする人が多いのはコミュニティがあるからかと思う。
このコミュニティの形成、また企業にとったらCRM活動の一環としてFacebookはかなりの魅力を持っているはずだ。



響くこと、響かないことといろいろあるが、果たしてFacebookは日本で流行るのだろうか。
以下3つのシナリオがあるかと思う。

シナリオ1: 爆発的に流行る
英語ベースで世界と繋がるコミュニケーション、
個人情報をオープンにして繋がるネットワーク、
など日本に縁のなかったスタイルのサービスを若い世代が受け入れ出し、
ゆくゆくは大衆的に受け入れられるようになる。

シナリオ2: まぁまぁ流行る
Facebookの実名制で、コンテンツの主な発信源はアメリカという構図は今後も変わらない。
でもそのスタイルは日本では中々受け入れられず、
日本でFacebookを使うのは一部のセグメントに限られ、その界隈で流行っていく。
例えばビジネスマン向けのSNSとしてLinkedinのような使われ方をするかもしれない、
または、個人情報をオープンにしてもいい人、グローバルな生き方をしている人などが主に使うというのもあり得そうだ。
ただ大衆には受け入れられないので、そこそこしか流行らない。

シナリオ3: 流行らない
そもそもFacebookを使う魅力が日本人に響かず、
TwitterやブログがあればFacebookなんて使わないで済むと考える人が主になる。
そもそもFacebookは大衆向けのSNSサービスだし、
日本だけセグメント化されていくようには思えない。
また、Facebookをセグメント化されたSNSとして使うなら、
それ専用のサービスがでてきてFacebookに取って代わってもおかしくない。


最近の流れをみると、世界的にFacebookが流行っているから、
日本もその流れに乗って会員が増えてきた感じがする。
でも実際にアクティブに使えている人は少なく、
TwitterとFacebookを連携して自分のTweetを流し込む、
要は「ソーシャルメディアの面を取る」使い方をしている人が多いんじゃないかと思う。
つまりは、Facebookのページ自体に来て本来の使い方をしている人が少ない。


たしかに日本でもFacebookのコンテンツが翻訳され、付随するサービスの日本語化も進んでいる。
でも、それではいつまで経ってもFacebookの「世界中の人と繋がる」という一番の魅力を感じることなく、日本のFacebookはクローズドなコミュニティのままであり続けることになる。


僕はFacebookはこの世界がグローバル化している代表例なんじゃないかと思う。
英語とFacebookを使うことで、世界のいつどこで会った人とも繋がっていくことができる。
日頃の自分の活動がオープンにFacebook上で記録され、
初めて会った人はそのライフログを通じてその人の人柄を何となく理解することができる。
また、もし明日急にインドネシアに旅行するなんてなったときも、
ジャカルタに住んでいる友達にFacebookでメッセージを送れば、ちょっとした観光案内なんかもしてくれるかもしれない。そんな繋がりがFacebookを使うと可能になる。

結論、英語圏以外のユーザーにとって、
Facebookは国境など関係なくグローバルに生きている人のためのツールなんだと思う。
そう考えると、日が経つ毎に日本というコミュニティに引きこもって、
俗に言うパラダイス鎖国状態の日本ではFacebookは流行らないと思う。


*メモ1
Facebookに間して面白い比較対象になるのが韓国。
ここ最近の韓国のグローバル化は著しいし、日本は完全に韓国の後ろを行っている。
その韓国で最近Facebookユーザーが急増してるらしい。
http://news.livedoor.com/article/detail/5193071/

*メモ2
世界のSNSマップ。Facebookが131ヶ国中111ヶ国でトップ
http://blogs.itmedia.co.jp/saito/2010/06/snsfacebook13-1.html

*メモ3
Facebookは日本に普及するだろうか
http://blogs.itmedia.co.jp/saito/2010/09/facebook-d057.html

*メモ4
FacebookのLocalization戦略は世界共通
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nc20080625a1.html

Thursday, December 9, 2010

失敗の意味

『ハリーポッター』の作者の J.K.Rowlingがハーバード大の卒業生に向けたスピーチがいい!
僕が大学を卒業したときのスピーチはCraigslistの創設者で、結構有名な人だったけど、
Rowlingさんも冗談で言ってるみたいに、どんなこと話してたか正直全然覚えてない。笑


でもこのスピーチは響いた。
リアルで、等身大で、すごく心に沁みる言葉が詰まってる。





"It is impossible to live without failing at something, unless you live so cautiously that you might as well not have lived at all, in which case you fail by default."
「人生を失敗なしに過ごすことは不可能。
 ただ、失敗するのを避けて恐るおそる生きることはできる。
 でもそんな人生なんて生きていないに等しいこと。
 つまり、どちらにしても人はデフォルトで失敗を経験することになっている」


シリコンバレーの起業家は、
「失敗から学ぶことはたくさんある」「失敗するなら若いうちがいい」なんてことをよく口にする。
実際、僕が卒業する最後の学期で受けた授業で、
シリコンバレーのVCの教授が「失敗しないとわからない世界がある」みたいなことを話していたのを覚えている。


僕は失敗がいいこととは思わない、そもそも誰もが成功したいわけだし、
失敗はそれを達成できなかった結果なわけだから、いいわけない。
ただ、失敗して打ちのめされて、そこから這い上がってくることには意味があると思う。


僕は高校のとき野球部で3年間挫折を経験して、
その経験が「お前はまだまだこんなもんじゃない!」ってハングリー精神をくれるし、
泥臭い人生を歩んでる分、教養はないけどタフな人間に育ったと思う。


失敗は人を強くする。
たしかにそう。
でも、それは覚悟を決めて、死ぬ物狂いでとった行動がうまくいかなかった、
その結果うまくいかなかった「失敗」のこと。


失敗はただのBad resultではない。
失敗というのは魂の衝突。


覚悟を決めて、挑戦して、常に前に進み続ける人間にのみ、失敗の本当の意味がわかる。

Tuesday, December 7, 2010

フィリピンのクリスマスパーティ(会社版)

「フィリピン人はクリスマスに命賭けてる」
といっても過言じゃないくらい、フィリピンでクリスマスは盛り上がる。

・国民の8割がカソリック
・イベント、お祭りが大好きな国民性
・家族と過ごせる時間を大切にする(フィリピンでクリスマスは家族と過ごす)
そんな要素が全て絡みあって、
ber month(語尾にberのつく月)と呼ばれる9月から、街ではクリスマスソングが流れ出す。
12月にもなると、クリスマスを過ごすためのお金欲しさから犯罪や強盗の数も多くなり、
街に溢れる物乞いの数も心なしか増えてくる。

会社にとっても、クリスマスイベントは一大イベントで、
どんなクリスマスイベントを開くかで従業員の会社への満足度が変わるというくらい。
なのでウチも1ヶ月くらい前から「Project Santa」というプロジェクトを立ち上げ、
場所の確保やら、コンテンツの決定、出す料理のチョイスまで、事細かに進めてきた。

通例として、フィリピンの会社のクリスマスパーティでは、
出し物、プレゼント交換、ゲームみたいのが鉄板のコンテンツになっているので、
うちも以下の内容でパーティを進めていった。
パーティ1部
・ホストからの挨拶
・ディナー

パーティ2部
・社員の出し物
・プレゼント交換
・ゲーム
・クリスマスバスケット贈与

進行役は自分とSandy

コーラス&ラップのパフォーマンスw

謎の目隠しバナナゲーム

プレゼント交換の後に何故かスピーチ

会社からクリスマスバスケットのプレゼント

*フィリピンではクリスマスを家族と一緒に過ごすので、
会社のパーティではこういう食べ物の詰め合わせバスケットを送るのが通例になってる。
季節になるとパスタとか、パイナップルの缶詰とかの詰め合わせのバスケットが、
スーパーでこういう風に陳列されてる。


ひとりひとりにプレゼント

うちの会社は組織カルチャーというものを特に意識しているので、
こういう大きなイベントには結構力を入れるようにしてる。
どんなイベントをしたいかスタッフと一緒に考え、一緒に企画し、一緒に実行する。

でも、「楽しいから」だけでやっているのではなく、
こういうイベントもう組織への投資活動の一環でもある。

オペレーションセンター、アウトソーシングというと、
ある程度の質を確保しつつコストは抑えれるだけ抑える。
完全マニュアル化で受け身な社員。
究極のトップダウンマネジメント。
なんていうのが一般的によくあるケース。

でもうちは、
少数精鋭でスタッフの教育、組織のカルチャー作りには積極的に投資
ある程度のマニュアル化はするがスタッフの主体的行動を推奨
問題があれば都度マネジメントがスタッフに相談しにゆき、現場の声を聞く
という方向性でやっている。

「あれをやれ、これをやれ」というのではなく、
現地スタッフ自らが案を持ち寄って組織をよくしていく仕組み作り。
これが僕達の進めている理想のオペレーションセンター。
だからこそ、今回のクリスマスパーティみたいなイベントは、
組織内のコミュニケーションを活発にさせるという意味ですごく重要。


フィリピン人を主体的に動かすなんて無理だよ。
そんなことしてもすぐ辞めちゃうし、意味ないよ。
なんて言われたりするけど、僕はそう思わない。
僕達外国人が外国で組織を作るのに大切なのは「対話」だと思う。
対話がなければ、そこに信頼関係もない。
そんな状況で自国の仕事観、組織論を押し付けてもうまくいくわけない。
大切なのは何よりもコミュニケーション。

とにかく、今回のクリスマスパーティはスタッフみんなに楽しんでもらったみたいでよかった。
いまはプロジェクト運用フローを大幅に変えたり、
試用期間の社員がごっそり正社員になったりと、いろいろ過渡期なんだけれど、
徐々にだけれど、いいチームができてきてるなと実感する毎日。

最後は全員で集合写真

Tuesday, November 30, 2010

人生は水槽みたいなもの


人生って水槽みたいなものなんじゃないかと最近思う。
水槽は3つの要素で成り立っている。
それは、水槽(容器)、照明や装置、そして水槽の中身。
まず容器があって、水槽の環境を維持する設備があって、
そして藻や熱帯魚で作り出される景色がある。

この3つは人生の要素にも当てはまる。
水槽=人生経験
装置=知識、テクニック
景色=自分のストーリー

どれだけいろんなものを見て、感じたか、
人生経験は水槽の容器のようなもの。
経験量が多いほど、水槽の容量は大きくなる。

本を読んだり、ネットで調べたり、学校に行ったり、
身につけた知識、テクニックは水槽に付いた装置のようなもの。
身につけられたノウハウが、与えられた目的をいかに効率よくこなせるか左右する。

自分だけしかできないことをして、
自分だけしか語れないストーリーがあるかどうか、それが水槽の中身のようなもの。
自らの意志で動いて、失敗して、それでもまた動き続ける。
そこから生まれた自分のストーリーが、水槽の中に映し出される景色を作り出す。

当然、全部あるにこしたことはない。
でも自分は、
水槽は小さくてもいい。
装置だって最新のものでなくていい。
ただ、水槽の中の景色だけにはこだわりたい。

ベンチャーでも、大企業でも、「あなたの仕事はここまでですよ」という声に従う働き方、
いわゆる「会社勤め」をしていいるだけでは平凡なストーリーしか生まれない。
リスクを取って、自分で動いて、枠から飛び出して、
いつまでも自分だけのストーリーを語れる人間でいたい。

Monday, November 29, 2010

ベトナム旅行振り返り(写真+動画)

旅行の熱が冷めないうちにアップ!

先週末はThanksgiving休暇+有給を使って3泊4日でホーチミンに行ってきた。
ただの旅行じゃもったいないし、アジア諸国のマーケットリサーチもしたかったから、
現地で働く日本人の方々にアポを取って話を聞かせてもらった。
街に食に人に、いろんな意味で刺激になった。

書きたいことは山ほどあるんだけど、
とりあえず今回は「何となくこんな感じの旅行だった」というのを書きたいので、
写真と動画でざっくりまとめてみる。

でもその前に、今回なんとなくベトナムマーケットを調べていて、
ちゃんとしたやり方でマーケットリサーチをしないと、得るものが少なくてもったいないなと思った。
しかも、基礎的なことはウィキペディアを見とけばわかる。

以下、ウィキペディアで調べたベトナムのまとめ。

・概要
ベトナムの正式名称は"Cộng Hoà Xã Hội Chủ Nghĩa Việt Nam"(長っ!!)
英語では "Socialist Republic of Vietnam"  つまり、社会主義国家。

・歴史
フランスの植民地→ベトナム民主共和国の成立→反フランス運動→フランスとの戦争に勝利
→南北ベトナムに分裂→南北ベトナム戦争→南北統一→カンボジア侵攻→中国と戦争
→世界的に孤立→国内経済が完全疲弊→各国と和解を始める→ASEAN加入

・政治
ベトナム共産党による事実上一党独裁。

・経済
社会主義型市場経済システム。
2020年までに工業国入りを目指しており、スローガンは「工業化と近代化」
労働人口の66%が第一次産業従事、第二、第三次産業も伸びている
人件費が中国の6割。インフラ面で問題があるが、中国の次の「世界の工場」として期待されている。

・農業
コーヒー豆の生産量はブラジルに次いで世界2位。

・言語
ベトナム語。フランス植民地時代の影響でエリート層はフランス語も喋れる。

・宗教
仏教がメインで、他は道教、カソリックなど。

・食文化
中華文化の影響を受けている。Pho、春巻き、米料理など。
コーヒー、バゲット、プリンなど、フランス植民地時代の影響も強い。


いま読んでみると、あーなるほど!って思うことがかなりある。
フランスの植民地時代の影響があるから、
ベトナムでは一般的なコーヒーじゃなくて、エスプレッソ+練乳を飲むのかとか。

まずは基礎的な知識を調べて、次にカテゴリー単位で絞ってリサーチ。
そういう最低限の知識を身につけてから、自分の興味のある産業を観てみると随分見方が変わる。
これ基礎的なことだけど、結構大事。
それに、こういう知識を知ってると知ってないとで目にするものの面白さも変わってくる。

前置きが長くなったけど、以下、旅の写真+動画。

6000円両替したらミリオネアになった

Welcome!


Phoはやばい!毎日食べた

基本はこういうバイクタクシーで移動

                                            バイクで梯子とか運んでる人もいた



ベトナムコーヒー。かなり濃厚



             街の屋台。安い!そして最高にうまい。                                     


現地で起業されている方ともお話ができた

この高いビルとか、成長してます!って感じ

「中国の次に来るのはベトナム!」と言われているくらいポテンシャルのある国なのだけど、
インフラを中心にまだまだの部分が多いとも言われている。
でも、そのインフラに積極的に投資しているのが香港や韓国などのアジア企業で、
日本は?というと、目にするのは中古のホンダのバイクくらい。

これからアジアで勝負をするとなると、
戦う相手は日本の会社ではなく、中国、韓国企業なんだなとひしひし感じた。

だから、そんな中ベトナムの地で起業して、がしがしビジネスをしている、
元サイバーエージェント出身でピザ屋を立ち上げようとしている益子さん、
元ベンチャーリンク出身で人材ビジネスを展開されている安倉さん、
の2人に会えたのはすごくラッキーだった。お2人の話はまた別の機会にアップする予定。

とにかく、今回のベトナム旅行は刺激になった。
折角フィリピンにいるんだから、時間があったらもっといろんな国を回るべきだね。
アジアは楽しい!

Friday, November 26, 2010

ベトナム旅行2日目

今日は朝からバイタクのおっちゃんToomさんに連れられホーチミン観光。
戦争博物館、お寺、チャイナタウンを観光して、ローカルな食堂でPhoを食べた。
それから、いいお店あるから連れてくよーって言われて着いて行ったら、
市内から20分くらい離れた小屋に連れてかれ、中に案内される。

部屋は薄暗くて、カラオケセットとソファーだけというシンプルな作り。
「今から女の子が来るから」と言われて、ようやく気付いた。
そこは俗にいうRed Light District(売春街)。
もちろん断って帰ったけど、昼間っからそんな所に連れていかれてビックリした。
お客さんを引っ張ってきてコミッションをもらい、
それで生計をたててるわけだからしょうがないけど、なんかやるせない。

いまはドンコイストリートのカフェで昼寝、休憩中。
昨日、益子さんと話したときに、
「起業する前に結構マーケットリサーチはしたよー」と言っていた。
今回ベトナムに来たのも半分はベトナムマーケットを知るためだったんだけど、
正直、マーケットリサーチってどうやっていいのかわからない。
「なんとなく」リサーチすることはできるけど、
将来のことも考えて体系的な、自分が腑に落ちるやり方を身につけたい。

ということで以下ブレスト。
目的
その国のマーケットを知る

定量 (データ収集)
・人口、国土面積、年齢層の偏り
・1人あたりGDP
・最低賃金
・ビックマック、iPhoneの値段(物価指数を調べるのにいいって聞いた)
・メディア普及率(新聞、テレビ、ネット)
・大学進学率

定性 (ネットリサーチ、ヒアリング)
・気候
・政治、経済、歴史、文化概要
・主要産業
・ポップカルチャー、流行、ファッション
・衣食住習慣

うーん、まとまりがない。
そもそも自分がどんな事業したいかで、張るアンテナも違うから見ることも違うだろうし、
国別ではなく、地域・都市単位までブレイクダウンしないと、詳細にはわからないだろうし。
こういうことは専門家の人に聞いてみよう。

以下備忘録
・ 太田君にマニラの電通の人を紹介してもらう
・ 旅行は出会い、いい出会いは性善説に基づいている
・ 旅行先でハリーポッターを観るのに異様な罪悪感を感じる

Thursday, November 25, 2010

ベトナム旅行1日目

Thanks Giving休暇を利用してベトナムのホーチミンに旅行中。
コンセントの形状が違ってパソコンのバッテリーがなくなってきているので、とりあえず備忘録。

・ホーチミンの旧名はサイゴン
・ベトナムはfacebookがアクセスできない(でもTwitterはできる)
・仏教の国だからクリスマスっぽくない
・英語話せる人があんまりいない
・デザイン、色彩のセンスがある
益子さん、島津さんとコーヒー
・旅人はパクチが好き?Paxi Houseがいいらしい
・VC、人材業界は勉強になる
・営業トークよりリファレンス(バイクタクシーのおっちゃんToomさん)
・ベトナムコーヒーうまい
・オーストラリア人の観光客が多い
Bitexco Financial Towerは香港企業
・Times Squareは韓国企業
・ベトナムの歴史 要勉強

明日は今日仲良くなったバイクタクシーのおっちゃんToomさんに連れられ1日ホーチミン観光。
CouchSurfingのイベントもあったら顔出してみる。

Saturday, November 20, 2010

【本レビュー】 7つの習慣

以前、レアジョブの加藤さん とお話したときに、
レアジョブでは社員育成のために、スタッフ全員に7つの習慣を読ませていると言っていた。
社員の社会人としての基礎作りという意味では、この本とすごく勉強になるとのこと。

ウチはオペレーターの8割程が新卒。
いつも元気なのはいいのだけど、まだ少し学生らしさが残っているというか、
「働く」ということへの理解が薄いんじゃないとと思うことが度々ある。

ということで、うちもオペレーターに7つの習慣を配り読ませることにした。
フィリピンでビジネスを成功させているレアジョブからは、
会社制度のフリーランチミドルマネジメント用マニュアルまで、
本当にいろいろパクらせて、学ばせてもらっている。

スタッフに読ませておいて自分が読まないわけにはいかないので、自分も一通り読んでみた。
日本語版を読んだときは、正直何か漠然としてよくわからんなーという感じだったんだけど、
今回英語版を読んで逆にすっと理解できた。
社会人になったからなのか、かしこくなったからなのか、
元々アイディアが英語で作られているからなのか、謎。

タイトル: The 7 Habits of Highly Effective People
著者:   Stephen R. Covey

まとめ:
正直、自己啓発本って実践しなきゃ何の意味もない。これもその類。
まず自分が自立して、そして周囲を巻き込めるような人間になりましょう。
そして、そのためにはこの7つのことを習慣的に行いましょう、という内容。


7 Habits Paradigm

この本のエッセンスはP/PC Balance Principleという考え方。
P=Production, PC=Production Capabilityの略。
大きな成果(P)を出すためには、その源泉(PC)となるものにコツコツと投資し、
維持していく必要があるということ。

例えば、金の卵を毎日1個産むニワトリがいたとする。
その金の卵=成果になるんだけど、
その成果を求め過ぎて、無理やり1日2個卵を産むようにしたり、
待てずにニワトリを殺して出てくる前の卵を取ったりすると、そもそもの成果を生み出す源泉が壊れてしまう。
本当にするべきなのは、そのニワトリが外敵に教われないように籠にいれたり、
十分な餌を与えて健康を保たせること。

この7つの習慣も同じこと。
よい人間関係を築き、仕事でもプライベートでも成果を出す(=P)には、
筆者が挙げる7つの行動規範を継続的に実行する(=PC)必要がある。
何となく、この前読んだお金と人生の真実の未来のキャッシュフローを作るという考えに似ている。

つまりは、下の図でいうとSection IIの部分にもっとリソースを割きなさいということ。

このP/PCの考え方はオペレーションセンターにも活かせると思う。
自分視点で言えば、
・ 組織のカルチャーを作っていくためには、もっとマネジメントとオペレーターと話し合う時間を割く必要があるし、個々人の教育も必要。
・ オペレーションの効率化をするには、オペレーターの業務効率を上げるだけでなく、根本のオペレーションフロー改善にもっとリソースを注ぎ込む必要がある。などなど。

オペレーター達はこれを読んでどんなことを思ったんだろう。
来月頭のクリスマスパーティが終わったらディスカッションしたいな。



*ちなみにレアジョブは最近知名度も上がってきたオンライン英会話業界の最大手。
1レッスン129円、1ヶ月5000円でスカイプを使ってとマンツーマンレッスンが受けられるサービス。
実体験から言えるけど、英語習得のカギは質より量。オススメです。





プロフィール・経歴

岡 拓也(OKA TAKUYA)

【自己紹介】
・ 1985年10月1日生まれ
・ 横浜生まれ、横浜育ち

【これまでの活動・経歴】
・ 山手学院中学校・高等学校で6年間野球部所属
亜細亜大学夢カレッジ(キャリア開発中国プログラム)に第1期生として参加
・ 大連外国語学院漢学院に6ヶ月留学
・ 大連富士電機有限公司でインターンシップ(工場でモーター作り)
・ 亜細亜大学を中退
・ アジア諸国をバックパッキング(中国→ラオス→タイ→カンボジア)
日中交流学生団体freebirdで団体運営、イベント開催@上海に携わる
・ 中国をバックパッキング(南京、桂林、西安)
・ University of San Franciscoに編入
・ 大学内掲示板サイトUSFlistを個人製作、立ち上げ
・ ヘッドハンティングファームICPAでインターンシップ
JTAPシリコンバレーカンファレンス2009に参加
・ インドをバックパッキング(バンガロール、ムンバイ)
・ University of San FranciscoをEntrepreneurship選考で卒業
株式会社ECナビ(現Voyage Group)に入社。子会社Research Panel Aisaに配属
TEDxTokyoにサポーターとして参加
・ フィリピン、マニラで24時間稼働のオペレーションセンターの立ち上げ
・ LAの営業チームにジョイン
・オペレーションチームの拡大のため、再度マニラ駐在
・Startup Weekend Manilaで3位入賞、Best Windows Phone Startupに選出
・2012年12月にVoyage Group及びResearch Panel Asiaを退職
・ベトナムのホーチミンで食品のeコマースサービスを立ち上げ中 [いまここ]

【このブログについて】
ベトナムでの事業立ち上げをメインにあれこれ書いています。
(フィリピンで働いていた頃の記事も一部残っています)

Friday, November 19, 2010

自分マニュアルのススメ


久しぶりの静かな週末。
先々週末は日本で新卒研修受けてて、
先週末はLAからマニラへの移動日、
ここ数週間は時差ボケとかもわかんなるくらいバタバタしてた。
来週はベトナム旅行だし、今週末はまったりと充電する予定。

出張から帰ってきて、この1週間何してたかというと、
ほぼ毎日オペレーションのマニュアル作りに没頭してた。
ミーティングの時間以外は、ひたすらノートに業務フローのスケッチを描いて、
それをパワポで図式化して、日本語で、英語でワードに文章を叩き打ってた。

オペレーションセンターを立ち上げてから約半年、
採用したオペレーター達はグングン成長してきたし、
こちらとしてもオペレーション、組織運営のノウハウも溜まってきた。

ただ、業務はパッと見では順調なんだけど、
そのプロセスが意外と「暗黙の了解」とか「経験ベース」で進んでいるものが多くて、
もし今のチームのキーパーソンがいなくなったら、業務が回らなくなってしまう。
だから自分はそのプロセス、ノウハウを体系化しようと、
この1週間ゴリゴリとやってきた。

個人的には、マニュアルっていうと何か紋切り型な文章で、
応用性のない知識を押し込んでいくイメージだった。
でもやってて思ったけど、実はその真逆!

昨日サルサ踊ってきたんでミーハーな例え話をすると、
マニュアルのような体系的な知識はダンスでいうと基本ステップみたいなもの。
正しい動き方を完全に理解してるからこそ、より綺麗で自分に合った踊りを身につけられる。
しかも、初心者のときにステップをきちんと習っていない人は、
そのまま何となく上手くなってテクニックだけが伸びていくから、
いくら経験を積んでも、派手なことはやっているけど動きが綺麗じゃない。

なんて、1日しかダンスしてないくせに偉そうに語っちゃってるんだけど、
オペレーションも一緒で「なんとなく」で進めていると、
きっとどこかで致命的なボロがでるし、それまでについて変な癖は相当なことをしないと治らない。

で!
タイトルに戻るんだけど、自分自身についても同じことが言えるかなと思う。
自分の日々の行動、発信しているメッセージ、使っているウェブサービスを思い浮かべてみると、
「なんとなく」という気持ちで意思決定していることが多いんじゃないか。

例えば、自分が使っているウェブサービスを列挙してみたら、こんないっぱいあった。

Evernote
Amazon wishlist
Twitter
Blog
Facebook
Linkedin
Mixi
Delicious
Podcast
Audio book
Google Reader
Mail magazine


このそれぞれのサイト、ツールを使うのに、
明確に何の目的があって、どんな見返りを得るために使っているのかというと、結構曖昧。
結構な時間を投資して、こういうものを使っているのに、
それから成果が生まれないって、人生損してるよね。

目標設定、スケージューリング全部ひっくるめて、
まずは自分自身についてのマニュアルを作ってみてはいいんじゃないか、
とマニュアル縛りな1週間を経て思うようになった。

実際、こうやってまとめてみると何が必要で、何が不必要かわかって、
無駄なことがごっそりなくなってスッキリしそう。

Thursday, November 18, 2010

マニラでサルサ


サルサ踊りに行こう!ってCouchSurfingで会った友達にずっと誘われてて、
3回くらい断り続けてたんだけど、今回ばかりは流石に熱意に負けて行ってきた。

仕事終わって、夜10時くらいに合流。
Manilaの中心地Makatiの近くのバーにダンスフロアが着いてて、
そこにラテン系の音楽に合わせてクネクネしてる人達がいっぱいいた。

踊ってる人達の玄人オーラに圧倒されて、最初は体育の授業見学してる子みたいな感じで、
端っこにちょこんと座ってたんだけど、途中からその友達が基本的なステップから何までいろいろ教えてくれた。


でもめっちゃへっぴり腰。
この写真とか横で見てるおっちゃんうぇーって顔してるし。
難しかったけど愉快だった。楽しい、じゃなくて愉快。
踊れてる人っておっちゃんでもカッコイイし、やっぱりちゃんと踊れるようになりたい。
日曜の1時からレッスンがあるんだって。行こうかな。


フィリピンって「東洋のスペイン」って呼ばれてるらしい。
国民が全体的に情熱的で陽気らしい。確かに言われてみるとそうかも。
歴史的にも占領されてたしね、スペインに。

歌って踊れる営業になれるよう、フィリピンでパッションに磨きをかけときます。

Sunday, November 14, 2010

【本レビュー】 お金と人生の真実

タイトル:お金と人生の真実
筆者:本田 健

「ユダヤ人大富豪の教え」などで有名な本田健さんのお金についての本。
フライト前にフラっと本屋に寄ったときに目に付いて買ってしまった。

題名からして明らかにだけど、
多分ターゲット読者はファイナンスについて殆ど知識のない、
10代、20代、学生、主婦とかなんだろうと思う。

内容は結構ざっくりとしていて、
「お金と賢く付き合えれば、物理的にも精神的にも豊かになりますよ」というメッセージを、
かなり薄めて、大衆向けに書いたもの。
正直物足りなかったけど、2つ響いたポイントがあった。

① 1番ありがとうカードをもらった人は、「1番ありがとうカード」をあげた人だったそうです。(P. 105)
最近面白い人達と繋がりたいな、人脈を広げたいなと思っていた。
間接的だけど、この文章を読んで人脈が広い人って、
自分から積極的に周囲に貢献してる人なんだよなと思った。

② 手元のお金をどんどん使い切ってしまえということではなく、
  いかに、「未来のキャッシュフローをつくり出せるか」を意識せよ。(P. 168)
自己投資として本を読んだり、いろんな人と会ったりするけど、
結局は、この「未来のキャッシュフローをつくる」ことを意識しないと、
自己投資も単なる自己満足になっちゃうんだよなと反省。

そして、いま目の前にある豊かさをケチくさく抱え込むんじゃなく、
それをダイナミックに使い切っちゃうくらいの大胆さがないと、
さらに大きな豊かさを受け入れられる程の器じゃないんだなとも言われてた。

社会人になってから、給料日に銀行口座の数字が上がるのを、
そわそわとチェックしてた自分は、ある意味黄色信号だったのかもしれない。
どーんといこう。




Saturday, November 13, 2010

【本レビュー】 ホリエモン本

サンディエゴ出張の移動時間用に、
日本語の本をごっそりアマゾンで注文しておいた。


そのうち2冊は前からちょっと気になってたホリエモンの本。
1つは小説、もう1つは対談集みたいなライトなもので、
思いのほかさっくりと読めた。


拝金
ホリエモン初の小説。
堀江さんの体験を少しフィクション化したもので、
どこまでが事実に基づいてるかわからないけど、
起業、上場、近鉄バッファローズ買収、フジテレビ買収まで、
全部本当に起こったことなんじゃないかと思えるくらい、リアルに語られている。

面白かったけど、特に呼んでいて目新しいものはなかった。






君がオヤジになる前に
対象を25~35歳までの年齢グループに分けて、
それぞれの年齢層が抱えている漠然とした不安に堀江さんが答えていく構成。
全体のメッセージは「思考停止するな!」の一言。
自分で主体的に考えることを止めるのが思考停止。
そしてそれが俗に言う"オヤジ化"の第一歩。


あらゆる無駄を削って、自分自身を効率化し、ビジネスの高みを目指す。
何となく勝間和代みたいだなと思った。

思考を止めること、堀江さんが言うオヤジ化は、
自分の成長に対して興味を失った状態のことを言うんだと思う。
女にモテたい、いい車を買いたい、理由はなんにしろ、
自分磨きを止めた時点で人はつまらなくなる。

人は年齢が上がると、それ相応に責任も重くなる。
でも、そんな責任にかまけて現状維持を好んではいけない。
常に自分を磨き、チャンスあらば年齢に関わらず勝負にでる、
日本には、そんなハングリーさを失っているオヤジが多い。

いい歳の取り方したいな、と思った。


【響いた言葉】
・素早く動き、提案し続ける
・どうやって仕事の幅を広げればいいか。
 ひと言、仕事先に「お客さんを紹介して欲しい」と言えばいい
・まず必要なのは情報だ。より多くの情報が、君の豊かなクリエイティビティを支える。
・思考を埋めていれば、新しい情報がどんどん入ってくる
・タクシーに平気で乗れるぐらいまで自給をアップさせろ。それが成功の第一歩だ
・面倒なことは全て人にやらせる
・自己否定をとことん繰り返せば突破できる




サンディエゴ出張



サンディエゴに行ってきた。出張で。
約1年ぶりのアメリカだったんだけど、やっぱり西海岸はいい!
突き抜けるくらいの青空にカラっとした空気。
思いのほか寒かったけど、ああいう気候の街は住んでて気持ちいいんだろうな。


今回、サンディエゴ滞在の目的は、
IIRというMarket Research業界ではアメリカ最大のカンファレンスに参加するため。
参加だけでなく自社のブースも出して、
新規顧客開拓、自社アピール、業界の人とのネットワーキングを中心にしてきた。




自分自身、海外のカンファレンス参加とか初めてだし、
そもそも営業のトレーニングすら受けてない状況なのに、
こういうところにボーンと放り込まれて、
「ひたすらブース回ってうちのアピールしてきて」なんて言われるのもベンチャーならではだよね。


見た感じでは、カンファレンスの参加者の8割以上が白人で、
名刺をもらった人の肩書きもCEOとかSenior Managerとかばっかり。
典型的なアメリカの上位階級コミュニティって感じだった。
そこを童顔なアジア人の僕が、
日本から持ってきたお菓子と愛嬌を全力で配りながらゴリゴリと営業してきた。



自分相当場違いだなと思いつつも、
カンファレンスで話した人はみんないい人達で、業界について逆に教えてくれる人なんかもいたりした。
海外営業をやるのに正直ビビッてた自分としては、
「おっ、意外といけんじゃん」というのが今回のアメリカ出張での感想。
カンファレンスはネットワーキングが主だし、
実際の営業はもっと難しいんだろうけど、何となく今回の出張で今後自分がやることのイメージはできるようになったかな。

営業の仕方について思ったのが、完全なるイメージだけど日本の営業って、
敬語とかの言葉遣いから、上座下座とかの気遣いまで、
何かといろいろと気にしなきゃいけないことがたくさんある。
日本で営業するというのは、うまくお客さんとの良い関係を保ちつつ、
何度も会社訪問して、商品をじわりじわりと売っていくイメージ。

でも、アメリカの営業って、言葉遣いも、気遣いもそこまで関係なく、
CEOもAssistant Managerも関係なく誰もがフランクに付き合っている。
大切なのは、自社の持っているValueは何なのかを明らかにすること。
それを誰もが猛烈にアピールしようとするし、聞いている人はそれを必死に聞き出そうとする。
そもそも会社同士が地理的に遠いから、関係性作りの営業というのがしづらくて、
こういうドライだけど本質的なアプローチになるのかなと思う。

日本はクライアントとのRelationshipが営業の肝だけど、
アメリカでは自社のValue Propositionがしっかり語れるかが営業の本質だなと思った。


今年は年末いっぱいまでフィリピンで、オペレーションセンター安定稼動の最終調整をして、
来年の2月からアメリカ LAオフィスで働きだす。

このValueって言葉、これからの自分にとって凄く大切な考え方だと思う。
自社の提供できる「価値」は何なのか?
自分自身がビジネスマンとして生み出せる「価値」は何なのか?
もっと深掘って考えないと。

Monday, November 1, 2010

【映画レビュー】 Outsourced





会社の研修とアメリカ出張のため今日から1週間だけ一時帰国。

今回もいつも通りマニラの渋滞に会わせてアパートを出たんだけど、
祝日だったせいか全く道も混んでなく、結局空港に搭乗時間の3時間も早く着いた。

いつもは本読んだりPCに落とした映画とか観て時間を潰してるんだけど、
今回は先月買ったiPadが大活躍だった。
というか長時間の飛行機移動にiPadって最高のツールだと思う。
iTunesでレンタルした映画は観れるし、Kindleアプリで本も読める、そしてもちろん音楽も聴ける。
いままで本とか、ラップトップとか、iPodとか、
座席に座るときにゴソゴソ用意してたものが1つのデバイスで全部補えちゃう。
これでwifi使えたら完璧なのになーなんて思ってしまうんだけど、そんな日が来るのも早いかもね。

そのiPadで今日観たのがOutsourcedって映画。
コールセンターで働くマネージャーが
アウトソース先のインドに飛ばされて、
そこでいろいろと異文化理解だ、恋愛だみたいな感じのまったりとしたコメディ。
この映画を元にしたTVシリーズがいまアメリカでやっていて、それも流行っているみたい。





自分もフィリピンでアウトソース業務をしてるので、タイトルを見ておっ!て感じだったんだけど、
映画自体はアウトソーシングって社会の流れをネタにした普通のコメディだったんで、ちょっとがっかり。
まぁ普通のコメディだし、それが当たり前なんだけどね。
アウトソースって言葉に自分がちょっと敏感になってただけだった。


話の中身は、アメリカ式のマネジメントを持ち込んで全然うまくいかなくて、
「インド人使えねー」みたいになってたときに、現地の文化を理解する必要性を感じた主人公。
そこから、現地スタッフにもっと自分達のスタイルで働くように薦めたり、
スタッフとのコミュニケーションも増やして、当初は絶望的だった目標数字にも達成。
しかも、可愛いい現地スタッフともいい感じの仲になっちゃったりして、いいこと尽くし。
そんな簡単じゃねーよバカヤローとiPadを床に叩きつけたくなったりしたけど、
現地の文化を理解しないとその土地でマネジメントなんてできない、ってところはすごく同意。


ただ文化を理解するって、その土地のお祭りとか、食習慣とかを知るみたいな、
教科書に載ってるような表面的なことではないとは思うけどね。
「文化=その土地の人の考え方」だと僕は思っていて、
文化を知るには、その人達が何を考えているか知る必要がある。
でも僕達外国人がそんなこといくら考えてもわかる筈がない。
だから、質問することが凄く大切。
これなんでこうなるの?とか、
これ僕はこう思うんだけど、あなたはどう思う?みたいな質問を連発することが異文化理解だと思う。


ある程度の困難を乗り切れば、後はとんとん拍子でうまくいくさ!
みたいなハリウッド的な軽さが鼻についたけど、
ストーリーと今の自分の仕事が少し被っていてある程度楽しめた。

Sunday, October 31, 2010

Halloween とAll Saints Day




フィリピンでは、今週末はハロウィーンムード。
バーやレストランでは店員がオレンジ色の光る角を着けたり、メイクアップしてたり、
モールでは子供がおばけから妖精までいろんなコスチュームを着て楽しそうだった。

日本でもクラブとか行けばハロウィーンパーティがあるらしいけど、そんなにメジャーではない。
フィリピンでの盛り上がりようを見て、やっぱりこういう習慣はキリスト教圏ならではのものなのかなと思う。

もともとハロウィーンは、All Saints Dayというキリスト教信者が死者の為に祈る日から派生しているらしいんだけど、
いまでは一般的にハロウィーン=コスプレパーティみたいな単なるフェスティバルになってる。
ただ、8割がカソリックのハードコアキリスト教国家のフィリピンでは、
このAll Saints Dayというのもしっかりと祝う習慣があって、国の祝日にもなっている。


この日はフィリピン人にとって凄く大切な日らしく、日本でいうとお盆のようなものらしい。
マニラに出稼ぎに来ているような人達もこの日だけは何とかお金を工面して地方に帰って、
家族、親戚と一緒にお墓にキャンドルを持っていって、お墓の掃除をしたり修理したりする。
しかも、みんなで親族のお墓を囲んでご飯を食べながら夜通し語り合うんだと、オペレーターの子が教えてくれた。

それを聞いて、宗教は違うけどやることは日本のお盆と大して変わんないなーと不思議な気持ちになった。
アジアなんだけど習慣やこういうイベントは欧米的。
欧米的なんだけど、そのやり方が凄くアジアっぽい。
まぁフィリピンってそのまんまアジアなんだけど、なんと言うか欧米みたいに形式ばってない。

何で今日スーパーでこんなキャンドル売ってるんだ?って疑問だったんだけど、
そういうちょっとした国や文化の背景を教えてもらうだけで、
ふむふむといろんなことが紐除けてわかってくる。

フィリピンにいる間ちょっとでいいからホームステイしたいな。

Saturday, October 30, 2010

マニラのタクシー




マニラってタクシーがめちゃくちゃ多い。
日中、道を歩いてると30秒に1回くらいのペースで、
空車のタクシーが乗る?みたいな感じでクラクション鳴らしてくるし、
渋滞の時間じゃない限りタクシーを捕まえるのはすごい楽

タクシーのレートは、
・レギュラータクシー

初乗り30ペソ(≒60円)
300メートルにつき2.5ペソ(≒5円)加算 


・イエロータクシー (高いけど比較的きれいで安全なタクシー)
初乗り70ペソ(≒140円)
300メートルにつき4ペソ(≒8円)加算 
※1ペソ=約2円
※地球の歩き方より

日本だとタクシーって高くて乗るのに気後れしちゃうけど、
レギュラータクシーの方は、ローカルにも安価で便利な交通手段として使われている。
でも、こっちのタクシーって客が外国人だとわかると十中八九ぼったくってくる。
しかも、ちょっと上乗せとかじゃなくて、メーター使わないで2~3倍の値段をふっかけてくる。

基本的に、値段はタクシーに乗ったとき交渉になって、
ふっかけられた値段に「高い!ありえんでしょその値段!!」っていうと、
「じゃあ他のタクシー使えよ。さっさと降りてくれ」って降ろされる。

僕も最初はぼられるって事実に腹がたって、
ひたすら相場の額まで値段交渉してたんだけど、
実際、100ペソとかを争って喧嘩してもストレス溜まるだけだし、
向こうも暮らしがかかってるわけだから、
最近は、自分はぼられる額がワンコイン以下(500円=250ペソ)だったら受け入れることにしてた。

そこで思ったんだけど、マニラって日本欧米とかの先進国の人が多いし、
貨幣価値も違うから、僕みたいにタクシーでぼられるようなちっちゃい額は気にしない人って多いんじゃないかと。
つまり、通常の2~3倍ふっかけた額を貰っているドライバーが多いってことは、
タクシードライバーって職は実は儲かるんじゃないかというささやかな疑問が発生

そこで昨日早速検証。
昨日はご飯を食べに職場からマニラの中心地マカティまでタクシーで移動。
移動時間は約30分
通常料金は約150ペソ
要求された金額は220ペソ

タクシードライバーの収入は単純に考えるとにこんな感じ。
収入 = 売上-変動コスト(ガソリンとか)-固定コスト(タクシー会社へのマージン)

昨日乗ったタクシーのおっちゃんに聞いてみると、
ガソリン満タンでいれるのにかかるのは約1500ペソで、走りっぱなしで大体20時間くらいもつそう。
タクシー会社に払うのも同じく1500ペソ。
この数字に信憑性があるかわかんないけど、
つまりは1日約3000ペソのコストがかかっていて、それを超えたら全部自分の収入になるってこと。


でも、続けて聞くと1日の平均労働時間は朝5時から夜11時までの16時間。
休憩引いて実質働いてるのは15時間とか。
つまりは、1時間にいかに200ペソ以上稼ぐかってこと。
ふむふむふむ。



顧客はというと、ざっくり分けて、
・短距離移動顧客
ローカルの利用は殆ど短距離
・中・長距離移動顧客
基本的に観光名所、市街地、空港に行く外国人

メーターを使うと仮定して、中・長距離の方が入ってくる金額も大きいのだけど、
おっちゃん曰く、そういう客をとると同時にいろいろリスクがあるらしい
・渋滞があると時間がかかる割に値段が低くなる
マニラの渋滞はやばくて、15分で行ける距離が1時間とかかかったりする
・長距離で移動した先で客が捕まると限らない
特に空港とかは、空港専用のタクシーじゃないとお客をとりづらい
・市街地は警察の監視が厳しく、チケットをやたら切られる
チケットの最低額が750ペソとか、ドライバーの1日の給料と変わらない

だからこっちのタクシードライバーは、
中・長距離で移動したがる外国人に対してやたらぼったくる。
それはただお金を取れるからじゃなくて、リスクがあるから。
普通なら稼働率を上げたほうが儲かるはずなのに、
リスクをとりたくないから、外国人客がその値段に応じないと強気で「NO!」と言って走り去れる。

こっちの空車のタクシーに断られる度に、
みすみすお客をとらないなんて頭悪いなーと思ってたけど、そこにはそれ相応の理由があることが判明。
そういえば短距離移動でぼられたことってあんまない。

ちなみに昨日のおっちゃんの平均収入は1日約750ペソとか。
マニラの1日の最低賃金が250ペソとかだし、
うちのオペレーターの平均月収は15000ペソとかだから、まぁ意外と悪くない。
でも、タクシーの運転手が犯罪に巻き込まれて射殺されたり、
労働時間がめっちゃ長かったり、しんどい部分はいろいろあるけど。


なんか興味がでてきて日本についても調べてみたら、
日本ではタクシードライバーに累進歩合制給与というのが使われてて、
売上額によって会社に取られるマージンの多寡が変動してくるらしく、
その制度によるドライバーの給料の低さが問題になってるそう。

タクシーの世界、面白し。