今回のオフィスの引っ越し、例えるなら、
ボクシング素人が防具なしでいきなりプロとスパーリングする、そんな感じだった。
フィリピンの業者とガチで仕事をするのはこんなにツライことなんだと思い知った。
基本的にフィリピンでビジネスをする上で「信頼」というものは存在しない。
なので仕事のいたるところで「契約とサイン」を求めてくる。
新しいオフィスビルに移るのにも、政府機関、移転先ビルのマネジメント、現在のビルのマネジメント、消防局など、本当に必要かどうかもわからないような無駄なプロセスがあり、しかもそれがこんなスピードでノロノロと進む。
経験者に話は聞いてはいたものの、契約関係を全て自社で対応したため、
当初予定していた10月の引っ越しからズルズルと後ろ倒しになり、
結局、現オフィスのリースが切れる1月末にどんどん近づいてきた。
何度か引っ越そうとして荷物を運びかけたら、
工事会社のミスで電気回線にミスがあって電気が通ってなかったり、
SI業者にLAN線がどこかで切れていると言われて何時間もチェックしたあげく、ワークステーションで出ているLAN線の反対側の端が天井裏に埋もれてルーターと繋がってなかったり、
そんなことが、引っ越し直前に急に伝えられる。
流石に電気やネットがないと仕事ができないので、
社員にはやっぱり今日は引っ越しはできないと謝ることに。
旧オフィスのリースが切れる4日前に、
電気も直り、ネットも通じるとチェックして満を持して引っ越し。
業務量の少ない夜から始まり、深夜1時に引っ越し完了。
「いやーお疲れ様でした。山超えましたね」なんて言ってたら、そこからが悲劇の始まり。
朝の4時に夜シフトの社員に電話で「ネットが使えない」と叩き起こされる。
うちの業務は、メールでお客さん(特に欧米の市場調査会社)から見積もりを受け、
ネットで自社のデータベースにアクセスして見積もりを作成、返信。
そして受注した案件を、別のオンラインツールを使って運用する。
なので、ネットが使えない=業務が何もできない、ということ。
実際オフィスに行ってみると完全にネットはダウンしてる。
こういう場合に備えて普通は別会社のネット回線を引いてるのが普通なんだけど、
なぜか担当していた社員が同じ会社の線を契約していたのを1月中旬に聞かされた。
上司に今すぐでも変えましょうと言ったのだけど、
バタバタとし過ぎているので引っ越しを終わらすのが先と断られた。それが裏目にでた。
昨日は複数の緊急のプロジェクトが走っていたため、オペレーションを止めることは許されない。
まずは、夜シフトのスタッフとノートパソコンを持って旧オフィスに移動。
家具は全て新オフィスに移動済みのため、床で仕事をしてもらうことに。
こんな状況でマイケルジャクソンを爆音でかけて、
歌いながら仕事をする彼女たちのポジティブさはすごかった。
取りあえず業務はできる状態はなったので、
上司に連絡、朝シフトのスタッフに連絡、SI業者に朝一で来てもらうよう依頼をし新オフィスに戻る。
9時、朝シフトのスタッフが出社してくる。
別のネット回線を引くため別のISPに連絡。
ネットの回線を入れるには最低1週間はかかるので、1月以降にネットが使えなくなるという最悪のシナリオの対策を日本のチームと話し合う。
新オフィスにはネット業者のテクニシャンに来てもらいチェックしてもらう。
1時間程で問題は解決されるがISP側に問題があるとのこと。
11時頃にスタッフを新オフィスに戻す。
13時。ネットが再度不安定になりだし、ついに完全にダウンする。
プロジェクトの状況を確認して、必要なスタッフだけ再度旧オフィスに戻す。
Project ManagementチームのリーダーMycaは、
床もないこんな状況にもかかわらずチームメンバーのケアをしながら、クライアントにも電話する。
見ていて本当に頼りになった。
新オフィスでは、フィリピンでは一番有名で、
でもカスタマーサービスの質の低さが悪名高いISPを使っている。
そこのアカウントマネージャーに電話をすると、案の定たらい回しにされる。
テクニシャンを呼ぶと言われて待っても、言われた時間を何時間過ぎても一向に来ない。
18時。ようやくISPのテクニシャンが到着。
チェックしたところ、ISP側は問題なく、問題はネットワークの設定と言い出す。
ネットワークを設定したSI業者とISPが電話越しに責任のなすりつけを始める。
いつまでたっても終わらないので、
とりあえず、サーバーから何まで全てをチェックしてくれと頼む。
21時。オフィスの回線から、ビル内の回線まで全てをチェックしてもらい、
どうやら問題はビルとオフィスの間を結ぶケーブルにありそうだという結論になり、
ケーブルが途中で切れているのと、ケーブルの接触が弱いのを発見。
全て工事業者の責任だった。
22時。ネットだけでなく、特定のIPからアクセスする必要があるため、
ISPとSI業者で暫定的な解決策を電話で話してもらう。
1時。ついにネットが回復。
次の日の朝にSI業者がネットワーク周りを再設定してくれることになる。
ここまで辛抱強く付き合ってくれたISPのテクニシャンと熱い抱擁をして見送る。
2時。夜シフトのスタッフと旧オフィスでご飯を食べて、新オフィスに移動。
10時。SI業者がチェックに来てくれる。ネットワーク周りでもいくつか問題を発見し直してもらう。
バックアップ用のネット回線は必要だけれど、取りあえずネットは安定。
激動すぎた今回の引っ越し。
これ以外でも走ってる案件の対応もあったり、本当にカオスだった。
でも同時に、
スタッフが罪悪感でいっぱいの僕達に大丈夫大丈夫と、いつも通りに仕事をしてくれていたり、
残って対応してくれたアドミンスタッフが"It's okay. We are all in this together"って言ってくれて夜遅くまでサポートしてくれたり、
緊迫した状況でマネジメント内で深く詰めないといけない問題が浮き彫りになったり、
そんな状況だからこと学んだことも多い。
実はこの新しいオフィス、普通のオフィスを2つぶち抜いているので結構広い。
でも近い将来、またちょっとオフィスが手狭になってきたなと思えるくらい、
いいチームで事業を伸ばしていきたい。
ボクシング素人が防具なしでいきなりプロとスパーリングする、そんな感じだった。
フィリピンの業者とガチで仕事をするのはこんなにツライことなんだと思い知った。
基本的にフィリピンでビジネスをする上で「信頼」というものは存在しない。
なので仕事のいたるところで「契約とサイン」を求めてくる。
新しいオフィスビルに移るのにも、政府機関、移転先ビルのマネジメント、現在のビルのマネジメント、消防局など、本当に必要かどうかもわからないような無駄なプロセスがあり、しかもそれがこんなスピードでノロノロと進む。
経験者に話は聞いてはいたものの、契約関係を全て自社で対応したため、
当初予定していた10月の引っ越しからズルズルと後ろ倒しになり、
結局、現オフィスのリースが切れる1月末にどんどん近づいてきた。
何度か引っ越そうとして荷物を運びかけたら、
工事会社のミスで電気回線にミスがあって電気が通ってなかったり、
SI業者にLAN線がどこかで切れていると言われて何時間もチェックしたあげく、ワークステーションで出ているLAN線の反対側の端が天井裏に埋もれてルーターと繋がってなかったり、
そんなことが、引っ越し直前に急に伝えられる。
流石に電気やネットがないと仕事ができないので、
社員にはやっぱり今日は引っ越しはできないと謝ることに。
旧オフィスのリースが切れる4日前に、
電気も直り、ネットも通じるとチェックして満を持して引っ越し。
業務量の少ない夜から始まり、深夜1時に引っ越し完了。
「いやーお疲れ様でした。山超えましたね」なんて言ってたら、そこからが悲劇の始まり。
朝の4時に夜シフトの社員に電話で「ネットが使えない」と叩き起こされる。
うちの業務は、メールでお客さん(特に欧米の市場調査会社)から見積もりを受け、
ネットで自社のデータベースにアクセスして見積もりを作成、返信。
そして受注した案件を、別のオンラインツールを使って運用する。
なので、ネットが使えない=業務が何もできない、ということ。
実際オフィスに行ってみると完全にネットはダウンしてる。
こういう場合に備えて普通は別会社のネット回線を引いてるのが普通なんだけど、
なぜか担当していた社員が同じ会社の線を契約していたのを1月中旬に聞かされた。
上司に今すぐでも変えましょうと言ったのだけど、
バタバタとし過ぎているので引っ越しを終わらすのが先と断られた。それが裏目にでた。
昨日は複数の緊急のプロジェクトが走っていたため、オペレーションを止めることは許されない。
まずは、夜シフトのスタッフとノートパソコンを持って旧オフィスに移動。
家具は全て新オフィスに移動済みのため、床で仕事をしてもらうことに。
こんな状況でマイケルジャクソンを爆音でかけて、
歌いながら仕事をする彼女たちのポジティブさはすごかった。
取りあえず業務はできる状態はなったので、
上司に連絡、朝シフトのスタッフに連絡、SI業者に朝一で来てもらうよう依頼をし新オフィスに戻る。
9時、朝シフトのスタッフが出社してくる。
別のネット回線を引くため別のISPに連絡。
ネットの回線を入れるには最低1週間はかかるので、1月以降にネットが使えなくなるという最悪のシナリオの対策を日本のチームと話し合う。
新オフィスにはネット業者のテクニシャンに来てもらいチェックしてもらう。
1時間程で問題は解決されるがISP側に問題があるとのこと。
11時頃にスタッフを新オフィスに戻す。
13時。ネットが再度不安定になりだし、ついに完全にダウンする。
プロジェクトの状況を確認して、必要なスタッフだけ再度旧オフィスに戻す。
Project ManagementチームのリーダーMycaは、
床もないこんな状況にもかかわらずチームメンバーのケアをしながら、クライアントにも電話する。
見ていて本当に頼りになった。
新オフィスでは、フィリピンでは一番有名で、
でもカスタマーサービスの質の低さが悪名高いISPを使っている。
そこのアカウントマネージャーに電話をすると、案の定たらい回しにされる。
テクニシャンを呼ぶと言われて待っても、言われた時間を何時間過ぎても一向に来ない。
18時。ようやくISPのテクニシャンが到着。
チェックしたところ、ISP側は問題なく、問題はネットワークの設定と言い出す。
ネットワークを設定したSI業者とISPが電話越しに責任のなすりつけを始める。
いつまでたっても終わらないので、
とりあえず、サーバーから何まで全てをチェックしてくれと頼む。
21時。オフィスの回線から、ビル内の回線まで全てをチェックしてもらい、
どうやら問題はビルとオフィスの間を結ぶケーブルにありそうだという結論になり、
ケーブルが途中で切れているのと、ケーブルの接触が弱いのを発見。
全て工事業者の責任だった。
22時。ネットだけでなく、特定のIPからアクセスする必要があるため、
ISPとSI業者で暫定的な解決策を電話で話してもらう。
1時。ついにネットが回復。
次の日の朝にSI業者がネットワーク周りを再設定してくれることになる。
ここまで辛抱強く付き合ってくれたISPのテクニシャンと熱い抱擁をして見送る。
2時。夜シフトのスタッフと旧オフィスでご飯を食べて、新オフィスに移動。
10時。SI業者がチェックに来てくれる。ネットワーク周りでもいくつか問題を発見し直してもらう。
バックアップ用のネット回線は必要だけれど、取りあえずネットは安定。
激動すぎた今回の引っ越し。
これ以外でも走ってる案件の対応もあったり、本当にカオスだった。
でも同時に、
スタッフが罪悪感でいっぱいの僕達に大丈夫大丈夫と、いつも通りに仕事をしてくれていたり、
残って対応してくれたアドミンスタッフが"It's okay. We are all in this together"って言ってくれて夜遅くまでサポートしてくれたり、
緊迫した状況でマネジメント内で深く詰めないといけない問題が浮き彫りになったり、
そんな状況だからこと学んだことも多い。
実はこの新しいオフィス、普通のオフィスを2つぶち抜いているので結構広い。
でも近い将来、またちょっとオフィスが手狭になってきたなと思えるくらい、
いいチームで事業を伸ばしていきたい。