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Tuesday, August 7, 2012

プロフェッショナル


ここ最近数週間、マニラでは毎日のように雨が続いていて、
昨日からついに洪水のニュースがあちこちでされ始めました。
雨季のマニラではよくあることなのですが、
今回は死者がでるくらい被害は大きいです。

政府からの発表で今日は特別休日になり、
マニラ首都圏の大半の学校と会社が休みになっています。

ただ、うちはクライアントが海外ですし、
オペレーションを24時間止めるわけにはいかないので、
スタッフには通常通りの出勤してもらってます。

洪水のニュースを見ながら仕事中

家が浸水したり、
会社に行く途中の道が洪水だったりと、
出社できないスタッフもいるのですが、
スタッフの何名もがずぶ濡れになりながら続々と会社に出社してくれました。

洪水対策だそうです笑

こんな状況でも誰も文句を言わず(少なくとも英語では)、
24時間オペレーションを回すことを自分達の仕事として当たり前に対応してくれています。
2年前の立ち上げのときには考えられない光景です。

昔はどうやったらスタッフが責任感を持ってくれるのか、
プロフェッショナルとして働いてくれるのか、
スタッフにレクチャーをしたり、僕自身ほかの会社の人に相談したり、悩んでた時期がありました。

でも、今日こうやって自分達のするべきことを当たり前のように責任を持って仕事している姿を見て、
僕は彼女たちのプロフェッショナリズムを感じました。
しかも、新しいスタッフ達もそうするべきなんだと先輩スタッフを倣って黙々と仕事をしています。

小手先のトレーニングなんかではなく、
スタッフの話を真摯に聞いて、
毎日顔を突き合わせて議論してきた結果、
こういった会社のカルチャーとして出来上がってきているんだと感じました。
感慨深いですね。


まだ雨は続いていて、スタッフの殆どがオフィスに泊まり込みです。
僕は道が問題ないので自分の家に帰りますが、明日はなるべく早く来ないとですね。
うちのスタッフは本当に頼りになります。


Saturday, May 19, 2012

本気のアウティング


フィリピンではチームをまとめていく上で、
クリスマスパーティとアウティング(社員旅行)は必須。
この2つがないのはフィリピン人的に会社としてありえないらしいですw

今回で会社としては3回目になるアウティング。
社員21人を引き連れ、Batangasというマニラから車で3時間程のビーチに1泊2日で行ってきました。みんな終始興奮しまくりで、集合時間は何と朝5時。
本気です。


みんなもの凄く楽しみにしていたので、
天気だけは心配でしたが、途中で雨が降ったものの滞在中は終始快晴。




昼はバレーボールしたり、ビーチで遊んで。



夕方は、テレビ番組のSurviverを真似たチーム対抗ゲーム。
体の一部だけ使ってペットボトルを海水で満たしてください、っていうゲームでは、
手で掬って水を入れるのかと思いきや、あるチームは海に飛び込んで海水を口で移してたり。
一応、女の子なんですけど。。みんな本気ですw


夜はキャンプファイヤしようとしたら、いきなりスコールが降ってきたので、
急遽予定変更。


コテージでテキーラ飲みながらみんなでカラオケ。
最後は、「愛とは何か」をテーマにスタッフ同士で激論w


オペレーション業務というのはエキサイティングな仕事ではないです。
キャリアが積める訳でもないし、もの凄い給料が稼げる訳でもない。
でも、多くの優秀なスタッフが辞めずに続けてくれているのは、
こういう会社間の、スタッフ同士のいい関係が保てているからかなと思います。

またスタッフ間だけでなく、日本人マネジメントとスタッフ間で、
定期的にこういったコミュニケーションの場を確保するのは、
フィリピンで働く上ですごく大切なことかと思います。
純粋に楽しいですしね。

Thursday, April 19, 2012

Wiiが来た!

オフィスにWiiが来た。
先Qに何とか会社全体の売上予算とオペレーションチームのKPIがダブル達成したので、
スタッフと約束していたWiiを購入。


月次のミーティングで買ってきたWiiを見せたら、
スタッフ一同、「本当に買ったの?」ってリアクションだったw
日本やアメリカのスタートアップならまだしも、
フィリピンでWiiがある会社なんて多分ウチくらいかも。

24時間シフト制で、ずっとパソコンに向き合った仕事だから、
こういったちょっとしたエンターテイメントは必要経費。


Just Danceっていうダンスゲームも一緒に買った。
昼休みや仕事上がりにスタッフが隣の部屋で踊ってるっていうのは結構異様な光景。
たまに体を動かしてリフレッシュして仕事の効率もあげてほしい。



でもうちのスタッフ、こういったご褒美をあげるとすぐ調子にのるから、
「ダンスは飽きたので、次はゼルダが欲しい」とか言い兼ねないw

Friday, March 16, 2012

悔し涙

うちの組織には各チームの中にOperation Manager (OM) -> Supervisor (SV) -> Memberと3階層ある。
OMはチーム全体を管理して、SVは各シフトを管理するのが役目。

僕は基本的にOMと密にコミュニケーションをとり、
オペレーションはうまく回っているのか、
業務改善は進んでいるのか、
メンバーのモチベーションはどうかなど、
少なくとも週に1回は、業務の大枠から詳細まで1対1で話し合うようにしている。

そんなOMの1人が今日、月次目標の振り返りをしてるときに突然泣き出してしまった。
半ベソとかじゃなく結構号泣に近い感じでボロボロと。
僕はびっくりしてどうすることもできず、じっと彼女の話を聞いていると以下のことが分かった。

・あるSVの業務へのコミットメントが低く、パフォーマンスもでていない
いくらレクチャーをしたり、コミュニケーション量を増やしても彼女が変わらない

・そのせいでチーム全体のパフォーマンスも落ちて、マネジメントや営業からOMが詰められる
チームのパフォーマンスの責任をとるのはわかるのだけど、具体的に何をしていいかわからない

まとめると、チームをうまくマネジメントできずパフォーマンスがでず悔しい。。
努力はしているのだけど、いつもチームとマネジメントの板挟みで辛い。
ということだと僕は理解した。


フィリピンに来てから、こういうことは今までも何度も経験している。
うまくいっていると思ったら、実は自分の見えないところで問題が大きくなっていたりする。
そういった話を聞くたびに心臓をギュギュっと掴まれた気分になる。
「あぁ自分は現場をよく見れてなかったんだ」と裸の王様になった気分になる。


でも、こういった話をしてくれるメンバーがいることはすごく有り難い。
仕事で悔しいと涙してくれるメンバーがいることは本当に嬉しい。
僕がどうにかして彼女達の想いに答えんといかん。

もっともっといいチームを作りたいです。

Wednesday, March 14, 2012

Priorityをつけてください

うちのオペレーションチームには、世界中から1日何十件もの見積り依頼がくる。
見積1件あたり平均対応時間は1~2時間。
1シフトにあてられるメンバーは現状2~3人。(1日3シフト)
見積以外にもすることはあるし、普通に対応していたんじゃとても全部裁ききれない。


なので僕はメンバーに対して
「タスクにPriorityをつけてください」といつも言っている。
特に案件を采配するSupervisor(SV)レベルの人には、口を酸っぱくして言っている。
そう言うと、分かった風ではいるのだけど、
しばらくたって実際彼女たちの業務を注意深く見てみると、
残念ながら実践できていないケースが多くある。


ではPriorityとは何なのか。
突き詰めるとこういうことだと思う。

7つの習慣の第3の習慣「Put First Things First」のいうように、
1. 重要で緊急なこと
2. 重要だけど、緊急ではないこと
3. 重要ではないけど、緊急なこと
4. 重要でも緊急でもないこと
の順で優先順位はつけられる。

なので、どんなことが「重要」で、
どんな状態が「緊急」なのか、
それさえ共有できていれば、理論上は業務にPriorityは付けられるはず。


でも、SVの何人かは
・見積もりが難しいので気がのらず、後回ししてしまう
・他に好きなタスクがあってそちらを先にやりたい
など、その時の気分、感情がPriorityの付け方をおかしくさせている。


「感情/気分に左右されず、ロジックで優先順位を決める」
というのが正しい解決策なのだけど、
国民的に著しくEmotionalなフィリピン人にそれを実行してもらうことは難しく、
目を離すといつのまにか、おかしなPriorityをたててしまっているSVがいる。


なので、そもそもの「なんでPriorityをつけないといけないのか」を伝えようとしている。
でも、いくらクライアントのため、売上を上げるため、チームでゴールを達成するためと話しても、
クライアントとも直接会ったこともないスタッフが、
しかもオペレーションスタッフが、
そんなことを聞いても腹に落ちない。
スタッフ自身は凄く優秀なんだけど。。。

うーむ。困ってます。

Wednesday, February 29, 2012

人が変われる環境

昨日また同じ友人と話していて、ぐっときた言葉があった。

うちは立ち上げ当初から、
フィリピンでオペレーションをするのに必要なのは仕組み化だ!と、
フロー、マニュアルをせっせと作り、
オペレーションから、採用、評価、トレーニングまで、
できるものは全て仕組み化を進めてきた。

ただ最近はその弊害もでている。
メンバーが仕組みに頼り過ぎて、自分の頭で考えられず、
イレギュラーな状況に対応しきれないことが問題になっている。

それで、その友人に、
どうやったらメンバーがもっと自分の頭で考えて動いてくれるんですかねと相談したら、
「それはマネジメントが腹を括って、社員にもっと責任を持たせてあげないといかんよ」
「マネジメントが、俺がケツ拭いてやるから、失敗なんて怖がらないでドーンとやってこい。
って態度でいないと、その下にいる社員は当事者意識なんて持たんよ」
と言われた。
ホントそうだなと思う。

人に変わってもらうには、その人が変われるような環境を作らないといけない。
それを作るのがマネジメントの仕事なんだよね。

Friday, February 10, 2012

階段を降りる

この前、現地で会社を経営する日本人の友人と話していてすごく共感した言葉がある。
それは「僕達が階段を降りなきゃいけない」という一言。

組織が大きくなってきて、
日本人がマネジメントをして、フィリピン人に現場を任せるという体制でやっていくと、
逆に日本人とフィリピン人の間でミスコミュニケーションが起きやすくなるんじゃないかと思う。
その一番の原因が、日本人マネジメントの視点がどんどん高くなっていくから。

現場を任せられるので、トップはどんどん戦略だったり組織の拡大だったりに集中しだす。
そうすると現場を十分に見れてないのに「うちの会社は〜」と変に一般化したり、
「うちのメンバーはこういう子達だからきっとこう」みたいに勝手な推測に走り出す。
いくら下が育ってもトップは定期的に現場にしっかり入り込まないと、
気がついたら実は自分の組織のことを何もわかってなかった、なんてことになる。

メンバーが40ペソのランチを食べているのに、
毎日トップが何百ペソもかけて外食しているようじゃコミュニケーションなんてできるわけない。
仕事が終わっていそいそと高級マンションに帰るようなトップと、
ジプニーの排気ガスにまみれながら郊外の実家に帰るメンバーが、
何もしないで自然なコミュニケーションができるわけがない。

いい悪いではなく、彼らは階段を登ってこれないのだから、
僕達が自ら進んで階段を降りていかないといけない
僕らが彼らと同じご飯を食べて、同じ目線で話をして、同じ苦労をしないといけない。
もちろん、それがいつもだとしんどいし、会社的にもよくないけど。

仕事の現場を、メンバーの現実をわかってないトップがまともなコミュニケーションができるわけがない。
自戒の意味も込めてすごく響いた言葉だった。

Wednesday, February 1, 2012

未来のKPIをたてる

以前より、オペレーションを運営する上で定量的に管理するのが大切だと、
KPIを設定して定期的にモニターするようにしてきた。
見積依頼を受け取ってから見積を返信するまでの平均時間や、
受注し運用したプロジェクトの数、クライアントとの間で発生した問題の数などを、
指標として追い全体にも共有してきた。

ただ、こういった数字を指標に置いたことで、
過去のパフォーマンスを振り返るには使えるけど、
今月、今クォーターにどんな成果を出すべきか、という未来の数字への意識には繋がらずにいた。
また、オペレーションをどうやって効率的に回すかということに焦点がいきすぎて、
その先にある売上向上という本質的な目標をメンバーが追えていなかった。

そのため、本来は売上という成果を出すためのオペレーションのはずが、
目的が不明確で足元しか見れていないKPIを設定していたことで、
チームで追える明確な目標がなく、
オペレーションをするためのオペレーションをしているという感じで、
メンバーの意識も高いとは言えない状態になっていた。

11月に新マネージャーが入ってきて、
こんなKPIではいけないと最初の1ヶ月で、「未来の」「成果を出すための」
そして「自分達でコントロールが可能な」KPIに再設定した。

例えば、見積チームに関しては、
会社として出すべき成果(=売上)に直結する数字で、
且つ、あまり外的要因に左右されない数字の月額受注金額をコアなKPIとして追うことにした。
(売上だと、クライアント都合で下振れしたり、計上月が変わったりするので)
またもちろん、受注額だけでなく見積返答時間など、
オペレーション自体が問題なく回っているか見れる数字も引き続き追っていく。

そして今年の1月から、
再設定したKPIを共有フォルダに常にアップデートした状態で置いておき、
ミドルマネジメント層と週次のミーティングで確認するようにした。
またチームにも徹底的にKPIの重要さを伝えて、
デスクの横には大きなホワイトボードを置いてKPIの進捗を書き出し、
全体ミーティングではまず最初にKPIの確認から始めるようにした。


KPIという追うべき数字を明確にしたことで、結果はみるみると現れてきた。
これまでの見積もりチームは来たものをこなす感じで、受け身な姿勢のオペレーションをしていた。
それが新しいKPIができてからは、
より少しでも受注金額を伸ばすために自分から提案してみたり、
受注しそうな案件にはフォローアップの電話を入れたり、
どうやったら受注できるのかを自分たちで考えて動けるようになってきた。

以前までは、受注しても「はい、受注しましたー」という感じで、
機械的に作業していただけだったのに、
最近では受注する度に拍手したり、ガッツポーズするスタッフまでいる。
明確に追う目標があると、
こんなにも意識、モチベーションが変わるのかと、こちらが逆に驚いているくらい。


社内でもKPI, KPIと一種の共通言語になっている。
スタッフも育ち、意識も格段と高くなってきている。
形だけでなく中身のあるKPIをこれからもしっかり追っていきたい。

Friday, January 27, 2012

死ぬかと思った引っ越し

今回のオフィスの引っ越し、例えるなら、
ボクシング素人が防具なしでいきなりプロとスパーリングする、そんな感じだった。
フィリピンの業者とガチで仕事をするのはこんなにツライことなんだと思い知った。

基本的にフィリピンでビジネスをする上で「信頼」というものは存在しない。
なので仕事のいたるところで「契約とサイン」を求めてくる。
新しいオフィスビルに移るのにも、政府機関、移転先ビルのマネジメント、現在のビルのマネジメント、消防局など、本当に必要かどうかもわからないような無駄なプロセスがあり、しかもそれがこんなスピードでノロノロと進む。


経験者に話は聞いてはいたものの、契約関係を全て自社で対応したため、
当初予定していた10月の引っ越しからズルズルと後ろ倒しになり、
結局、現オフィスのリースが切れる1月末にどんどん近づいてきた。


何度か引っ越そうとして荷物を運びかけたら、
工事会社のミスで電気回線にミスがあって電気が通ってなかったり、
SI業者にLAN線がどこかで切れていると言われて何時間もチェックしたあげく、ワークステーションで出ているLAN線の反対側の端が天井裏に埋もれてルーターと繋がってなかったり、
そんなことが、引っ越し直前に急に伝えられる。
流石に電気やネットがないと仕事ができないので、
社員にはやっぱり今日は引っ越しはできないと謝ることに。


旧オフィスのリースが切れる4日前に、
電気も直り、ネットも通じるとチェックして満を持して引っ越し。
業務量の少ない夜から始まり、深夜1時に引っ越し完了。
「いやーお疲れ様でした。山超えましたね」なんて言ってたら、そこからが悲劇の始まり。


朝の4時に夜シフトの社員に電話で「ネットが使えない」と叩き起こされる。
うちの業務は、メールでお客さん(特に欧米の市場調査会社)から見積もりを受け、
ネットで自社のデータベースにアクセスして見積もりを作成、返信。
そして受注した案件を、別のオンラインツールを使って運用する。
なので、ネットが使えない=業務が何もできない、ということ。


実際オフィスに行ってみると完全にネットはダウンしてる。
こういう場合に備えて普通は別会社のネット回線を引いてるのが普通なんだけど、
なぜか担当していた社員が同じ会社の線を契約していたのを1月中旬に聞かされた。
上司に今すぐでも変えましょうと言ったのだけど、
バタバタとし過ぎているので引っ越しを終わらすのが先と断られた。それが裏目にでた。


昨日は複数の緊急のプロジェクトが走っていたため、オペレーションを止めることは許されない。
まずは、夜シフトのスタッフとノートパソコンを持って旧オフィスに移動。
家具は全て新オフィスに移動済みのため、床で仕事をしてもらうことに。
こんな状況でマイケルジャクソンを爆音でかけて、
歌いながら仕事をする彼女たちのポジティブさはすごかった。


取りあえず業務はできる状態はなったので、
上司に連絡、朝シフトのスタッフに連絡、SI業者に朝一で来てもらうよう依頼をし新オフィスに戻る。


9時、朝シフトのスタッフが出社してくる。

別のネット回線を引くため別のISPに連絡。
ネットの回線を入れるには最低1週間はかかるので、1月以降にネットが使えなくなるという最悪のシナリオの対策を日本のチームと話し合う。

新オフィスにはネット業者のテクニシャンに来てもらいチェックしてもらう。
1時間程で問題は解決されるがISP側に問題があるとのこと。
11時頃にスタッフを新オフィスに戻す。


13時。ネットが再度不安定になりだし、ついに完全にダウンする。
プロジェクトの状況を確認して、必要なスタッフだけ再度旧オフィスに戻す。
Project ManagementチームのリーダーMycaは、
床もないこんな状況にもかかわらずチームメンバーのケアをしながら、クライアントにも電話する。
見ていて本当に頼りになった。



新オフィスでは、フィリピンでは一番有名で、
でもカスタマーサービスの質の低さが悪名高いISPを使っている。
そこのアカウントマネージャーに電話をすると、案の定たらい回しにされる。
テクニシャンを呼ぶと言われて待っても、言われた時間を何時間過ぎても一向に来ない。


18時。ようやくISPのテクニシャンが到着。
チェックしたところ、ISP側は問題なく、問題はネットワークの設定と言い出す。
ネットワークを設定したSI業者とISPが電話越しに責任のなすりつけを始める。
いつまでたっても終わらないので、
とりあえず、サーバーから何まで全てをチェックしてくれと頼む。




21時。オフィスの回線から、ビル内の回線まで全てをチェックしてもらい、
どうやら問題はビルとオフィスの間を結ぶケーブルにありそうだという結論になり、
ケーブルが途中で切れているのと、ケーブルの接触が弱いのを発見。
全て工事業者の責任だった。


22時。ネットだけでなく、特定のIPからアクセスする必要があるため、
ISPとSI業者で暫定的な解決策を電話で話してもらう。


1時。ついにネットが回復。
次の日の朝にSI業者がネットワーク周りを再設定してくれることになる。
ここまで辛抱強く付き合ってくれたISPのテクニシャンと熱い抱擁をして見送る。


2時。夜シフトのスタッフと旧オフィスでご飯を食べて、新オフィスに移動。



10時。SI業者がチェックに来てくれる。ネットワーク周りでもいくつか問題を発見し直してもらう。
バックアップ用のネット回線は必要だけれど、取りあえずネットは安定。


激動すぎた今回の引っ越し。
これ以外でも走ってる案件の対応もあったり、本当にカオスだった。
でも同時に、
スタッフが罪悪感でいっぱいの僕達に大丈夫大丈夫と、いつも通りに仕事をしてくれていたり、
残って対応してくれたアドミンスタッフが"It's okay. We are all in this together"って言ってくれて夜遅くまでサポートしてくれたり、
緊迫した状況でマネジメント内で深く詰めないといけない問題が浮き彫りになったり、
そんな状況だからこと学んだことも多い。


実はこの新しいオフィス、普通のオフィスを2つぶち抜いているので結構広い。
でも近い将来、またちょっとオフィスが手狭になってきたなと思えるくらい、
いいチームで事業を伸ばしていきたい。

Thursday, January 26, 2012

考え方を考える

当初の計画通り、2012年に入ってからはミドルマネジメントへの育成に力を入れている。
いい社員が集まって、組織体制も落ち着いて、業務経験も溜まってきた。
そんな中で組織を更に強くするべく、
僕達トップマネジメントと社員の間にいるミドルマネジメントにより大きな決定権と責任を持ってもらい、
僕達の指示なしでどんどんことを進めていってもらうのが目的。


うちのミドルマネジメントは、去年の10月に日本に連れていったSandyとMycaの2人。
2人とも凄く優秀で、チームをリードするだけでなく、いい提案も多くしてくれる。
ただやっぱり彼女たちは社会人経験が浅いため、
点の議論に終始していたり、
そもそも話している問題の全体像、原因を明らかにしないまま結論に飛びついていたりする。
僕達の責任でもあるのだけれど、ポテンシャルがあるのにそれが十分に活かされてこなかった。


これが日本だったら、基本的に働いている社員の能力も高いし、
トラブルに直面したときや、業務改善をする場合などに、
まずこういう前提が存在して、こういう問題があって、
それをこういう優先順位で対応する、みたいなことが自然にできる。
ただ、ここはフィリピン。
「日本なら~」とか、「これくらいはできるでしょ」みたいな、
淡い期待、曖昧な前提条件は捨てないといけない。


なので、ミドルマネジメントを育成するうえで始めたのが、
「どう考えるかを考える」こと。
オペレーションででてくる課題やトラブル、
それを経験則やアイディアベースではなく、
どうやったら本質的で、漏れのない解決策を導き、そして実行できるか。
そういった「問題解決能力」が必要。それがミドルマネジメントの仕事。


という流れで、年明け早々、ミドルマネジメントの2人には問題解決能力のレクチャーをした。
問題解決と言いつつも自分が学生時代にかじっていたロジカルシンキングの知識を基に、
これまでフィリピンで働いて学んだことを簡単にまとめたもの。
ステップは4つ。
1. Define Big Issue
2. Create Issue Tree
3. Prioritize and Set Tactics
4. Monitor Progress

まず最初に、根本的な問題を定義する。
現状はどうで、あるべき姿はどうで、そこにはどんなギャップが存在するのか。
例えば、受注額が目標数字に届いていない、KPIが達成されていないなど。


次に、そのBig IssueをMECEになるようにMid Issue、Detailed Issueに分解する。
例えば、受注額が目標に届いていないというBig issueは、
・見積もり精度、対応速度が十分でない
・クライアントとのコミュニケーションの量と質が十分でない
・メンバー間のコミュニケーションがうまくいっていない
などのMid issueからなる。

次に2のステップで洗い出したDetailed issueにプライオリティをつける。
そして、何で、何を、どこで、誰が、いつまでに、どうやって、やるのかを決める。
それぞれの細かい課題に対して戦術を決める。

最後に、それぞれの戦術に「いつまでにこれをやる」というマイルストーンを立てる。
例えば、受注した案件、受注しなかった案件全てを定期的にレビューする。
という戦術をたてたら、XXXの資料をいつまでに作る、そのレクチャーをいつまでにする、など。
あとは立てた解決策がどれだけ効果があるのかも測定し、カイゼンし続ける。


このレクチャーをした後に、
「それじゃあ、このフレームワークに合わせて戦略のプロポーサルを出してね」
と言ったはいいものの、出てきたプロポーサルには結構アイディアベースな点も多くて、
ミーティングを重ね、何度も赤ペンを入れて突き返した。
自分で考えた方が断然早くいくし、
戦略についてゴニャゴニャ話てないで早く実行しないと売上上がらないし、
なんて思ったりしたけど、今回は最初だからと我慢して約2週間ミーティングを重ねた。


でもそのおかげもあってか、案件でトラブルがあったときの対策を話しても、
ちゃんと全体像を見て、問題を分解して、優先順位を考えた意見が増えた気がする。

ただ、実行あっての戦略。
机上の空論で終わらないよう、ミドルマネジメントと一緒にしっかり進捗を確認していくつもり。

Friday, December 23, 2011

フィリピンのクリスマスパーティ (2年目)

またやってきたクリスマスシーズン。
去年に続き、会社のクリスマスパーティは2回目。

フィリピンはカソリックの国だけあって、クリスマスの盛り上がりようは半端ない。
月の終わりにberがつく、Ber monthといわれる9月(September)から、
クリスマスのお祝いが始まり、11月中旬に一度落ち着きを見せて、
12月にはグググっとピークを迎える。

会社でも福利厚生の一環として、クリスマスパーティには厚めに予算を割いて、
ちゃんとしたパーティを開くことにしている。
去年は全部自分が取り仕切ってたんだけど、
今回はさすがにそんな余裕はないので、パーティの1ヶ月前にパーティ実行委員会を結成して、
一通りスタッフに取りまとってもらった。そんなことができるのも組織の成長の証。

幸か不幸か、今年のパーティのホストは唯一のオカマ社員Bryan (女名 Breanna)に決まり、
場所は高級モールのカラオケ、ディナー付き(白米はもちろんお替り自由)、
ドレスコード有り、パーティテーマはNaughty and Nice、という意味不明なパーティに。

パーティ前の記念写真

ホストのBryan (左)

ビュッフェ(お替り自由)

クリスマスプレゼント

仕事はシフト制なので、めったに社員が全員集合することはないんだけど、
こうして見てみると、17人の社員のうち16.5人(Bryanも入れて)は女性なのかと改めて驚いた。
パーティは、Bryanの用意したゲームがあまりに卑猥すぎて一瞬会場に戦慄が走ったけど、
皆笑いに笑って、マイクを取り合いながら歌って、白米もたらふく食べて、みんな楽しそうだった。

チーム戦での出し物は本当に面白くて、
特に専属清掃員のCherwinが小悪魔の格好で踊りながら、
スイカをナイフで彫ってバラの花にしてみせたのは圧巻。





去年の12月では10人だったチームが、
今年に入って9人増え、ちょっと大きすぎるかもねと言っていたオフィスも手狭になり、
来年の1月には新オフィスに移転する。

来年もいいクリスマスが過ごせるように、もっともっといいチームにしていかないと。

Sunday, December 11, 2011

「長い目」で見る重要性

以前、オペレーションでミスを防ぐためには、
単調タスクと考えるタスクを分ける必要がある」と書いた。
マニュアル化できる業務は徹底的にマニュアル化し、
社員のインサイトやクリエイティビティが必要になるものは、
別に切り出して采配する必要があるというもの。


ただそれには弊害があって、こちらでも書いたけど、
フィリピンではマニュアルに盲目的に従ってしまう人が多いことから、
イレギュラーなことが起きた時や、マニュアル自体に間違いがあったときなど、
方向修正できず、間違った方向に突き進んでいってしまうことがある。


「マニュアル化」と「自分の頭で考える」というのは、
相反する考えなわけで、それをカバーするにはそれなりの施策が必要になる。
僕達は、フィリピン人と日本人社員の間にミドルマネジメントを立てて
彼ら、彼女らを育成し、蜜にコミュニケーションをとっていくことで解決しようとしている。
この施策は、業務を管理するだけでなく、問題があったときにフレキシブルに対応や、
見えない問題の早期発見にとても役立っていると思う。


なので業務のミスをなくすために、
ミスをしないような仕組みをつくる、という短期的施策と、
盲目的に仕組みを従いすぎないように人を育てる、という長期的施策をとっている。


それにも関わらず、最近ちょっと大きなミスが発生した。
簡単にいうと、業務で使う重要な数字を間違って入力しており、
そのミスに連動して業務上の他の数字にも大きな影響を与えた。
幸いクライアントには影響はなかったのだけど、
ミドルマネジメントもそれに気づかなかったというのが更に問題になった。


問題を発覚したときは、
イレギュラーな問題ではあるけど、ちょっと考えればわかるなことが、
なんでミドルマネジメントが気づかないのか、と怒りそうになった。
でも冷静に考えてみると、今回の一件は僕達が「ミドルマネジメントはこれくらいできるべき」という期待を元にして見ているからそう思えるわけで、
長期的な施策の中で生まれたミスは大事にせずグッとマネジメントはこらえないといけない。


仕組み作りのような短期的な施策でミスがあった時は、
責任の所在をはっきりさせてPDCAをグルグル回す必要がある。
でも、人の育成のような長期的な施策でミスがあったときは、
上の人間が堪えないといけないことも多くあるんじゃないかと思う。
またそういうミスがあっても当事者を強く責めずに、
「長い目」で見て、かばってあげるのもマネジメントの仕事のひとつなんだと思う。


Saturday, December 10, 2011

雇用を守る責任

いつもお世話になっている砂川さんがうちのスタッフについて書いてくれた。
人としてのクオリティ

ブログはうちのオフィス専属のJanitor (清掃員)についてなんだけど、
彼はめちゃくちゃ勤勉+積極的で、
たまにメッセンジャーみたいなことをしてくれてる思ったら、
こちらが頼んでいるわけでもないのに、アドミン業務までサポートしてくれている。
しかも、過去にクルージングシップで働いていた経験があって、
ナイフ1本あれば、スイカで花の彫刻を作れちゃう多才な彼。

入社したときに撮った写真

彼は結婚していて養う家族がいる。
だからこそ定職を見つけられてすごく嬉しかったんだと思う。
彼だけでなく、うちで働く社員の殆どは若くても既に一家の稼ぎ頭だったり、
子供がいたり、養う家族がいる。

そんな彼らを見ていると、自分にはビジネスを成功させる責任だけでなく、
彼ら彼女らの雇用を守る責任もあるんだと強く感じる。

日本で働いているときは、そんなことちっとも考えなかった。
でもフィリピンみたいな発展途上国で働いていると、
それはとても自然でリアルな責任感なんだと思う。

Monday, December 5, 2011

仮説検証できないフィリピン人

うちの社員は本当に真面目な子達が集まっていると思う。
地頭もいいし、英語力もネイティブ並み。
1年半フィリピンで働いて、フィリピン人の優秀さには何度も驚かされてきた。
(ただしトップレベルの大学を卒業している人だけ)
しかもこの能力で日本人の給与の10分の1とか、
日本、本当にやばいんじゃ…と考えさせられる。


一方、やっぱりフィリピンじゃ日本は絶対超えられないなと思うことももちろんある。
僕はフィリピン人に一番欠けている能力は「仮説検証する力」だと思う。
噛み砕いて言うと「自分の頭で考える力」「工夫する力」など。


優秀なフィリピン人は与えられた仕事はしっかりとこなす。
自分のやるべきことが定められ、明確な指示さえあれば、どんなに単調な作業でも黙々とこなしてくれる人が多い気がする。
ただそれと引き換えに、指示やマニュアルを盲目的に従って、神風特攻隊のように間違った路線一直線に進んでいってしまうことがある。


例えば、見積りオペレーション1つをとっても、
本来ならば、状況に応じてどうやったらより多く受注できるのか考えるのは仕事のうち。
それが、単に会社のシステムを使って機械的に見積りを出すだけに留まっていたり、
悪いときにはイレギュラーな要求を、何も考えずにマニュアル通りに対応してクライアントを怒らせてしまうこともある。
そんなの序の口で、最近もっとたちの悪い神風が何機も突撃、爆破していて正直参ってる。


日本人なら、何らかの指示や施策があったとき、
状況に応じて「あれ、これは本当にこれでいいんだろうか?」
と疑問を持ち、上司に質問したり、自分で方向修正できる。
「こうあるべき」という仮説に対して、「本当にそうだろうか」という検証ができる。


一方、フィリピン人は過去の植民地支配の影響なのか、
教育のされかたの問題なのか、国民性なのか、
第三者の決めた仮説に対して、疑問を持てない、工夫ができない人が多いと思う。


最近、日本人は自分の頭で考えていないと、ちきりんがブログで言っていたけど、
フィリピン人と比較したら、むしろ比較にならないくらい考えてると僕は思う。


だからといって「フィリピン人は使えない」と結論づけるのではなく、
いかにそういう人達をマネジメントするかが、この国でビジネスをする上での要だと思う。
最近は問題続きなのだけど、また今度それも含めて一度マネジメントは何をするべきなのか整理したい。

Saturday, November 19, 2011

週末スタッフランチ



新しい日本人マネージャーが先週からマニラ入り。
「チーム」をより強い「組織」にしていくべく改革が進んでる。
英語も喋れて経験も豊富な人で一緒に働いてて面白い。

その人の歓迎も含めて、今日は僕のアパートでスタッフとランチパーティ。
ちょっと誘うのが急だったのだけど、全体の3分の1ぐらいのメンバーが来てくれた。
前日にLittle Tokyo行って食材を買い込み、
ミートソーススパゲッティ、お好み焼き、ラーメンと、
フィリピン人の好みど真ん中な炭水化物コースを作ったら、
「マサラップ!!(タガログ語でオイシイ)」って言ってガツガツ食べてくれた。

小さいチームだから出来ることだけど、
こうやって上司と部下、日本人とフィリピン人みたいな壁を壊していくイベントは大切だと思う。
仕事上の信頼関係だけじゃなく、こういうパーソナルな付き合いを重ねることで生まれる「家族的な」信頼関係はフィリピンではより重要。(以前も何回か同じような記事を書いたけど

仕事のためだけじゃなくて、こういう集まりって個人的にもすごく好き。
「Bryan (うちのオカマスタッフ)って毎日女性ホルモンのピルを飲んでて、常に微熱があるらしいよ」
とか、
「しかも、毎日お風呂で牛乳使って体洗ってるらしいよ」
とか、
今日もいろいろ笑わせてもらった。
いいチームだ。

Happy weekend!

Monday, November 7, 2011

しょっぱいチャイティーと仕組み化



昨日インド料理屋で夕飯を食べていて、チャイティーをオーダーした。
友人と話しながら特に何も考えずにチャイを一口飲むと、


!?


激しょっぱい!

「いやそんなはずはない、多分本場のチャイだから渋いんだ。さっきインド人いたし」
と思って、もう一口飲んでみると、、、やっぱりしょっぱい。

これはおかしいと思ってウェイトレスに聞いてみると、
厨房で何やらゴニョゴニョやって帰ってきて、
「サー、どうやらシェフが間違えて塩をいれてしまったようです。ソーリー。」と苦笑い。
昭和の笑い話ですかと思いながら、厨房に戻されるチャイを見つめる。

日本なら絶対こんなことは起きないはず。
というか海外いろいろ行ってるけど、こんなの人生で初。



ちょっとあまりにショックで、何でそんなことが起きたんだろうと少し考えた。
これは料理のレシピが悪いとか、従業員の質が悪いとかの話ではなく、
マネジメント(料理人)が料理のプロセスを仕組み化できてないからじゃないかと思った。

以前、オペレーションの中で単純なタスクと考えるタスクは分けるべき、ということを書いた。
黙々とこなしていくようなタスクは仕組みまで落とし込んで、「考える」というステップを完全に排除するべきという内容。
仕組み化されたタスクは、この場合はこう動くという次のステップが明確にされているので、
業務スピードも上がるし、クリティカルな問題が起こることもなくなる。
でも、そこに「考える」という判断をする機会を与えてしまうと、
たまに「うっかりと」致命的な間違いを起こしかねない。


今回のインド料理屋のケースも多分そうで、
砂糖と塩は同じような容器に入れられて、特にラベルとかも貼らずに置かれてたんだと思う。
なので、シェフが集中しないで何となく砂糖だと思って掴んだものが実は塩だった。

自分が過去キッチンで働いていたときは、
調味料は色の違う容器にラベルも貼られて置かれていて、
それ以外にも、フライパンはここ、海老はここ、キャベツはここ、という風に、
全てが常に所定の場所に置かれていた。
なので、料理しているときに「あれ、ゴーヤはどこだっけ?」なんて風に探さないで済む。


仕組み化というのは単なる効率化だけでなく、
ケアレスミスを減らすのにもものすごく重要になってくる。

という感じで、「うん、これはきっと仕組みの問題」と片づけたいけど、
チャイを片付けた後、まったく反省の色がなくヘラヘラしていたウェイトレスを見て、仕事に対する責任感の欠如っていうのも絶対あると思った。
これはフィリピンの国民性だから変えられないことなのか。
そもそも日本が特殊なのか。よくわからん。

Sunday, November 6, 2011

モチベーションについて

先週の金曜日、スタッフの1人が退職することになった。
実は、数ヶ月前からチームリーダーに「彼女の仕事へのモチベーションが低くて困っています」という相談を受けていた。
それで先日、業務評価、勤怠、面談など全ての評価を考慮した上で、
「この職場は君に向いてないんじゃないかな」と、こちらから退職を勧めることになった。

これでスタッフの退職は立ち上げから数えて4人目。
1人目は家庭の事情、2人目は転職、
そして今回のスタッフを含めて、あと2人はモチベーションの問題。

最初の2人は僕達はどうしようもできない部分だし、そこまで問題にしていないけど、
モチベーションの問題というのは結構組織に取ってクリティカルで、
どうにかならないかと頭を抱えている。

「仕事に対するモチベーションが上がらない」というのは、
オペレーションという業務をする以上避けられないことだとは思う。
しかも、それがBtoBビジネスで、マーケットは海外で(フィリピン人にとって)、
日々単調な業務で、極めつけは日本人社員の多くが英語があまり話せないという状況。

例えば自分が、メキシコのペンキ会社とかの業務アウトソース先で、
毎日同じような見積もりをだして、上司が英語喋れなかったりしたら、
多分会社を数ヶ月で辞めると思う。

だからこそ、僕達はできる限りフィリピン人そして自分達のスタッフが考えていることを理解しようとして、安定した居心地のよい、フィリピン人に求められる職場環境を整備しようとしてきた

採用時には、必ず何層ものふるいをかけて優秀な人のみを選ぶようにするし、
優秀さだけではなく、会社の雰囲気に合いそうかというのも重要な指標にしている。

それもあってか、
うちに長いこと働いてくれているスタッフは、「真面目で、勤勉で、安定を好む」人が多いと、先週スタッフが辞めた際に気づいた。
養う家族がいるので、フィリピン人の優秀な人の大多数がそういう性格だと思うけど、たまに例外がいる。

・ビジネスマインドを強く持っていて、独立志向がすごく強い人
・地頭はすごくいいけど、勤怠が悪くミスも多いような不真面目な人

新しく入ってくるスタッフは、面接やインターンで組織への適応度は細かく見られるのだけど、やっぱり長期的にでないと見えないこともたくさんある。長いこと会社にいると、採用時には見れなかったその人の本当の性格が見えてきて、会社の雰囲気に合わない人達は自然とモチベーションが下がり、組織の中で浮くようになり、退職ということになる。

今回もそんな流れに沿って退職を勧めることになったのだけれど、
同時に、残っているスタッフへのモチベーション維持をどうするか、という問題のアラートでもあったと思う。

いくら安定した仕事がフィリピン人に求められて、いい会社の雰囲気を保っていても、
単調な作業も何年も何年もやって優秀なスタッフがついて来てくれるほど甘くない。
その組織にいて「自分は成長できている」という成長の実感、
「この仕事は世の中の役に立っている」というやりがい、
がないとダメなんだというのは分かっているんだけど、うまく行動に起こせていない。

問題は、前者はマネジメントの未熟さ、
後者はBtoBというビジネス構造、会社のビジョンの問題、
なのかなと思う。

オペレーションチームの立ち上げはうまくいった。
でも、それを長期で維持していくというのはた別の問題。
どうやって社員のモチベーションを維持するか、というのは組織運営の永遠の課題だと思う。
ただ、それに何とかして向かい合っていかないと先は見えない。

Wednesday, October 12, 2011

豊かさと勢い


うちのオペレーションチームでは、MVP Awardという半期に1人一番活躍したスタッフを日本に招待する制度がある。招待されたスタッフは日本観光だけでなく、東京チームとミーティングをしたり、会社パーティにも出席してもらう。
それで先週、第一期、二期の2人のMVPが東京に初めて招待されることになって、
僕もその付き添いで3泊4日で日本に一時帰国してきた。

普通のフィリピン人にとって、日本に行くというのは、
金銭的にはもちろん、ビザの問題でかなり敷居が高く、
相当なスキルがあるか、お金を持ってない限り行くのは難しい。
なので、今回東京に連れて来たスタッフの興奮ぶりといったらハンパじゃなかった。
成田に着いて、空港のImmigrationを通るまでに既に10回くらい記念撮影をしてたと思う。

空港のゲートから出てから、目の前にあるバスカウンターでチケットを買い、
コンビニで弁当とお茶を買ってリムジンバスに乗り込んだ。
自分達日本人にとったら当たり前のことなんだけど、
フィリピン人の彼女達は、その日本のシステムの便利さと生活スピードに戸惑うばかり。

渋谷に向かうバスの中でも、
穴のない整備された道路や、次々に現れる高層ビルを見てしきりに感心する彼女達。
しばらくして、横に座っていたスタッフの1人が、
「なんでフィリピンに来たの?日本が恋しくならないの?」と聞いてきた。
こんないい国に住んでるのに、なんでわざわざフィリピンみたいな発展途上の国で働いているの?他に仕事ないの?とでも言いたいような風だった。

前にも書いたように、フィリピン人の生活プライオリティは、自分のそして家族の衣食住を確保すること。
日本でよく聞くキャリアや成長なんかは意識してないわけじゃないけど、プライオリティはそこまで高くない。
そんな彼女達にしてみたら、衣食住が日本みたいに世界トップクラスで充実した国を離れるなんてありえない、と見えるのかもしれない。

たしかに日本は豊かだし、何をするのも便利な国だとは思う。
先週の日曜に友達と目黒でランチしてたときも、
澄んだ青空の下、住宅街の一角でおいしいイタリアンなんか昼から食べて、フィリピン生活が長いせいか、何だこの豊かさはと愕然とした。

日本は豊かだし、すごく居心地がいい。
でも、なんというか日本には「勢い」がないじゃないかと思う。
現状維持、いいよね!という雰囲気がある。
もちろん尊敬する先輩、後輩はたくさんいるけど、日本という国全体で括るとそんな印象がある。
一方アジアの国は、
インフラ悪いし、街も汚いし、理不尽なことばっかだし、
でも、みんな豊かになりたい!というエネルギーに満ちている。
人から街からバイタリティを感じる。
だから、そんな中で生活していると僕は日本にいるよりアジアにいた方が「生きてる!」って感じるんだと思う。

でも結局は、豊かさを捨てて、勢いを求めるなんて、
現地の人には到底わからないことかもしれないし、
つまりは豊かな国で生きている人のエゴなんだと思う。

いままでフィリピン人の友達に「なんでフィリピンで働くの?」と聞かれたときは、
「成長市場だし、そういう場所で働くのは楽しいじゃん」と返してた。
そうするといつも「ふーん」という腹落ちしてないリアクションをされた。
今回スタッフと同行して、そんな先進国の人のエゴなんて現地では受け入れられることなく、
相当物好きなヤツだと思われてたんだなと今更気づいた。


ちなみに日本に行ったスタッフ2人は、東京オフィスで働く社員のプロフェッショナルさに刺激を受けて、フィリピンに戻ってからも今までに増してモチベーション高くチームを引っ張っていてくれてる。
現地スタッフの日本招待は、付き添いには大分気を使うけどたまにやるのはありだな思う。
特にミドルマネジメント以上のクラスには。

Tuesday, September 27, 2011

Typhoon Pedring

マニラに来て台風はもう慣れたもんだと思ってたけど、今回の台風はさすがにデカかった。
昨日の夜から風と雨が寝れないくらいガンガン窓を叩き付けてて、
朝起きたらトイレの屋根の一部が剥がれてたくらい。



朝になっても雨と風は強くなるばかりで、
台風の強さも最大レベル4のうち3まであがってた。
フィリピンの殆どの会社は休みになっていたみたいだけど、
うちはお客さんが海外しかも24時間稼働なのでそうもいかず、
暴風雨の中出社できる社員には来てもらって何とか動かした。

ただそれはいいのだけど、
「私は家が遠いから2シフト連続で働くので、明日は休みたい」とか、
「家が浸水してるので明日は出社できない」とか、
勝手なことを言い出す社員が多くて、
シフト調整とか出欠勤連絡とか、本当はアドミンやミドルマネジメントがしなきゃいけない仕事に、自分が首を突っ込んで対応する必要があった。

少ないスタッフで24時間回してるので仕様がないことなんだけど、
こういうタスクは早く現地スタッフに任せて問題なく回るようにしないとな。

Sunday, September 4, 2011

メンバーの抜擢と職場の安定感

フィリピンでチーム作りをしていて、
・現地人のミドルマネジメントを育てること
・向上心を持ってもらいつつも、競争意識は起こらないようにすること
は凄く大切だと思う。

まず、ミドルマネジメントを育てる必要があるのは、
日本人マネジメントだけでローカルチームを引っ張るのは限界があるから。
チーム作りをするうえで、いくら頑張っても乗り越え難い壁が存在する。

まずは言語の壁。
フィリピン人がいくら英語がうまいとはいえ、やっぱりタガログ語の方がコミュニケーションがとりやすいという人の方が多い。いくらお互い英語ができて、日常のコミュニケーションで問題なくても、お互い第二言語でコミュニケーションをとるには限界があるし、言葉によるちょっとミスも積り積ると結構なストレスになる。
次に距離感の壁。
日本人マネジメントがいくらフレンドリーに接しても、そこには雇用者と被雇用者という距離感はなくならない。そのためなかなか本音で話してもらうことが難しく、誰が何を悩んでいるのかとか、どこでどういう問題が発生しているのか全て把握するのができない。

当然だけど、フィリピン人の考えはフィリピン人が一番わかる
だから、この人は信用できると思った人は積極的に責任範囲を広げていって、育てていって、ミドルマネジメントとして動けるようだと判断したら、その人に任せるべき。
最近うちでも信頼できるメンバーをミドルマネジメントのポジションに抜擢して、グンと組織の安定感が増したように感じる。ただ僕達マネジメントとミドルマネジメントのコミュニケーションは通常の何倍も気をつけてする必要がある。

そうやって限られたメンバーを抜擢していくと、自然とチームの中で競争意識がうまれてくるんだけど、こちらとしてはなるべく競争意識が過剰にならないよう注意してる。
こっちでインターンの面接やメンバーの振り返りメンバーをして感じるのは、
フィリピン人は概して個人のキャリアより、職場の雰囲気を仕事をするうえで重視するということ。

有名なマズローの欲求段階説では、
欲求のレベルには5段階あって、上から順に、
・自己実現欲求
・自我欲求
・社会的欲求
・安全欲求
・生理的欲求
とある。

日本やアメリカは社会が充実しきっているので、
多くのビジネスマンは、自己実現や自我欲求を仕事をするうえでのプライオリティに入れる。
でも、フィリピンまだ発展途上の国なので、
いかに生活していくか、家族を養うかという安全欲求にフォーカスしている人が多い。
うちのスタッフも20代前半ではあるけど、親が仕事がなかったり、
兄弟姉妹がたくさんいたりで、既に家族の稼ぎ頭になっている子が多い。

なので一般的なフィリピン人は、キャリアプランよりも、
居心地のいい職場環境や、福利厚生の充実など、
職場の安定感が仕事を評価するうえで重きを置いているように感じる。

メンバーを抜擢して責任範囲を広げていくことと、
安定した職場環境を維持していくこと、
というのは相反することで、どちらかに寄りすぎてはチームがだめになる。
なので、マネジメントは気をつけて舵取りをする必要があるなと最近感じる。