Tuesday, August 30, 2011

フィリピンでの組織作り

レアジョブの加藤さんと、
OffshorecadのShuseiさんは、
フィリピンで仕事をする日本人の先輩で、
2人のブログからはいつもいろいろ勉強させてもらってる。

この前2人のブログでまた面白い話(加藤さんのエントリShuseiさんのエントリ)が挙っていたので、僕も乗っかってブログを書いてみる。

話の焦点は、Shuseiさんのこの言葉。
フィリピンは人件費が安い分、精度もそれなり 
だから、あの手この手で、こっちの経営者は精度を上げる仕組みとか、組織作りをしてがんばっている。(日本もそうだけど) 
で、その差額で儲けを出す。
だから、フィリピンに進出しようとする人は、気をつけて下せえ。
自分で、なんらかの工夫ができない人はうまくいきません。 
人件費が安くて、パフォーマンスが高い、ということは基本的にはありません。

確かに、フィリピン人は熱帯地域の土地柄からか、
細かさ正確さを要求されるビジネスの場でも「適当に」済ませてしまうことが多い。
それに歴史の関係上、英語が堪能で海外で働くことに抵抗がないことから、
海外で需要の多いナース、アカウンタント、教師などが大学の主な選考で、
日本やアメリカのように一般人のビジネスリテラシーが高くない。

うちもこれで結構悩んだ。
例えば、仕事で単純なミスが頻発するので、どうやってメンバーに仕事に責任感を持ってもらうかマネジメント層で議論したことがある。
でもそもそも「仕事をしてるんだから責任感くらいもってやってよね」というのはすごく日本的な考えで、そういった日本常識をフィリピン人メンバーに押し付けた結果うまくいかなかった。

そんな失敗を何回も重ね、僕達が考える精度の高いフィリピンでの組織作りはこんな感じ。
・優秀な人のみ採用する
・組織図をフィックスして、全体に伝わるまで何度も共有する
・メンバー間のチームワーク、仲の良さが育つ環境をつくる
・提案ができて主体的なローカルメンバーには責任範囲をどんどん広げてあげる
・意見が出しやすく、その意見をよく聞き、また反映される環境をつくる

この中でも下2つは特に大切だと思う。
実際この組織作りの一環で、ここ3週間程新しいチームリーダーの選考をしている。
昨日は候補者5人がプレゼンをして、今日が最終発表日。

さっき丁度既存のリーダー2人との朝ミーティングをして、今日の昼に発表。
その詳細についてはまた書こうと思う。

Thursday, August 25, 2011

日経ビジネスに載った

自分達のチームが日経ビジネスに紹介された
そういえば数週間前に上司が集合写真が…とか探してた。

正直何で紹介されたのかわからない。しかもレアジョブと一緒に。
最近のフィリピン留学とかオンライン英会話の流れなのかな。
うちはまだまだレアジョブの足下の下にも及ばないくらいなのに、恐縮すぎる。

しかも、写真で誰かが僕の頭の後ろでピースしてるって思ったら、
それやってるの社長だった。もっとマシな写真選んでほしかった。

Tuesday, August 23, 2011

20代、自分らしいキャリアの選択

ボストンで働く日本人ベンチャーキャピタリストで、
Zipcarのグローバル戦略顧問の古賀さんの講演。

海外で活躍している日本人って型にはまらず、
自分らしい生き方を突き進んでいる人が多い。
この講演は、じゃあどうやって僕達若い世代がそういう生き方をできるのかという内容。

ブログも読んでるけど、この人やっぱ好きだなぁ。





Tuesday, August 16, 2011

MIO

入社してからこれまで、
どうやったらもっと早く正確に仕事ができるのか、あれこれ考えてきた。

入社当初は右も左もわからに状況だったので、
次から次に入ってくるタスクをひたすら愚直にこなしてた。
でも、対応するクライアントが増えたり、
組織を管理したり、責任範囲が広がったりと、
二次元ではなく、いろんな方向を向いて三次元で仕事をする必要性が増えてきて、
中々自分が思い描くように仕事ができないでいた。

使えそうなウェブツールを試したり、
タスクのプライオリティ付けを意識するため、毎朝Most Important Tasks (MIT)を3つ設定したりと、いろいろしたがどうもしっくりこない。
ToDo Listが暗号文章みたいになっていることもしばしば。

それで最近、これはいいぞ!と思っているのが、
MITではなくMost Important Output (MIO)を設定すること。
仕事は結局はアウトプットなので、
毎日その日の終わりまでに出すアウトプットを設定して、
それが終わればそれが何時でもその日の仕事は終了、ということにしてる。
簡単に終わりすぎてしまうのは、そもそもMIOの設定が甘いからだけど。

アウトプットにこだわって、
自分がその日オフィスを出るときにどんな状況/心境でいるのか、
朝に設定しておくと、何をいつまでにすればいいのかはっきりするから、
割りとストレスフリーに仕事ができる。

Thursday, August 11, 2011

単調タスクと考えるタスク


フィリピン人をマネジメントするのに、
「単調タスク」と「考えるタスク」を分けて采配することはすごく重要だと思う。
ここでいう単純タスクというのは、全てマニュアル通りにやれば済むルーティンタスク。
考えるタスクというのは、提案や分析など言葉の通り自分の頭で考える必要があるタスク。

なぜなら、
1. 単調なタスクを黙々とやった方がパフォーマンスを発揮できるスタッフもいれば、
 何か新しいことにチャレンジした方がパフォーマンスを発揮できるスタッフの両方いるから
2. 単調タスクに「考える」というプロセスを入れてしまうと、フレキシブルに対応できずミスが増えるから

例えば、僕が管理しているチームで、
クライアントに出した見積もりを随時データベースに入力して、
それを月に1回クライアント別、案件タイプ別などに分析してレポートを出すタスクがある。
そもそもの入力データが間違っていたら意味がないので、昔は僕がデータに間違いがないかチェックしたり、レポートの作成もいちから一人でやっていた。
でも僕がアメリカに行くタイミングで、それを現地のスタッフに任せることにしたのだけど、マニラに帰ってきてチェックしたら、データ入力にミスがいくつもあったり、レポートを作ったはいいけどそこから分析や提案ができなかったりで、逆にタスクが増えてしまっていた。

仕事の責任を現地スタッフに任せていくというのは、組織の成長においてとても重要。
今回の失敗は成長痛とも言えるけど、そもそも僕の采配がよくなかったのが根本にある。


データ入力はルーティン作業でもあるし、結構緻密な作業。
各自が見積を出すことに入力するので、細かい作業が得意な人とそうでない人で、ミスをする頻度にばらつきがある。
スタッフ間でチェックし合う仕組みを作ってはいたのだけど、それでもやはり毎日同じような作業を続けていると人為的なミスは起きている。
「みんな気をつけようね」と意識レベルの話をするのではなく、元から単調なタスクが得意なスタッフをアサインしてチェックしてもらった方が効果的だった。

データ入力ミスを分別すると、
・入力忘れ
・変更忘れ
・誤入力
の大きく3つになる。
入力や変更を忘れるということは体系的にチェックをするようにすればある程度は防げる。
誤入力もウッカリのミスだったなら対策をたてることは可能。
でも、入力するルールの理解が間違っていたり、
データの入力にスタッフの判断を介する必要があったから誤入力があった場合、
それはそもそものタスクを振り方に問題がある。

単調作業をミスなく進めてほしいのなら、
前提条件は必ず全員に共有されているべきだし、
そこに「考える」というステップをいれてはいけない。
全てがマニュアル通りに対応していれば正解、という状況にしないとそもそもチェックができない。特にフィリピン人はその場の状況に応じてフレキシブルに対応ということが苦手だと思うので、尚更ここは徹底した方がいい。
どうしても「考える」要素が取り外せないときは、責任者に確認というマニュアルにしてしまった方がいい。

まとめると、単調タスクは「それを得意な人に」「徹底的にマニュアル化」して采配するべき。日本でそこまで極端にタスクを分けてしまうと、アルバイトとかでない限りモチベーションががっくり落ちていまいそう。でもフィリピンだとそれくらいキッチリ自分の仕事が決まっていた方が心地よいという人が結構多いのではないかと思う。


Wednesday, August 3, 2011

熊と栗

全く脈来はないのだけど、この前変な夢を見た。

なぜか自分は森でデッカい熊と一緒に栗を拾っていて、
拾い終わってお疲れ!って言おうとしたら、
いきなり後ろから「栗返せ!」って言ってグオーって追いかけられた。

それで、facebookに熊の夢見た!ってポストしたら、
心理学を勉強している友達が、
Bears are symbols of calm, stoic strength. Bears also indicate a time of introspection. If a bear is chasing you, this means you are avoiding a big issue in your life, and it is time to deal with it. 
だよってコメントをくれた。さすが!
でも、心理学とか関係なく普通にBear, dreamってググったら同じサイトが出てくるけど。

じゃあ栗は何?って疑問がでてくるけど、
それは置いておいて、Bears also indicate a time of introspectionというのは、わりと当たってるかもしれない。

満を持して、4月にLAに海外営業として働き始めたのだけど、
7月に結局、会社の都合でマニラのオペレーションチームに戻ることに。
将来アジアでビジネスの立ち上げをしたいから、
アメリカで営業の前線で仕事をするのは「アジア」という軸からは逸れるけど、
今後のキャリアにとって、いい経験を積めるよなと意気込んでたところだった。

オペレーションのマネジメントというのは営業と違って、
クライアントだったり、会社の外の世界と触れることが少なく、
自分の出している成果が売上のように明確に現れるわけではないので、
会社への貢献度、またしては自分の成長が見えにくい立ち位置。
だからこそ、マニラに戻るのは会社的に必要でも、
自分の成長としてはどうなんだろうという思いが、頭の片隅にずっとあった。

たぶんそれが熊になって夢にでたのかもしれない。
栗は未だに意味不明、というかこの夢占い自体信憑性はないけど。
ただはっきりしてるのは、ちょっと悩んでたってこと。
同い年で自分のやりたいようなことしている人を見ると尚更その想いは強くなった。
この人とか。

傍から見ればちっぽけな悩みかもしれないけど、うんうんと考えた。
それで、働くとは何か?って考えたときに、
それは「プロフェッショナル」になることだよなと、昔聞いた先輩の言葉を思い出した。
1年ちょっとオペレーションチームの立ち上げをしたけど、
じゃあ自分は「オペレーションのプロフェッショナル」なのかと考えたら、
いやーまだ違うなと思える自分がいる。

じゃあ自分が「オペレーションのプロフェッショナル」だと思えるまでマニラで仕事をすればいいじゃないかと、自己満足的に考えが落ち着いた。

早く自分のビジネスをしたいとか、
もっと成長できる環境があるのではとか、
周りを見すぎると考えてしまう。

でも、社会人になって初めてのこの仕事を、
まずはプロの域まで持っていくことが先だなと思った。
熊の夢とか見てる場合じゃないわ。