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Sunday, October 21, 2012

【書籍】WorkShift

久しぶりのブログ更新。
今月は日本出張が2週連続であったり、
フィリピンで披露宴の司会したり、誕生日だったり、
盛りだくさんでした。

27歳になり、もう若いなんていってられない歳になったこともあり、
ここ最近考えることも多く、自分のノートにグリグリ書きなぐってました。
このブログにはその清書書きというか、
自分の考えをしっかり形にまとめるために記事を書いていこうと思います。

はい。それで今回は久しぶりの本のレビュー。
最近ネットで話題のWorkshiftをミーハーにも購入したのですが、
読んでみると「未来の働き方」という抽象的なテーマが、
しっかりとした骨組みでまとめられていて、非常に読み応えのある内容でした。



本書は、
「未来の働き方を変える5つの要因」

「未来の働き方に適応するための3つのシフト」
という仮説とそれに基づく提言を中心に構成されています。
*未来=本書では2025年の設定)

「たぶん未来はこんな感じに変わっていくだろうから、
 私達はこんな感じに適応していかないと不幸になってしまうよ」
という感じの論調でした。

未来の働き方を変える5つの要因
1. テクノロジーの進化
2. グローバル化の進展
3. 人口構成の変化と長寿化
4. 社会の変化
5. エネルギー、環境問題の深刻化


未来の働き方に適応するための3つのシフト
1. ゼネラリストから連続スペシャリストへ
2. 孤独な競争から教職して起こすイノベーションへ
3. 大量消費から情熱を傾けられる経験へ


印象的だったのが、
クラウド、ソーシャル、モバイルなどのテクノロジーが進化し、
競争の場もグローバルな舞台へと移っていくことで、
生き残っていく会社は、「メガ大企業」とニッチ市場を狙う「ミニ起業家」に二分されていくだろうという話。

後者の選択肢を選ぶ場合は特に、
ニーズがあり、且つ代替の利かない専門的スキルを複数身につけ、
グローバルな市場で活躍できることをうまくセルフマーケティングし、
そして、いざという時の味方、信頼できる仲間を多く持っている、
といった「武器」を磨き続けることがサバイバルの鍵となる、とのことでした。

また、ミニ起業家コースを選んだ場合、
加速する大量消費、競争という流れから「降りる」ことも可能だと著者は言っています。

給料を稼ぐ→消費する→幸せになる
という従来の方程式を見つめ直し、
消費ではなく、社会活動などやりがいのある経験を重視することで、
幸せな生活を確保するという人も増えていくとのことです。
最近の日本ではノマド、NPOなどが注目を浴びていて、
まさにこのシフトが起きているんではないでしょうか。

どの選択肢をとるにしても、
今後はグローバルな市場で、個人の能力でサバイブしていくことになります。
漠然とその場の流れに乗るのではなく、
未来はこうなるという仮説を持つことで、
主体的に自分の働き方を選んでいく必要がありますね。


これ意外で印象的だった内容を以下にまとめておきます。
・専門的なスキルを持つにはそのことに10,000時間は費やす必要がある
・専門技能を選ぶ判断軸(価値を生み出すのか、希少性はあるか、真似されにくいか)
・人間は自分の行動の総和にほかならず、意義のある人生を送れるかは、意義のある仕事ができるかに大きく左右される(ジャンポール・サルトル)
・新しい専門技能を身につける際、大切なのは自分に本当にそれができるか実験をすること
・前に大きく跳躍するためには、跳ぶ前に一歩下がらないといけない
・カリヨンツリー型のキャリアを描く(キャリアギャップの有効活用)
・仕事に刻印をつける(パフォーマンスを記録する、Linkedin)
・ポッセのメンバーを引きつけるには自分が積極的に「発信」する必要がある
・選択肢が広がることの恩恵に浴するためには、自分がどういう人間でありたいのか、そして恩恵と引き換えに何を諦める覚悟があるかについて、厳しい選択をしなければならない
・私達一人ひとりにとっての課題は、明確な意図を持って職業生活を送ることだ



Wednesday, October 26, 2011

20歳を過ぎてから英語を身につける方法

これもまた日本に帰ったタイミングで持って来た本の1つ。
フィリピンでお世話になってるレアジョブの加藤さんの本。



最近、オンライン英会話やフィリピン留学のような、
「早い、安い、旨い」の吉野家的英語学習法が注目されている。
実際フィリピンで仕事をしている身としては、フィリピン人の英語力の高さに日々驚かされているし、それを活かして日本とフィリピンを豊かにしているビジネスというのは画期的なものだと思う。

そんな流行も後押ししてか、ネットを開くと英語、英語、英語と、いたるところで英語学習に関する広告や記事を見る。

少し英語を話せることが過大評価されている気もあるけれど、実際、英語を喋れるというのは素晴らしいことだと思う。
英語が話せると、入手できる情報だけでなく、働ける場所、出会う人など、人生の選択肢が何倍にも増える。
例えば、海外でふらっと立ち寄ったカフェで隣に座っている人と自然に会話を始めることができたりする。日本語しか喋れないと到底そんな気にはなれない。好き好きではあるけれど、そういうことをしたいと思う人にとったら英語は人生を豊かにする。

加藤さんは英語を身につけるためには「日本人は3000時間の学習時間が必要」と本で言っていた。
小学校から大学までの学習時間を引くと、実質必要なのは約2000時間程だそう。
これは個人的にも結構リアルな数字で、
僕が留学して「あっ、喋れてる」と思うようになったのは1年半くらい。
(僕は大学を編入して行ったので必要な学習時間は2300時間くらいだとして、最初は英語が喋れず話す人があまりいなかったことも考えると、英語習得の山を超えたのはそれくらいの学習時間)

なので、安価で継続的に量が確保できる最近の「吉野家的」英語学習は良しとされている。
僕はその学習法に非常に共感している。
ただそれに加えて、僕なりに考える「20歳を過ぎてから英語を身につける方法」を書いておきたい。


英語上達に必要なのは、結局のところ「質 × 量」だ。
質のいい学習を量こなしたら、当たり前だけど何でも上達する。
英語学習の量の確保は、オンライン英会話だったり、Couchsurfingで海外の友達を作るなり、やり方はいろいろある。自分にあったものを継続的にやればいい。

量と同じくらい大切なのが英語学習の質の確保。
それは講師の質とか、テキストブックのクオリティなどではなく、
「ゴール設定」「恥をかく」ということ。

ゴール設定が大切というのは何でも同じだけど、
実際英語を勉強するうえでゴールを明確に意識している人は少ない気がする。

目指すアウトプットが違えば、当然インプットも違ってくる。
仕事で英語でプレゼンをする必要があるから英語が必要という人は、プレゼンで必要な単語、フレーズ、英語プレゼンの形式を学んで、あとは会社のプレゼン資料を使ってひたすらリハーサルするのが一番効果的。
外国人の友達が欲しいから英語を勉強するなら、日常で使う会話表現を暗記して、海外ドラマとかを見て、ひたすら英語で雑談をすればいい。

学校教育的に英語を勉強するのではなく、何のために英語が必要か明確にして、そこから逆算のアプローチをするのが一番効果的。


もう1つ、学習の質を確保するために英語学習で一番大切だと思うのは恥をかくこと。
身の回りの人ですごくありがちなのは、
英語を話す環境にいても、変な英語を話して理解されないことが恐くて自分の殻に閉じこもってしまう人。社会人になって変なプライドがあるのか、間違いを犯すことにすごい恐怖心を持っている。

言いたいことを2回言っても分かってくれなければ3回言えばいい。
3回言ってもわかってくれなければ、紙に書けばいい。
でも、わかってもらえないことが恥ずかしくて諦めてしまう。

トライアンドエラーで人は学習していくし、それをすることで学習の質は上がっていく。
留学してたときも、シャイで真面目に勉強してた留学生より、
社交的で周りからブロークンな英語をからかわれていた学生のほうが語学の上達は早かった。


これをやれば半年で英語が喋れる、なんて学習方法はない。
明確なゴールがあって、習慣的に量をこなして、恥なんて敢えてかくくらいの態度でやっていけば語学は上達する。20歳を過ぎてから英語を始めて、世の中にこんな多くの人が喋れるようになっているのだから、その人達にできて他の人達ができないわけがない。

Monday, October 24, 2011

ネット情報収集の仕組み化

この前日本に帰ったタイミングで、
気になってた本をガーとアマゾンで注文してマニラに持って帰ってきた。
その中のひとつが「ネット速読の達人ワザ」という本。

最近、Facebook, Twitter, RSS, ニュース、メルマガなど、情報のインプット源が多すぎてなんか混乱しそうだったので、ちょっと一回ネットでの情報の取り方を整理しようと思って購入。
実際、ネットの情報を数多く読んでも、後で思い返すと大して深みのない情報が多かったりして、ネットからのインプットはもっと本質的なものにしたいなと思ってた。



題名の通り内容はネットからどうやって効率よく情報をインプットするか、というテクニック志向の本。
うちのオペレーションセンターと同じで、日頃行う作業はできる限り仕組み化した方が無駄が省け、もっと重要なことにリソースを割ける。
なので本の内容を参考に、自分なりにネットでの情報収集を仕組み化してみた。

仕組み化に必要なものは以下。
1. 情報のタイプ分け(フロー、ストック)
2. ツール
3. フローチャート

1. 情報のタイプ分け(フロー、ストック)
情報を2つのタイプに分別する。
フロー情報は、ニュースやブログ記事、Tweet、メルマガなど、
ネット上に日々飛び交っている情報のこと。
ストック情報は、その情報を自分の興味のアンテナで感知し、
面白い、又は有用と判断した情報。

2. ツール
次に使用するツール。
メールやRSSなど日頃使っているツールだけど、
特筆するものは、Pulse, Instapaper, Evernoteの3つ。

Pulseはニュスアグリゲーターアプリ。
New York Times, Wall Street Journal, Tech Crunchなど英語系のニュースサイトをRSSみたいに1つのサイトでまとめて読めるようにしてくれる。日本語ニュースに対応してないのが難点だけど、あちこちニュースを拾いにいかないですむのですごく楽。



Instapaperは、昔あったFirefoxのプラグインRead it laterみたいなツールで、
「面白そうだけど、いまは時間がなくて読めない」という記事をクラウドでまとめてくれる。
RSSリーダーからもボタン1つでシェアできるし、
ブラウザにもアイコンをブックマークバーに登録すれば、1クリックで保存できる。



Evernoteは、多くの人が使っているツールだけど、
自分のアンテナに引っかかった情報を整理するのに使う。
Notebookとかに情報のカテゴリーを作っておいて、ジャンル毎に情報を整理する。



3. フローチャート
上記の概念とツールを使ってできたのがこのフローチャート。
本に書いてることほぼ丸パクリだけど。
面白いと思ったものは、1と2の間でTwitterかFacebookでシェア。

◆◆◆

情報収集する出発点に戻ってしまうんだけど、
情報インプットするのに一番大切なのは「何のために情報をインプットするのか」ということ。どんなアウトプットを出したいのか、それ次第で何をインプットすればいいのか根本的に変わってくる。

こんな仕組みとかより本当に大切なのは、こっちの方。
アウトプットを決めて、アンテナを立てて、自分なりに仕組み化して情報を消化する。
それが一番効果的な情報収集方法かと。

Tuesday, October 4, 2011

[本レビュー] 小説3冊

ついに26歳になっちゃいました。
もう「若いね!」とか言われない年。
でも基本スタンスは変わらず、キャッキャと生きていきます。

最近になって本は読もう読もうと思ってるんだけど、
持っているのが殆どビジネス本のせいか、
書いていることが概念的なことが多くて面白くなく、あまり本を読んでなかった。

ブログは鬼の用にいつも読んでるんだけど、
やはりもっと深いインプットをするには読書は必須。
なので、26歳の目標は「インプット、アウトプット3倍化」
本は1ヶ月に2冊、ブログは1週間に2回が目標。
目指す数字がめっちゃショボいけど、継続重視で頑張ります。

最近はBoracayとか行って最近まとまった時間があったので、
珍しく小説を読んだのでその3冊をレビュー。

1. Tuesday with Morrie
大学時代の教授であり恩師のMorrieと再会した主人公、
そこでMorrieが末期癌を患っていると知る。
2人が約束した毎週火曜日の面会では、
人生の目的、仕事、家族、老いることについてなど、
生きている人達が知っていなければいけないことを、
もうすぐ生きていれなくMorrieが教えてくれる。

幸福論的小説の中では古典の本らしい。
じーんとくる文章はいくつもあった。




2. Eleven Minutes
アルケミストを書いた人の本。
ブラジル出身の少女がスカウトされスイスで売春婦になる話。
ベットの上で客と過ごす11 minutesを重ね、裕福な暮らしができるようになったものの、
精神的に満たされず、逆に廃れていく毎日。
そこに現れる1人の有名画家と、サディストなイギリス人ビジネスマン。
愛、セックス、苦痛、快楽。そんな話。




3. Devil and Miss Prym
これもアルケミストを書いた人の本。
ある辺境の村に人の顔をした悪魔が黄金のバー持って来る。
悪魔は村人達に「7日間でもし村の誰かを殺したら黄金を渡す」と言い伝える。
人間の性善なのか、性悪なのか、平穏だった村は突如混沌の渦に巻き込まれる。




久しぶりに小説を読んで感じたけど、
小説というのは読むというプロセスを楽しみたい人が読むものなんだな。
いまの自分にとってそれは必要ないかも。

改めて、将来とりあえず役に立ちそうだから本を読むのをやめて、
自分のやりたいこととベクトルがドンピシャな本を読むべきだと思った。
本選びは大切!

Saturday, January 22, 2011

【本レビュー】 見える化

昨年末から、オペレーション業務のプロセス見直しや、
フローの改善を進めてきたのだけど、
そこで「見える化」という言葉がよく出てきた。

「もっとオペレーションフローを見える化する必要がある」
「各オペレーターのパフォーマンスを見える化しないといけない」などなど。
つまりは暗黙の了解で進めている業務をなくし、
もっと体系的、定量的にオペレーションを管理するようにするということだと思う。

それは僕も同意なのだけれど、この「見える化」という概念がやっかいで、
全員が抽象的な理解しか持てていないから、
業務をチャートやエクセルである程度可視化できたところで、
ハイお終い、というケースが何度かあった。

「見える」ようにすることで本来求めていたものは、
組織コミュニケーションの活性化だったり、
問題の早期発見ということなのに、
「見える化」という仕組みを作ること自体が目的になっていた。

年末に日本に帰ったとき自分の部屋の本棚を眺めていたら、
以前友達からもらった「見える化-強い企業を作る見える仕組み」という本が目についた。
何と無くスーツケースに放り込んでフィリピンに帰って来たのだけれど、
この前改めて読んでみたら、今の組織マネジメントにピンポイントで役に立つような内容で、
学ぶことが大いにあった。


まず、見える化という概念の説明の前に、
著者は強い企業を作るためには、強い現場力が必要だと述べている。
ここでいう現場力というのは、以下の3つ。
1. 決められたルーチン(日常業務)をこなすだけでなく、現場で発生するさまざまな問題を「当事者」として解決しようという強い意思、柔軟な頭脳、強靭な足腰を有している

2. 現場の一部の人間だけがそうしたマインドや能力を持っているのではなく、現場の行に携わるすべての人間が、現場力の重要性を理解して参加する「組織能力」にまで高められている

3. たんに改善活動を行うのではなく、現場力を徹底的に磨きこみ、競合他社をはるかに凌駕する「優位性」にまで高めようとする高い志・目標設定をしている

つまり、現場がただ与えられたことをするだけではなく、
自ら問題を発見し解決できる、問題解決型組織だということ。

そういった組織であって初めて、この「見える化」という概念が本来の意味を発揮する。
「見える化」とはそもそも何を見えるようにするのかというと、
それは「問題」を見えるようにするということ。

オペレーションフローや、オペレーターのパフォーマンスを可視化するのは、
問題を発見するための途中のプロセスにすぎない。
問題を見えるようにするためには、
第一に企業にとって何が問題になのかを設定する必要がある。
そして、問題発生時にはそれを包み隠さずタイムリーに顕在化させ、
人間にっと最も敏感な感覚である視覚に訴えていく。
それが「見える化」の本質だという。

見える化を進めることは企業にとって、
特にオペレーション部門にとって非常に有益だと思う。
ただ、見える化を進める企業は以下の4つの失敗を犯しがちだという。
1. 悪い情報が隠されて見えていない
2. 組織としてでなく、属人的にしか見えていない
3. タイムリーに見えていない
4. 事実ではなく、伝聞情報しか見えていない

その他にも、IT偏重、数字偏重、生産偏重、仕組み偏重など、
本質的なアプローチができずに、
見える化を進めたにも関わらず生産性を下げる結果になった企業もあるらしい。

本では、いくつもの企業のとりくみを事例にとってまとめられているが、
簡単に見える化のシステムを図でまとめるとこうなる。
(本にある図を自分の理解度に合わせて変えてみた)

この図を簡潔に説明できる自信がないので、大分端折って話すと、
問題を発見するものさしは、基準とステータスの2つがある。
基準は、オペレーションを進める上で最低限あるべき姿、
ステータスは、クォーター、月、週における目標進捗。

基準からずれている場合、それは異常として検知され、
その問題が生まれた原因を解明する必要がある。

ステータスは、設定していた目標が達成できない場合、
そこに生まれるギャップが問題となり、解明される対象となる。

真因が明らかにされてから、
蓄積された知識(ヒント)と経験を使って、問題を解決する。

そして、その問題解決によって生まれた効果は全員で共有され、
新たな経験として蓄積される。

つまり、この基準とステータスという「見える化システム」を通して問題を見えるようにして、
それを包み隠さず、タイムリーに、全員に見えるようにする。
そして、組織が一丸となって問題解決することが「見える化」の最終目標ということだ。



今回のこの本を読んで「見える化」というのはどういうことなのか理解できてよかった。
そもそも、このような抽象的な言葉を日頃の業務で使うのはよくない。
人によってそれが何を意味するのか明確でないし、
「見える化」をした先に何を求めているのか明らかでないと、そもそもする意味がない。

いまのオペレーションセンターはもう立ち上げと言えるレベルではなくなり、
いかに組織としてまとめていけるかというレベルになっている。
当初のように「勢い」だけでは、もうどうにもならない。
オペレータを教育するだけでなく、もっと僕達自身がマネジメントについて勉強しないといけない。
日々勉強。


Tuesday, January 18, 2011

【本レビュー】Delivering Happiness


競合ひしめくアメリカのECマーケットで、
飛ぶ鳥も落とす勢いで急成長を遂げた、靴に特化したオンラインEC企業Zappos.
2009年にAmazonに買収されて、一時メディアで大騒ぎされていたのも懐かしい。

そのZapposのCEO Tony Hsiehの出した本 Delivering Happinessを、
先週末、Balerから帰ってくるバスの中で読み終えた。

初めてZapposを知ったのは大学のIntro to Entrepreneurshipの授業で、
「あなたの一番好きなウェブサービスは何か?」という教授の質問に、
クラスメイトの1人がZapposと答えて知ったのがきっかけ。

Zapposは、単なる靴やアパレルをオンラインで売っているだけではなく、
その徹底された企業文化とカスタマーサポートで急成長してきた会社。
POCでも会社のカルチャー作りや、クライアント対応という面で非常に参考にしている会社でもある。

この本ではTonyの起業経験談から、Zapposの生い立ち、
そして最終的には「人生何の為に生きるのか?」という幸福論まで書かれていた。

Zapposの凄いところは、この本の題名でもあるDelivering Happiness、
つまり顧客に幸せを届けることを組織の最大の目的に掲げていて、それを徹底していること。
採用、育成、広報、流通など、全てのオペレーションが利益を最大化することだけでなく、
顧客満足を最大化することにフォーカスされて行われている。

更に凄いと思ったのは、その目的のために会社がとっている施策、キャンペーンは、
単に理念や理想を追いかけるだけの取り組みではなく、
しっかりとしたロジックと仕組みでバックアップされていること。

例えば、ユーザーからの問い合わせの電話を取ることはZappos社員の1番のプライオリティに設定されている。
全体の売上の95%はオンラインからで、電話からは5%以下なのに、
コールセンターを海外にアウトソースするのではなく、敢えて社員にやらせている。
それは、ユーザーからの対応に社員が誠心誠意対応することで、
ユーザーの満足度を上げ、更には会社のブランド作りに繋がると考えているからだそうだ。
実際、Zapposの認知度はユーザーが広告塔として口コミで急増化していったし、
売上の7割はリピーターから生まれているらしい。

この他にもZapposでは聞いて驚いてしまうような一風変わったな施策がされている。
それらが例え「これは面白いのでは?」というアイディアベースで生まれたものだとしても、
直接的であれ、間接的であれ、求める成果に対して必ず貢献すると裏付けられているものが、
仕組み化され、徹底的に取り入れられている。

マネジメントにおいて、この成果への貢献というものは肝だと思う。
組織は日々、自分達が「あるべき姿」に近づくために動いている。
だから、採用、育成、広報、流通、営業など、組織内の全ての動きは、
その組織の理想像に最短距離で近づくためものでないといけない。

Zapposのとっている施策はcounterintuitiveなものが多いし、キャッチーな響きがするものも多い。
でも、それらを確実に成果に繋げているというZapposのマネジメントは、
10年で100億円企業を作り出しただけあって、学ぶことがいっぱいある。

*参考リンク
Zappos Core Values


Blog: Delivering Happiness, A Path to Profits, Passion, and Purpose

Saturday, December 25, 2010

【本レビュー】 マネジメント系2冊

フィリピンでオペレーションセンター立ち上げ業務を始めて7か月。
最初は目の前の業務をなんとか回すことのみを考えてきたけれど、
最近ではオペレーターが継続的にパフォーマンスを発揮するために必要な「組織」というものをよく考える。

組織と一口に言ってもアプローチしなければいけない面は限りなくある。
人材の採用から育成までも組織を作ることだし、
オペレーション業務を回すために必要な仕組み作りもそこに含まれる。
では、その組織を作るために根本的に必要なものは何なのか?
と考えた結果、もっとマネジメントについて勉強しようと考えるようになった。

組織のマネジメントに関しては、
これまで独学で「こうやったらうまくいくんじゃないか?」と仮説検証しながらやってきて、
うまくいかなかったことが殆どだったけど、もちろんうまくいった部分もある。
ただ最近直面しているのが、
「いい組織を作ることより、いい組織を継続させることの方が難しい」ということ。
立ち上げより安定稼働の方が、より深い知識だったりマネジメント力が求められる。

そんな高い壁を感じて、日本帰国前にアマゾンでマネジメントの本を買い漁った。
ドラッカーが「基本と原則に反するものは例外なく破綻する」というように、
マネジメントというものを一旦自分の中で体系的に落とし込みたいと思っていた。
学びたいのは原則と本質、テクニックやスキルはまだいい。

今回読んだのは2冊。
1冊目はマネジメントの古典、ドラッカーの「マネジメント 基本と原則」。


ドラッカーは、学生のとき先輩に薦められて読んだのが最初。
当時は内容に全く共感できないというか、
逆にその先輩があんなに学生生活とかけ離れた内容を理解できるのか不思議なくらいだった。

いま読んでみると、この本には面白いくらい腹にググっと力が入るような言葉に溢れている。
響いた言葉をいくつか抜粋。

・ 企業の目的の定義は1つしかない。それは、顧客を創造することである。
   したがって、企業は2つの、そして2つだけの基本的な機能を持つ。
  それがマーケティングとイノベーションである。
  マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす。

・ 真のマーケティングは顧客からスタートする。
   すなわち現実、欲求、価値からスタートする。

・ イノベーションはすなわち新しい満足をうみだすことである。

・ (マネージャーは)「われわれの事業は何か。何であるべきか」
    との問いに関する答えをそれぞれが持つ。


シンプルでありきたりに聞こえる言葉だけれど、
現場と照らし合わせて考えると、ドラッカーの言葉は非常に深く、重い。
なかでも、僕はマネジメントの本質はこの1文に尽きるのではと思う。
「事業の定義があって初めて、目標を設定し、戦略を発展させ、資源を集中し、
活動を開始することができる。業績をあげるべくマネジメントできるようになる」

事業を定義する。
つまり自分達のいる現状を理解し、理想の姿、どうあるべきかをイメージする。
そしてそのギャップを埋めるために的確なアクションを起こす。
図で表すとこうなる。



マネジメントというのは、
・ 現状の把握、
・ あるべき姿のイメージ、
・ そして、そこにあるギャップを埋めていく、
という3つの行為をマクロ、ミクロなレベルで実行することだと思う。
それも、単に実行するだけでなく、やり過ぎなくらい徹底する必要がある。

いま自分達が何で、何であるべきか、
そして、そうなるためには何をする必要があるか決定する。
それがマネジメントなんじゃないだろうか。

フィリピンオペレーションセンター(POC)では、
前からこの考え方に則してやってきてはいるけど、この徹底というものが足りてないように思える。
組織のビジョン、成功イメージの共有が足りない。
現状を把握するためのコミュニケーションが足りない。
アクションを促すマネジメントの指示力が足りない。


もう1冊はKブランチャーの「1分間マネージャー」という本。



100ページ程の薄い本で、マネジメントの中でも特に部下の教育について書かれている本。
これはどちらかというとテクニックについて書かれていたが、その中でも学ぶことは結構あった。

基本的に、マネジメントは短時間高頻度で行うべきだと書かれている。
そのために必要なスキルが3点紹介されている。

・ 1分間目標設定
各個人が納得する目標を250字以内で書く。
1日のうち自分の目標を1分間使って読み返し、自分の行動と合致しているか確かめる。

・ 1分間称賛
よい行いをした場合はその場ですぐ褒める。
その行いの何がいいのか具体的に説明する。

・ 1分間叱責
悪い行いをした場合はその場ですぐ叱る。
その行いの何が悪いのか具体的に説明する。
叱っているのは行動についてであり、人格について攻めていないことを明らかにする。
最終的に自分は相手に期待し、信頼していることを伝える。


ここでは、マネジメントはたまに社員を大きな会議室に集めて、
マイクの前でスピーチをすることではないという。
短時間で頻繁にフィードバックを与えることで、部下のPDCAを早く回してあげること。
それがマネジメントのあるべき姿だという。
これは教育という部分にフォーカスされた話だけれど、他の分野にも応用されれうと思う。

僕だけかもしれないが、マネジメントというと図体のデカイ巨人をイメージしてしまう。
いろんな物が詰まってフットワークの遅い姿がどうも被ってみえる。
確かにマネジメントともなると、見なければいけない業務も多くなるしタスク量も膨大になってくる。
ただその反面、よいマネジメントをするためには、スピードも非常に求められる。

組織の現状と理想を深く考え、ギャップを理解する。
そしてとるべきアクションを素早く意思決定し人を動かす。
マネジメントは踊れる巨人でないといけない。

Saturday, November 20, 2010

【本レビュー】 7つの習慣

以前、レアジョブの加藤さん とお話したときに、
レアジョブでは社員育成のために、スタッフ全員に7つの習慣を読ませていると言っていた。
社員の社会人としての基礎作りという意味では、この本とすごく勉強になるとのこと。

ウチはオペレーターの8割程が新卒。
いつも元気なのはいいのだけど、まだ少し学生らしさが残っているというか、
「働く」ということへの理解が薄いんじゃないとと思うことが度々ある。

ということで、うちもオペレーターに7つの習慣を配り読ませることにした。
フィリピンでビジネスを成功させているレアジョブからは、
会社制度のフリーランチミドルマネジメント用マニュアルまで、
本当にいろいろパクらせて、学ばせてもらっている。

スタッフに読ませておいて自分が読まないわけにはいかないので、自分も一通り読んでみた。
日本語版を読んだときは、正直何か漠然としてよくわからんなーという感じだったんだけど、
今回英語版を読んで逆にすっと理解できた。
社会人になったからなのか、かしこくなったからなのか、
元々アイディアが英語で作られているからなのか、謎。

タイトル: The 7 Habits of Highly Effective People
著者:   Stephen R. Covey

まとめ:
正直、自己啓発本って実践しなきゃ何の意味もない。これもその類。
まず自分が自立して、そして周囲を巻き込めるような人間になりましょう。
そして、そのためにはこの7つのことを習慣的に行いましょう、という内容。


7 Habits Paradigm

この本のエッセンスはP/PC Balance Principleという考え方。
P=Production, PC=Production Capabilityの略。
大きな成果(P)を出すためには、その源泉(PC)となるものにコツコツと投資し、
維持していく必要があるということ。

例えば、金の卵を毎日1個産むニワトリがいたとする。
その金の卵=成果になるんだけど、
その成果を求め過ぎて、無理やり1日2個卵を産むようにしたり、
待てずにニワトリを殺して出てくる前の卵を取ったりすると、そもそもの成果を生み出す源泉が壊れてしまう。
本当にするべきなのは、そのニワトリが外敵に教われないように籠にいれたり、
十分な餌を与えて健康を保たせること。

この7つの習慣も同じこと。
よい人間関係を築き、仕事でもプライベートでも成果を出す(=P)には、
筆者が挙げる7つの行動規範を継続的に実行する(=PC)必要がある。
何となく、この前読んだお金と人生の真実の未来のキャッシュフローを作るという考えに似ている。

つまりは、下の図でいうとSection IIの部分にもっとリソースを割きなさいということ。

このP/PCの考え方はオペレーションセンターにも活かせると思う。
自分視点で言えば、
・ 組織のカルチャーを作っていくためには、もっとマネジメントとオペレーターと話し合う時間を割く必要があるし、個々人の教育も必要。
・ オペレーションの効率化をするには、オペレーターの業務効率を上げるだけでなく、根本のオペレーションフロー改善にもっとリソースを注ぎ込む必要がある。などなど。

オペレーター達はこれを読んでどんなことを思ったんだろう。
来月頭のクリスマスパーティが終わったらディスカッションしたいな。



*ちなみにレアジョブは最近知名度も上がってきたオンライン英会話業界の最大手。
1レッスン129円、1ヶ月5000円でスカイプを使ってとマンツーマンレッスンが受けられるサービス。
実体験から言えるけど、英語習得のカギは質より量。オススメです。





Sunday, November 14, 2010

【本レビュー】 お金と人生の真実

タイトル:お金と人生の真実
筆者:本田 健

「ユダヤ人大富豪の教え」などで有名な本田健さんのお金についての本。
フライト前にフラっと本屋に寄ったときに目に付いて買ってしまった。

題名からして明らかにだけど、
多分ターゲット読者はファイナンスについて殆ど知識のない、
10代、20代、学生、主婦とかなんだろうと思う。

内容は結構ざっくりとしていて、
「お金と賢く付き合えれば、物理的にも精神的にも豊かになりますよ」というメッセージを、
かなり薄めて、大衆向けに書いたもの。
正直物足りなかったけど、2つ響いたポイントがあった。

① 1番ありがとうカードをもらった人は、「1番ありがとうカード」をあげた人だったそうです。(P. 105)
最近面白い人達と繋がりたいな、人脈を広げたいなと思っていた。
間接的だけど、この文章を読んで人脈が広い人って、
自分から積極的に周囲に貢献してる人なんだよなと思った。

② 手元のお金をどんどん使い切ってしまえということではなく、
  いかに、「未来のキャッシュフローをつくり出せるか」を意識せよ。(P. 168)
自己投資として本を読んだり、いろんな人と会ったりするけど、
結局は、この「未来のキャッシュフローをつくる」ことを意識しないと、
自己投資も単なる自己満足になっちゃうんだよなと反省。

そして、いま目の前にある豊かさをケチくさく抱え込むんじゃなく、
それをダイナミックに使い切っちゃうくらいの大胆さがないと、
さらに大きな豊かさを受け入れられる程の器じゃないんだなとも言われてた。

社会人になってから、給料日に銀行口座の数字が上がるのを、
そわそわとチェックしてた自分は、ある意味黄色信号だったのかもしれない。
どーんといこう。




Saturday, November 13, 2010

【本レビュー】 ホリエモン本

サンディエゴ出張の移動時間用に、
日本語の本をごっそりアマゾンで注文しておいた。


そのうち2冊は前からちょっと気になってたホリエモンの本。
1つは小説、もう1つは対談集みたいなライトなもので、
思いのほかさっくりと読めた。


拝金
ホリエモン初の小説。
堀江さんの体験を少しフィクション化したもので、
どこまでが事実に基づいてるかわからないけど、
起業、上場、近鉄バッファローズ買収、フジテレビ買収まで、
全部本当に起こったことなんじゃないかと思えるくらい、リアルに語られている。

面白かったけど、特に呼んでいて目新しいものはなかった。






君がオヤジになる前に
対象を25~35歳までの年齢グループに分けて、
それぞれの年齢層が抱えている漠然とした不安に堀江さんが答えていく構成。
全体のメッセージは「思考停止するな!」の一言。
自分で主体的に考えることを止めるのが思考停止。
そしてそれが俗に言う"オヤジ化"の第一歩。


あらゆる無駄を削って、自分自身を効率化し、ビジネスの高みを目指す。
何となく勝間和代みたいだなと思った。

思考を止めること、堀江さんが言うオヤジ化は、
自分の成長に対して興味を失った状態のことを言うんだと思う。
女にモテたい、いい車を買いたい、理由はなんにしろ、
自分磨きを止めた時点で人はつまらなくなる。

人は年齢が上がると、それ相応に責任も重くなる。
でも、そんな責任にかまけて現状維持を好んではいけない。
常に自分を磨き、チャンスあらば年齢に関わらず勝負にでる、
日本には、そんなハングリーさを失っているオヤジが多い。

いい歳の取り方したいな、と思った。


【響いた言葉】
・素早く動き、提案し続ける
・どうやって仕事の幅を広げればいいか。
 ひと言、仕事先に「お客さんを紹介して欲しい」と言えばいい
・まず必要なのは情報だ。より多くの情報が、君の豊かなクリエイティビティを支える。
・思考を埋めていれば、新しい情報がどんどん入ってくる
・タクシーに平気で乗れるぐらいまで自給をアップさせろ。それが成功の第一歩だ
・面倒なことは全て人にやらせる
・自己否定をとことん繰り返せば突破できる