Friday, March 4, 2011

フィリピン最終出社日



今日でPOC勤務も最終日。
でもリアリティはなくて、来週の月曜もいつも通りこのオフィスで働いている感じがしてならない。

思えば、去年の5月に業務知識も殆どなければ、
そもそもフィリピンで何をするのかもよくわかってないままこっちに来た。
当初のオフィスは、韓国のオンライン英会話の会議室を間借りしていて、
5~6人でもういっぱいになるような広さだった。
エアコンも決まった時間にしか動かなくて、たまにビル全体が停電したりもした。
朝、薄暗いオフィスに入って電気をつけると、
部屋の隅にさぁーっと逃げていくゴキブリを横目に扇風機のスイッチを入れる、そうやって毎日が始まっていた。

でもそのオフィスで約3ヵ月、上田さんと毎晩喧嘩に近いような議論をして、
いまのオペレーションセンターの基盤になる仕組みを作り、
面接、インターンシップを重ねて人を雇い、
社員とのコミュニケーションを何よりも大切にしてきた。

経験もなければ知識もないので、
全てが手作りの組織で、毎日が綱渡りのマネジメントだった。
ITビジネスなのに半日ネットが全く繋がらなかったり、
面接で不合格だったのにインターンに無理参加しようと泣きながら訴える人が来たり、
一番信頼していたオペレーターが突然辞表届を出してきたり。
毎日何かしらのトラブルがあって、その度にアタフタしていた。

でも、いまPOCの中心になっているSupervisor 6人は全てが、
そのオフィスとも呼べないオフィスの時からうちに入ってくれた子達。
フィリピンでトップの大学を卒業して、他の大企業にも行こうと思えば簡単に行けるはずなのに、
POCで働くことに楽しさを、意義を感じてくれている。

いまPOCでは、
12人の優秀なオペレーターが24時間見積対応を行い、案件運用ももうすぐ週7日稼働になる。
クライアントには時差の問題なく安定したオペレーションサービスを提供でき、
従来セールスが対応していた業務の9割以上を既にPOCが巻きとっている。

以前、日系企業の人と話したとき、
一般的にフィリピンにオペレーションを移しても、
社員の育成が大変だったり、すぐ人が辞めてしまったりで、
ちゃんと機能するようになるのに数年かかると言っていた。

でもうちはそれを1年以内で作り上げて、
しかも、ただのアウトソース拠点ではなく、
「世界最高のオペレーションセンターを作る」というビジョンの基、
フィリピン人社員によって主体的に運営され、カイゼンされるスキームもできつつある。
まだまだ強化しなきゃいけない部分はたくさんあるけれど、
POCのメンバーなら更に凄いチームを作ってくれるはず。

POCが立ち上がり、大量の案件を受注しても運用していける仕組みは出来上がりつつある。
あとは、営業がどれだけクライアントからプロジェクトを持ってこれるかにかかっている。
それがこれからの僕の役割。

3月いっぱいは日本にいて、4月からLAの営業チームに加わる。
環境が変わっても、働く人が変わっても、僕がやることは同じ。
それは、いま自分の目の前にある仕事を極めること。

愚直に前進あるのみ。

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