Sunday, December 11, 2011

「長い目」で見る重要性

以前、オペレーションでミスを防ぐためには、
単調タスクと考えるタスクを分ける必要がある」と書いた。
マニュアル化できる業務は徹底的にマニュアル化し、
社員のインサイトやクリエイティビティが必要になるものは、
別に切り出して采配する必要があるというもの。


ただそれには弊害があって、こちらでも書いたけど、
フィリピンではマニュアルに盲目的に従ってしまう人が多いことから、
イレギュラーなことが起きた時や、マニュアル自体に間違いがあったときなど、
方向修正できず、間違った方向に突き進んでいってしまうことがある。


「マニュアル化」と「自分の頭で考える」というのは、
相反する考えなわけで、それをカバーするにはそれなりの施策が必要になる。
僕達は、フィリピン人と日本人社員の間にミドルマネジメントを立てて
彼ら、彼女らを育成し、蜜にコミュニケーションをとっていくことで解決しようとしている。
この施策は、業務を管理するだけでなく、問題があったときにフレキシブルに対応や、
見えない問題の早期発見にとても役立っていると思う。


なので業務のミスをなくすために、
ミスをしないような仕組みをつくる、という短期的施策と、
盲目的に仕組みを従いすぎないように人を育てる、という長期的施策をとっている。


それにも関わらず、最近ちょっと大きなミスが発生した。
簡単にいうと、業務で使う重要な数字を間違って入力しており、
そのミスに連動して業務上の他の数字にも大きな影響を与えた。
幸いクライアントには影響はなかったのだけど、
ミドルマネジメントもそれに気づかなかったというのが更に問題になった。


問題を発覚したときは、
イレギュラーな問題ではあるけど、ちょっと考えればわかるなことが、
なんでミドルマネジメントが気づかないのか、と怒りそうになった。
でも冷静に考えてみると、今回の一件は僕達が「ミドルマネジメントはこれくらいできるべき」という期待を元にして見ているからそう思えるわけで、
長期的な施策の中で生まれたミスは大事にせずグッとマネジメントはこらえないといけない。


仕組み作りのような短期的な施策でミスがあった時は、
責任の所在をはっきりさせてPDCAをグルグル回す必要がある。
でも、人の育成のような長期的な施策でミスがあったときは、
上の人間が堪えないといけないことも多くあるんじゃないかと思う。
またそういうミスがあっても当事者を強く責めずに、
「長い目」で見て、かばってあげるのもマネジメントの仕事のひとつなんだと思う。


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