Wednesday, February 1, 2012

未来のKPIをたてる

以前より、オペレーションを運営する上で定量的に管理するのが大切だと、
KPIを設定して定期的にモニターするようにしてきた。
見積依頼を受け取ってから見積を返信するまでの平均時間や、
受注し運用したプロジェクトの数、クライアントとの間で発生した問題の数などを、
指標として追い全体にも共有してきた。

ただ、こういった数字を指標に置いたことで、
過去のパフォーマンスを振り返るには使えるけど、
今月、今クォーターにどんな成果を出すべきか、という未来の数字への意識には繋がらずにいた。
また、オペレーションをどうやって効率的に回すかということに焦点がいきすぎて、
その先にある売上向上という本質的な目標をメンバーが追えていなかった。

そのため、本来は売上という成果を出すためのオペレーションのはずが、
目的が不明確で足元しか見れていないKPIを設定していたことで、
チームで追える明確な目標がなく、
オペレーションをするためのオペレーションをしているという感じで、
メンバーの意識も高いとは言えない状態になっていた。

11月に新マネージャーが入ってきて、
こんなKPIではいけないと最初の1ヶ月で、「未来の」「成果を出すための」
そして「自分達でコントロールが可能な」KPIに再設定した。

例えば、見積チームに関しては、
会社として出すべき成果(=売上)に直結する数字で、
且つ、あまり外的要因に左右されない数字の月額受注金額をコアなKPIとして追うことにした。
(売上だと、クライアント都合で下振れしたり、計上月が変わったりするので)
またもちろん、受注額だけでなく見積返答時間など、
オペレーション自体が問題なく回っているか見れる数字も引き続き追っていく。

そして今年の1月から、
再設定したKPIを共有フォルダに常にアップデートした状態で置いておき、
ミドルマネジメント層と週次のミーティングで確認するようにした。
またチームにも徹底的にKPIの重要さを伝えて、
デスクの横には大きなホワイトボードを置いてKPIの進捗を書き出し、
全体ミーティングではまず最初にKPIの確認から始めるようにした。


KPIという追うべき数字を明確にしたことで、結果はみるみると現れてきた。
これまでの見積もりチームは来たものをこなす感じで、受け身な姿勢のオペレーションをしていた。
それが新しいKPIができてからは、
より少しでも受注金額を伸ばすために自分から提案してみたり、
受注しそうな案件にはフォローアップの電話を入れたり、
どうやったら受注できるのかを自分たちで考えて動けるようになってきた。

以前までは、受注しても「はい、受注しましたー」という感じで、
機械的に作業していただけだったのに、
最近では受注する度に拍手したり、ガッツポーズするスタッフまでいる。
明確に追う目標があると、
こんなにも意識、モチベーションが変わるのかと、こちらが逆に驚いているくらい。


社内でもKPI, KPIと一種の共通言語になっている。
スタッフも育ち、意識も格段と高くなってきている。
形だけでなく中身のあるKPIをこれからもしっかり追っていきたい。

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