Friday, September 13, 2013

【立ち上げ準備 vol.12】小売パッケージ制作 (1)

バイク大国のベトナム。
過去に日本とアメリカで運転免許試験で2度落ちた僕は、依然とエンジンの付いた乗り物に乗れません。
なので、外出するときはレストランスタッフの運転するバイクの後ろに乗せてもらい、
排気ガスにまみれ、ホーチミンのバイクの波をかきわけ走り回っています。

僕がいま作っているのはイーコマースというウェブサービスなので、
基本的にはオフィスの中で完結するもの、と思っていたら全然そんなことありませんでした。
パソコンやルーターのオフィス用品の買出しから、商品の梱包に使うダンボールの購入からそのデザインの交渉まで、通訳兼のベトナム人スタッフと一緒に街中を駈けずり回っています。


日本だったらインターネットで数クリックすれば済むような雑務も、ベトナムでは普通に数週間かかってやっとできあがります。例えば、いま僕がしている小売パッケージの製作もその一例。
Pizza 4P'sは最近3度目の拡張工事を行い、店舗が広くなりテーブル数が増えただけでなく、新しくお店の中に商品販売所ができました。そこでまず自社製品のチーズやデザートを小売販売しようということになっています。

そこで必要になるのが、
・紙袋
・デザートカップ
・デザートを入れる箱
・保冷剤
などの小売販売用品です。

また折角なので、この際テイクアウト用のピザボックスも製作しようということで、僕がまとめて引き受けることになりました。といっても僕も他にもやることが山積みなので、もうこれはデザイナーに一括してまかせようと、お店のFacebook pageに以下のポストをしました。

何名かの応募があり、過去に大手小売店のパッケージを製作したことがあるというベトナム人デザイナーと会ってみることにしました。ただ、そこからが長いパッケージ制作の道のりの始まりなのでした。

最初のミーティングでは、まずは紙袋の制作をお願いしようと用件を説明。
次の日には見積が送られてきて、悪くないので話を進めてみました。
2回目に会ってみると奥さんとペアルックで登場。
別にそれ自体悪いことではないですが、このあたりからちょっとおかしな匂いがしてきました。

奥さんはタフネゴシエーターで、「あなた達は外国人だから紙袋メーカーに直接話すと絶対割高な値段を要求される。だから全て私達にまかせなさい」と言います。
内心確かにそうかもしれないと思いつつ彼らの持ってきた提案を聞こうとすると、どこかのお土産屋さんから持ってきたような紙袋を2種類テーブルに置き、「こういうのを作ります」と一言。
あまりにざっくりした提案にこちらは唖然。

具体的な提案を求めても何もアイディアがでてこないので、「袋はベースはこの色かこの色で、ロゴはこんな大きさで、紐はきっとこの色」という感じで、気づけば僕達が彼らに提案していました。
彼らが帰った後に、もしかしたら全部自分達でやった方がいいのかもしれないねと、印刷業者を数社回ってみることにしました。


そうすると、回った全ての業者がデザイナーの提案した紙袋代より2割ほど安いことが判明。しかも紙袋のデザインフィーも込みでその値段です。

帰り際、もうこれは全部自分達でやろうと決定。
メールでのやりとりを含めコンタクトをとったデザイナーは数人ですが、信頼度・提案力・コミュニケーションの問題を含めて、この国で外部の会社・個人とビジネスをする難しさを痛感しました。
フィリピンでもオフィス移転のときに現地の工事会社とのやりとりに同じ苦しみを味わいました。

ともかく、ここから紙袋、ピザボックス、デザートカップと、パッケージ制作の長いプロジェクトが始まったのでした。


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